組織開発は、経営者の意思を伝えることから始まる
2022/05/03
経営者の強い意志
(1)組織開発(組織を変える)には、経営者の強い意志が必要です。
(2)経営者の意思を伝えるには以下の手順で行います。
組織のフラット化
(1)組織の階層が多いと、組織として柔軟に動けません。
(2)組織はフラット化させるべきです。
(3)経営者が3人で、一人がミドル層30人を統括し、そのミドル層が30人の一般社員を統括すれば、2700人の組織を運営できます。
経営者 3人
ミドル層 3人×30人
一般社員 3人×30人×30人=2700人
幹部となるミドル層の発掘
幹部の要件
幹部の要件は以下のとおりです。
(1)エネルギーのある人・前向きな人
(2)芯があるが、謙虚な人
(3)他人を尊敬できる人
こんな人でも大丈夫
(1)エースでなくても大丈夫です。
(2)仕事より趣味が大切な人でも大丈夫です。
幹部の見つけ方
ワークショップ等で自由に発言させれば、自然に適正が見えてきます。
参考
森田 満昭 「社員が自ら考え、動く 自走型組織の作り方 」79頁以下
幹部と一緒に、ビジョン、会社の5年後の未来を考える
(1)経営者がビジョンを作成し共有します。
(2)幹部に会社のあるべき未来(5年以内の行動契約の作成)を一任します。もしくは一緒に作ります。
(3)各計画の進捗を測定するのに最な指標を設定します。
幹部へのマネージメント教育
(1)幹部へのマネージメント教育・リーダーシップ研修を行います。
経営者と同等の判断ができる人材として、必要なスキルを教育していくことが必要です。
(2)なお、マネージメント教育は希望する他の社員も参加できるようにしてもよいでしょう。
経営者が何度も直接説明する
(1)幹部を通じて、全社員にその意思を伝えるだけでなく、経営者自ら各社員にその意思を伝える必要があります。
(2)AGCの経営チームは、両利きの組織を作るためには以下のことをしました。
経営者が全社員にダイレクトメールを送る。
ミドル(幹部)によるビジョンの作成
戦略推進部の設置と、そのための3000億円予算の確保
幹部を集めた対話集会
若手社員を集めた対話集会
各地の拠点社員を集めた対話集会
幹部対話合宿
幹部の本気度を確かめた上での人事の変更
参考
加藤雅則 (著)ほか「両利きの組織をつくる 大企業病を打破する「攻めと守りの経営」」102頁以下 、124頁以下
« 前の記事
オーナーシップ(主体性)次の記事 »
心理的安全性