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夕陽ヶ丘法律事務所ブログ

思い込み・メンタルモデル(個人)

2022/06/28

メンタルモデル

(1)メンタルモデルは無意識に持っている思い込みです。

(2)組織レベルでも、個人レベルでも存在ます。

 無意識であるがゆえに意識されていないが、個人、組織が目標に対して行動できない理由になっていたり、メンバーの意思疎通の障害になっていたりします。

(3)メンタルモデルは、学習する組織で課題となっている問題の一つです。

個人のメンタルモデルの例1

(1)ある管理職Aさんの悩みは、部下が働かないことでした。 

(2)Aさんは、「チームの指揮を上げるためには、自分が手本を見せなければならない。」と考えて、率先して自分が営業先に行き、成績を残していました。

(3) 指導担当者(コーチング実施者)Bさんは、 Aさんの了解を得て部下にヒアリングをすることにしました。

 そうすると、部下からは「上司が動かれてしまうと、こちらとしては意見を出せなくなる。信頼してもらっていないと感じ、士気が下がってしまう。」という意見が出てきました。

 チームの営業成績が上がっていない事例で、第三者として部下にヒアリングした結果、管理職の認識と部下の認識のずれが発覚したケースです。

(4)Bさんは、 Aさんに対しその結果をフィードバックし、Aさんに具体的な目標を設定し直しました。

参考

 コーチ・エィ (著)、 鈴木義幸 (監修)「新版 コーチングの基本 この1冊ですべてわかる 」128頁以下

個人のメンタルモデルの例2

(1)ある管理職Aさんの悩み(課題)は、部下に仕事を任せることでした。

 指導担当者(コーチング実施者)Bさんは、Aさんと月に1回面談して、目標と結果について話し合うのですが、上手くいきませんでした。

(2)そのとき、Aさんが、仕事を抱え込み土日をつぶしていることに嬉しそうに話すことに気が付きました。

 BさんはAさんに「失礼ながら、目標を達成できていないのに、その理由を嬉しそうに話さされているように感じます。」「仕事をするのがやはり楽しいのですか。」と質問しました。

 Aさんは、「お客さんと接する仕事にやりがいを感じていること」「管理職は、お客さんと直接接することができなくて、自分ではやりたくない仕事である。」と感じていること、「これらの思い込み(メンタルモデル)は、今の今まで気が付かなかった」ことを話してくれました。

(3)Bさんは、「Aさんの管理職の仕事は、お客様を幸せにするのに役立たないのか。」 「Aさんの管理職の仕事を通じて、お客様を幸せにする方法はあるのか。」 と質問しました。 

 Aさんは、「自分のノウハウを部下に伝えることができれば、より多くのお客様に貢献できる。」「それができるのは、ノウハウを持っている自分だけだ。」と回答してくれました。

 BさんとAさんは 「Aさんのノウハウを部下に伝えて、より多くのお客様を幸せにする。」 という形で目標を設定し直し、そのために具体的な計画を立てることにしました。

参考

 コーチ・エィ (著)、 鈴木義幸 (監修)「新版 コーチングの基本 この1冊ですべてわかる 」111頁参考

コーチング

 当事者だけで思い込みを見つけることは難しいです。第三者に相談役のボジションで話を聞いてもらう方法があります。

 当事者の悩みについて、「何に悩んでいるのか。」「原因は何だと考えているのか。」「自分はどんな対策をとっているのか。」等の「なぜ」「なぜ」と繰り返すことで本人の認識(思い込み)を明確します。 

360度フィードバック

(1)かつての官僚制組織では、ルールが設定され、そのルールどおり組織が動いていました。マネジャーの業務は、部下がルールを守っているかを管理することでした。

(2)しかし、現在では、部下が自主的に仕事をすること環境を作ることが必要になり、部下の成功を支援することがマネージメントスキルとして要求されています。

(3)したがって、部下の視点から管理職を評価することが必要になっています。

 管理職を部下が評価する制度( 360度フィードバック )を導入することも、これらの不一致を防ぐ方法かもしれません。

 ただし、360度フィードバックは、管理職のスキルアップの手段として活用する必要があります。単に部下の意見をフィードバックすると、管理職とメンバー間の関係を傷つけるだけになってしまいます。

対話

(1)問題点について、メンバーが本音で会話することが必要です。

(2)対話は、一定の決まりの中で行う本音の会話です。

(2)対話のやり方については、別のところで説明します。

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