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夕陽ヶ丘法律事務所ブログ

若手や、少数派の意見を経営に反映させる方法

2022/08/25

多様な意見を取り入れる必要性

 労働者人口の確保(採用、離職率の低下)、教育、多様な消費者の意見を反映させるためにも、多様な意見を経営に反映させる必要性があります。

影の取締役会

 特定のグループの代表者を経営の意思決定の場に招いて、その意見を反映させる方法があります。

アフィニティ・グループ

(1) アフィニティ・グループは、企業内での、似た者同士(類似性を持つ者)の集まりです。
(2)外国では、ダイバーシティによる多様な意見が出せる環境を作る目的で、女性、有色人種等のグループが作られることがあります。 
(3)日本で、「非正規社員」「小さな子供を持つ社員」、「育児・介護を終えて復職した社員」「60歳超の社員」「副業を行っている社員」「会社を退社して企業を考える社員」等のグループが生まれてもよいもしれません。

目的の設定

(1)採用について、当事者の意見を反映させる。子育て世代への配慮について、当事者の意見を反映させる等の明確な目的の設定が必要です。

影の取締役会のメンバーを決める

(1)目的にそって、多様なグループからメンバーを募集します。
(2)例えば、子育て世代の意見の反映だとすれば、事務職、営業、現場、男性、女性とできるだけ多様な意見が集まるメンバーを集めます。

影の取締役会の運営方法を決める

(1)もともとの仕事をしながら参加してもらってこそ、それぞれの職場での代表者として意見を集めることができます。
(2)もともとの仕事と両立できる程度の時間で参加できるように制度設計をします。

報酬

(1) 影の取締役会については、特別な報酬を発生させない方がよいそうです。
(2) 経営者にとっても、あらたなコスト増とならない方が新しい制度として導入しやすいです。
(3) 報酬がなくても、会社をよくしたい、そのために参加したいというメンバーを集めるためです。

意思決定への反映

(1)経営者が「子育て世代にとって、必要な会社の支援は何か。」等の課題を出して、影の取締役会で話し合います。
(2)影の取締役会で議論した後に、影の取締役会として代表者を選びます。
(3)経営者の意思決定の場にその代表者が加わって、検討結果を報告する形で、影の取締役の意見を経営に反映させます。

運営のコツ

(1) 経営者の支援がなければ、影の取締役会を運営することは困難です。
(2) 影の取締役会の目的や、運営基準を明確に決めておかなければ、これらを維持することは困難です。

参考

 ハーバードビジネスレビュー2022年28頁

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