組織開発の一例
2022/05/25
事例
潜水艦の館長になったマルケは、潜水艦の知識がほとんどなかった。
無知を認めて、艦内を歩き回って乗務員に質問していろいろと聞いて関係を作っていた。
上等兵曹(幹部)に「もっといい仕事をするにはどうしたらよいか。」と質問をして、それを取り入れて改善をしていた、という事例があります。
解説
(1)リーダーシップにとって、無知を認めて対等に話すことが信頼を集める好例です。
(2)幹部を選んで、「もっといい仕事をするにはどうしたらよいか。」と質問して、幹部を指示待ちから主体的に変えていきました。
(3)幹部を変えることで、組織全体を変えていきました。
(4)特に、海軍という官僚的組織の典型で、ミドル層の立場でどうやって組織を変えていくべきかについて参考になります。
参考
エドガー・H・シャイン 他(著)、野津智子 (訳)「謙虚なリーダーシップ― 1人のリーダーに依存しない組織をつくる」109頁
(1)本書では、いろいろなリーダーの事例が記載されていますが、理論的な説明はあまり多くありません。リーダーシップについての基礎知識がないと、なぜ、その事例がポイントになるのかは分からないと思います。
(2)逆に、リーダーシップについての学術的な知識があれば、なるほど、具体的にはそうするのか、という観点で発見がある本です。
中村和彦「「組織開発」を推進し、成果を上げる マネジャーによる職場づくり 理論と実践」128頁以下
(1)職場ドックという概念が紹介されている。
(2)職場ドックでは、職場の良い点や、改善点の話し合いを定期的に行う取り組みが紹介されています。