バリューベースストラテジー(価値に基づく戦略)
2021/10/12
ハーバードビジネスレビュー
ハーバードビジネスレビュー2021の11月号の22頁にて、 バリューベースストラテジー(価値に基づく戦略)が紹介されていました。ご紹介します。
顧客の価値
「成功している企業は価値を提供している」という観点から、顧客が喜んで支払う価格を中心に、事業戦略を考える戦略です。
価格を以下のように考えます。
なお、顧客、社員、サプライヤー、企業の利益を一緒に考える点が特徴です。
顧客が喜んで支払う額 例 500円
↑
顧客の利益 100円
↓
顧客が実際に支払う金額 例 400円
↑
会社の利益 50円
↓
社員・サプライヤーへの 例 350円
利益分配を加味した金額
↑
社員・サプライヤーへの 50円
利益分配
↓
企業が利益を出さる最低額 例 300円
価値を創造する方法
(1)顧客の満足を高めるために、商品開発、サービス開発を行う必要があります。
(2)顧客のニーズを幅広い視点で取られて、商品そのものや、本来の商品以外のソリューションも頻繁に変更して提供することが必要になります。
例 保育サービス付きの映画館
例 友人の誕生日を覚えてくれていて、毎年、誕生日前に、「花を送ってはどうか。」と提案してくれる花屋さん。
バリューマップ
(1)顧客が何を重視し、がどれくらいの顧客の期待に応えているかを、アンケート等で一覧化する方法もあります。
顧客を絞るという意味では、顧客の属性に分けて分析すべきです。
顧客だけではく、社員、サプライヤーのバリューマップも作れます。
顧客のバリューマップの例
高い 満足度
↑ 商品の使いやすさ5
顧 店舗の快適さ 1
客
に 価格にあったサービスであるか。 5
と
っ 時間と手間を削減するか 3
の
重 商品の安心感 3
要
度 接客は丁寧であるか。 5
↓ 商品の豊富さ 3
低い
(2)お互いに関連する少数のバリュードライバー(項目)に集中投資するのが、よいとされます。
(3)他社の水準を比べて、遅れを取り戻そうとしてはなりません。他社と同じ商品になってしまえば、価格競争にさらされます。顧客を限定し、差別化することが大切です。
(4)経営資源は集中投資が基本です。全ての項目を満遍なく水準をあげるのではなく、顧客を限定した上で、顧客が重要と考える項目に集中的に投資する必要があります。
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