【削除されない場合や法的措置について】フォームからの申請で削除されない場合や悪質な投稿者に対しては、弁護士を通じた削除仮処分命令の申し立てや、発信者情報開示請求(IP・氏名の特定)、損害賠償請求を行うことで、根本的な解決と法的責任の追及が可能になります。
X(旧Twitter)の誹謗中傷被害と権利侵害報告フォームの重要性
現代のビジネス社会や個人の生活において、SNSはなくてはならない情報共有ツールとなっています。しかしその一方で、X(旧Twitter)などのプラットフォーム上では、事実無根の噂話、悪質なデマ、プライバシーを暴露する投稿、個人の尊厳を傷つけるような誹謗中傷が後を絶ちません。
企業や店舗の経営者であれば、転職系口コミサイトやSNSでの風評被害が業績や採用活動に直結する深刻な問題となります。また、個人であっても、見ず知らずのユーザーから心無い攻撃を受けることで、精神的に追い詰められてしまうケースは少なくありません。
このような悪質な投稿に対して、泣き寝入りする必要はありません。Xには、権利を侵害された被害者が自ら声を上げ、投稿の削除を求めるための専用窓口として「権利侵害報告フォーム」が用意されています。このフォームを正しく活用することで、弁護士を通じた大掛かりな法的手続きに入る前に、スピーディーに投稿を削除できる可能性があります。
削除申請を成功させるための前提知識
Xの権利侵害報告フォームから申請を行う前に、プラットフォーム側の削除基準と、日本の法律における権利侵害の要件について正しく理解しておく必要があります。ただ単に「嫌な気持ちになった」「気に入らないから消してほしい」と訴えても、運営側から削除に応じてもらえない確率が高くなります。
運営側が重視する「権利侵害」の定義
Xの利用規約やヘルプセンターでは、名誉毀損、プライバシーの侵害、嫌がらせ、著作権侵害など、明確なルール違反となる基準が定められています。運営側は世界中から膨大な数の通報を受けているため、審査担当者が一読して「明らかに法的・規約的に問題がある」と判断できる内容でなければ、対応の優先順位が下がってしまいます。
削除申請で主に対象となる3つの権利
- 名誉毀損(社会的評価の低下): 公然と事実を摘示し(または嘘の情報を流し)、企業の信用や個人の社会的評価を低下させる行為。
- プライバシーの侵害: 本来は他人に知られたくない私生活上の事実や画像、個人情報(住所、電話番号、勤務先など)を無断で公開する行為。
- 肖像権・著作権侵害: 本人の許可なく撮影・公開された自身の写真や、著作物を無断で使用・転載される行為。
権利侵害報告フォームの具体的な書き方と手順
実際にXの報告フォームにアクセスし、申請を進める際の手順と、審査に通りやすい具体的な書き方をステップ順に解説します。
ステップ1:対象ポスト(ツイート)のURLを正確に取得する
削除してほしい投稿のURL(パーマリンク)を正確にコピーします。複数の投稿が問題である場合は、それぞれ個別にURLを用意する必要があります。
ステップ2:侵害されている権利の選択と詳細な説明文の作成
フォーム内では、どの権利が侵害されているかを選択する項目があります。選択した項目に応じた詳細な説明文(理由)を入力する欄が設けられています。ここにどのような文章を書くかが、削除成功の明暗を分けます。
【書き方のコツ・鉄則】
- 感情的な言葉や罵倒表現は一切排除し、客観的な事実のみを記述する。
- 「誰が」「どのような情報を発信し」「それによってどのような被害(社会的評価の低下、精神的苦痛など)を受けているか」を論理的に説明する。
- 日本の法律用語(名誉毀損、プライバシーの侵害など)を適切に交えながら、規約違反であることを端的に示す。
ステップ3:具体的な文例(テンプレート)
以下に、名誉毀損およびプライバシー侵害を理由に削除申請を行う場合の文例を紹介します。状況に応じて適宜書き換えてご活用ください。
【削除申請フォームの入力文例】
対象ポストにおいて、私(または当社)に関する虚偽の事実が流布され、名誉毀損およびプライバシーの侵害が発生しています。
具体的には、投稿者は「〇〇(具体的な虚偽の内容)」と主張していますが、これは全くの事実無根であり、当方の社会的評価を著しく低下させるものです。また、本人の許可なく私的な情報や画像が無断で掲載されており、プライバシーの平穏を脅かされています。
貴社の定める利用規約および法令に照らし合わせ、該当ポストの速やかな削除をお願いいたします。
フォーム申請で審査に通りやすくするためのポイント
フォームから送信しただけでは、必ず削除されるとは限りません。より確率を高めるための重要なポイントを解説します。
証拠を明確に紐付ける
投稿内容が曖昧であったり、どの部分が問題なのか特定しにくい場合、審査担当者が判断に迷ってしまいます。URLだけでなく、必要に応じて問題箇所のスクリーンショットを添付するなど、審査側がひと目で問題を理解できる工夫が求められます。
法人名や実名、連絡先を正確に入力する
連絡先情報や身元が不明確な場合、悪戯や嫌がらせ目的の通報とみなされてしまうリスクがあります。正規の権利者本人、または代理人として正しい情報を記載してください。
フォームで削除されない場合の次のステップ
権利侵害報告フォームから申請を行ったにもかかわらず、「削除には該当しない」として対応が見送られるケースも少なくありません。X側の基準は独自の運用方針を持っているため、日本の法律上は名誉毀損に該当するような事案であっても、一発で削除されないことがあります。
そのような場合の有効な次の選択肢について解説します。
異議申し立てや再申請の検討
一度却下された場合でも、より詳細な法的根拠や追加の証拠を添えて再申請を行うことで、判断が覆るケースがあります。ただし、同じ内容をただ繰り返すだけでは効果が薄いため、主張の論点を整理し直す必要があります。
弁護士を通じた「送信防止措置請求」や「法的手続き」
個人名義でのフォーム申請で限界を感じた場合は、弁護士に相談し、法的アプローチに切り替えることを強くおすすめします。
弁護士の名前や法的根拠(プロバイダ責任制限法に基づく送信防止措置請求など)を記した正式な通知書をプラットフォームやプロバイダに対して送付することで、運営側の対応が大きく変わることがあります。また、投稿者の特定(発信者情報開示請求)や損害賠償請求を見据えた証拠保全もスムーズに進めることが可能です。
ネット上の誹謗中傷は弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所にご相談ください
X(旧Twitter)をはじめとするSNS上の誹謗中傷や風評被害は、放置すればするほど情報が拡散し、被害が拡大していく傾向にあります。ご自身で権利侵害報告フォームから申請しても削除が認められず、精神的にお悩みの方も多いでしょう。
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所では、ネット誹謗中傷対策および風評被害の解決に特化した豊富な実績を持つ弁護士が、お客様の状況を丁寧にヒアリングいたします。削除申請の文面作成のサポートから、法的措置、発信者情報の特定、損害賠償請求に至るまで、ワンストップで迅速に対応いたします。
誹謗中傷による被害にお困りの際は、一人で抱え込まず、どうぞお気軽に当事務所までご相談ください。