(挑戦的な)目標の設定と人事評価
2022/04/26
メトリックス
(1)アマゾンでは、数字で目標を決定し、管理することが行われています。
(2)この数値目標をメトリックスを呼んでいるそうです。
メトリックス(数値目標)の必要性
(1)デジタル化、スタートアップ、事業の改革等については、現在の進捗が順調かどうか、事業の成長性(プロジェクトの効果)が予想どうりであるのかを測定する必要があります。
(2)指標とは、売上だけでなく、来店数、問い合わせ数、HPのアクセス数、目標の達成状況を観測するのに使える数字を意味します。
メトリックス(数値目標)を活用したプロジェクトの管理
(1)事業の目標が定められていること。そして、その目標達成・未達成を決める基準として、細かい数字による指標が設定されていること。
(2)目標とされる数値目標について、計画によって達成できるという合理的な根拠があること。
(3)事業の継続期間中、全てのメンバーが指標を把握し、プロジェクトの進行の程度、もともとの目標達成の可能性について認識していること。
(3)目標の達成が難しいと判断される場合には、迅速に計画の変更がされること。
計画の変更そのものはマイナス評価されないこと。適切な計画変更は、プラスに評価されること。
計画変更を適時行えなかったことはマイナス評価されること。
(4) 計画の達成に必要なコストと、これによるメリットのコストバランスが崩れることが判明した場合には、これを中止するべきこと。
計画中止そのものはマイナス評価されないこと。
計画中止の判断が遅れたことはマイナス評価されること。
中止したことで、将来の経営資源が無駄になることを防げたのであれば、プラス評価する仕組みが必要です。
プロセスの管理・挑戦の評価
(1)人に対する評価は、数値の達成ではなく、その人の行動について評価がされるべきです。
(2)リスクを負ったこと(挑戦したこと)に対する評価、プロジェクトの難易度を考慮しつつ、メンバーが行った貢献(発言・役割)を評価の対象にすべきです。
参考
谷敏行「Amazon Mechanism (アマゾン・メカニズム) イノベーション量産の方程式」141頁以下
佐藤将之「アマゾンのすごいルール」188頁以下
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