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夕陽ヶ丘法律事務所ブログ

KPIマネージメントと小テスト

2022/10/05

KPIマネージメント

 KPIマネージメントを、受験と小テストに例えてみました。

KGI

(1) KGIは最終的な目標です。
(2)A君は偏差値55です。KGIは偏差値60の〇〇大学に入学することにしました。
(3)KGIとしては数字化しやすいように、本試験で英語・国語・数学で合計200点以上を取ることと考えます。

モデル化

(1) 大学受験のモデルは、「英語+国語+数学=200点以上」と仮定します。
(2) 現実のA君の力量は、英語0点+国語50点+数語100点でした。
(3)ここで、英語の0点をどう考えるか問題になります。伸びしろが大きい部分でありここを改善することが効率がよいと考えるのであれば、ここがCSF(重要成功要因)です。
 逆に、英語は時間をかけるのが無意味であり、得意な数学がより伸びると考えれば、数学がCSF(重要成功要因)です。
(3) KPIマネージメントでは、「月商 = 客単価 × 来客数」等の形で、ビジネスをモデル化します。そして、伸びしろが大きい部分に、集中して改善するべきとなり、このような部分をCSF(重要成功要因)とします。

CSFとKPIの決定

(1)A君の勉強時間は限られています。分析の結果、A君が英語の勉強時間を削って、数学を勉強して、数学の点数を150点にすることが現実的という結論に達しました。
  なお、A君はさぼっていたとしても、国語の学力は落ちないものとします。
  そこで、A君は、数学をCSF(重要成功要因)としました。
(2)KPIは、CSFの成績を端的に数字に示す指標です。
  A君は、「KPIを、毎月の数学の小テストの点数を前月比で1.1倍にすること」にしました。
(3)KPIを毎月クリアーしていければ、KGIを達成できることになります。

ここまでのポイント

1 KPIの達成がKGIの達成に繋がっていること、KPIの達成に具体的な見込みがること
(1)A君は、毎月の数学の小テストの点数を前月比で1.1倍にすれば(KPI)を達成すれば、本試験で英語・国語・数学で合計200点以上(KGI)を達成できるという図式を作りました。
 「KPIを毎月クリアーしていければ、KGIを達成できる」ことを合理的に説明できるような、KPIの設定、CSFの設定、KGIの設定が必要です。
(2)A君の実力を考えれば、「毎月の数学の小テストの点数を前月比で1.1倍にする」ことはできる可能性が十分にあることも必要です。


2 先行指標であること、努力可能であること、リアルタイムで測定できること
(1)小テストは、毎月の努力の結果を直ちに確認できます。今月の結果を見て来月の対策を改善する(PDCAサイクル)ことができます。これらの数字は1年後の試験の結果につながり、先行指標といえます。
(2)KPIは、努力で改善できる部分であることが必要です。
(3)KPIは、努力(施策)の結果がリアルタイムで測定できることも大事です。測定結果が1か月後に分かる状態であれば、次の施策を検討できません。


3 KPIの運用が過剰な負担にならないこと
(1)KPIの運用が簡便であることも必要です。もし、1週間のうち6日が小テストで、インプット(改善)の時間が1日だけだったどうでしょうか。
(2)ビジネスの場では、これがときどき起きてしまうのです。

4 KPIの設定は一つが望ましいこと
(1)A君は、「毎月の数学の小テストの点数を前月比で1.1倍にする。」ことをKPIにしました。
(2)理論的は、「英語+国語+数学の合計点をKPIに設定すること」や、「英語70点」「国語70点」「数学70点」と設定することもできます。
 あれもこれも、対策しても焦点が定まりません。改善をするなら1点集中して取り組まなければ上手くいきません。

PDCAサイクル

(1)A君は、毎月の数学の小テストの点数(KPI)を見ながら、勉強方法を変えていくことんしました。
(2)A君は家庭教師を雇ったり(コンサルに助言を求めたり)、数学の中の苦手分野、得意分野を分析したり、合格者に勉強方法を聞きに行ったりしました(他社の成功事例を調査して取り入れたり)しました。
(3)仕事はチームでするものです。〇〇大学はAO入試で、A君とB君が協力して試験を受けることを認めてくれました。
そこで、A君とB君は、月に1回会議を開いて、①先月までに各人がやったこと、②結果とその分析、③改善点の洗い出し、④来月までに各人がやることの約束をして、チームでの成績をあげる努力をしました。

ここまでのポイント

(1)KPIを測定するだけでは、業績は改善しません。
(2)A君は「毎月の数学の小テストの点数を前月比で1.1倍にする」ことができる可能性があることが必要です。
(3)数学の中の苦手分野、得意分野を分析することはもちろんします。KPI以外の指標を設けて、A君は自分の得意分野、不得意分野を分析し、投資効率を見直しながら、様々な施策をしていくことになります。
(4)PDCAサイクルを実際に回す運用が大事です。その意味でも、KPIの運用が過剰な負担にならないことが大切です。

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