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夕陽ヶ丘法律事務所ブログ

データの活用と、意思決定プロセスの類型化

2022/10/29

データの活用と、意思決定

(1)ビジネスにおいてのデータ活用は、人の意思決定をサポートすることです。

(2)ビジネスは判断(意思決定)によってなりたっています。そこで、ビジネスで役立つ「データ活用」とは、人が経験や勘でやっていた判断を代替する仕組みにならなければなりません。

意思決定の類型化

(1)ビジネスにおいての意思決定は類型化できるのではないか、というアプローチがあります。

(2)これらを考慮して、どのようにしてデータが変わってきます。

反復選択型

(1)金融機関の融資、DMを送るときの送付先の選択等の、ある担当者が繰り返しおこなっている意思決定をサポートするデータ活用です。

(2)この場合には、①誰の判断を代替するかは決まっています。②いつ、③どのような事情を考慮して意思決定を行っているかヒアリングします。

(3)例えば、風力発電の機械の故障を予想して、部品を交換するという意思決定でれば、部品の調達を含めて、1か月前には予想を出さないといけないかもしれません。

(4)例えば、採用面接では、自分にとって不利益なことをそのまま言ってくれているか等の、暗黙知(数値化できない)判断要素があるかもしれません。
 機械学習も正しい結果を出せないときもあります。機械に責任を負わすことはできません。例えば、医療診断等であれば、最終的な判断は人がすべきです。
 これらの場合には、最終的な判断を人に委ねつつ、参考となるデータを提供するシステムを作ります。

原因特定型

(1)例えば、工場の製品に不良品が出た場合の原因追及等の意思決定をサポートするデータ活用です。

(2)この場合には、今まで、よくあるトラブル事例を念頭に、破損、変色、異音、異臭等の、人が経験と勘で、原因を究明していました。

(3)変色、異音、異臭となると、データとして収集できるかも不明です。

(4)実際に、データで推論を助けるとしても、現場の担当者も、経験と勘で判断しており、どのような事情を考慮して原因追及をしていたか、口で説明が難しいことも多いでしょう。

(5)例えば、トラブル発生前と、トラブル発生後を数値で分かるように、各工程を数値化して、現場担当者が判断する事情を見える化するアプローチがあります。

(6)例えば、よくあるトラブルの原因をリストアップし、そのトラブルが発生すると生じる現象を自動で感知するシステムを構築するアプローチもあります。

仮説思考型(施策(仮説)を探すアプローチ)

(1)例えば、販売方法の立案、新サービスの開発等、仮説を立てて、施策を試し、その施策を効果測定して、より適切な施策を探すデータ活用です。

(2)実際には、データを活用して施策(仮説)を探す作業と、施策の効果測定をして施策を検討する作業の2種類あります。

(3)例えば、ラーメン屋の売り上げを上げる施策としては、メニューの改良、もう一品の商品購入を提案する、割引券を配る、テレビCMを打つという色々な施策が考慮されます。

1 収集する顧客データの決定

(1)一番効果のある施策はどれか分析するのに、顧客のデータを収集することもあります。この場合に、どのようなデータを集めるのかは難しい問題です。

(2) 例えば、現在、Aという商品を購入しているお客さんが、どんな属性の人のか(ペルソナ)を明確化するという課題を考えます。実際の顧客の属性は、商品開発の基礎となります。
 「20代なのか」「女性なのか」「結婚しているのか」「どんな目的で購入するのか。」について事情を収集することが考えられます。
 例えば、購入目的については、20件程度、ヒアリングして、その結果を分析して、上から10番目までを「恋人のプレゼント用」「自分用」「家族用」など、回答の類型化を用意することも考えられます。

2 データの分析

(1)例えば、ラーメン屋の女性客が少ないという結果があるとして、女性客の増加の余地があると考えるのか、それとも女性へのアプローチは効率が悪いと判断するのかは経験・知識の問題です。

(2)販売方法の立案、新サービスの開発等、有力な仮説の立案は、データから自動的に出てくるものではありません。各専門分野の知識を社内の担当者が勉強しかつ、習得していくべき問題です。

3 専門家の意見

 社内で、「SNSで効率的な広告を出すのはどうか。」ととなれば、SNSマーケティングの専門家に聞くことになります。

4 アジャイルなアプローチ

(1)データを活用して適切な施策を探すのではなく、施策の効果測定にしぼってデータ収集をする方法もあります。
(2)毎月100万円の費用がかかっているとして、その費用にあった効果がでているか施策の中断、継続だけをチェックするアプローチです(アジャイル的なアプローチ)。

仮説思考型(施策(仮説)を検証するアプローチ)

(1)施策が決まれば、より良い施策をブラッシュアップします。

(2)施策を分解します。例えば、チラシの内容、チラシを巻く地域、割引の内容を分解します。

(3)一度に複数の要素を変えると効果測定ができませんので、そのうち一つを変えて、もう一つをそのままにして、その効果を検討してよりよい施策をテストしていきます(ABテスト)。

参考

 河本薫  「データ分析・AIを実務に活かす データドリブン思考」

 ビジネスで、データを活用する注意点について詳しい説明がされています。

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