X(旧Twitter)で「インフルエンサー・裏垢女子」への誹謗中傷対策

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、ネット上の誹謗中傷削除・発信者情報開示命令(IPアドレス特定)・仮処分裁判実務に基づき、プロバイダ責任制限法および最新の判例に沿ってわかりやすく解説しています。

Q X(旧Twitter)で裏垢やインフルエンサーとして活動中に誹謗中傷やデマを拡散された場合、どのような法的措置で加害者を特定し罰することができますか?
A 【法的責任と該当する罪】X上の誹謗中傷や個人情報の暴露は、社会的評価を低下させる名誉毀損罪(刑法第230条)や侮辱罪(刑法第231条)、プライバシー侵害にあたります。また、インフルエンサーの収益活動に対する営業妨害として民事上の損害賠償請求の対象にもなります。
【弁護士による対応手順】泣き寝入りせず、まずは投稿画面や魚拓などの証拠保全を行います。その後、弁護士を通じてプラットフォーム事業者への発信者情報開示請求(裁判手続きや新法によるスムーズな開示請求)を行い、加害者のIPアドレスや氏名・住所を特定して、慰謝料請求や刑事告訴を進めることが効果的です。

X(旧Twitter)におけるインフルエンサー・裏垢女子への誹謗中傷の実態

現代のSNS社会において、影響力を持つインフルエンサーや、特定のコミュニティで活動する裏垢女子(匿名やサブアカウントでプライベートな発信する女性アカウント)を狙った悪質な誹謗中傷、デマの拡散、個人情報の曝し行為が後を絶ちません。

「顔を晒す」「アンチスレッドを立てる」「虚偽の事実を拡散して信用を失墜させる」といった行為は、単なるネット上の嫌がらせの域を超え、精神的な追い詰めるだけでなく、経済活動(インフルエンサーとしてのタイアップ案件や収益)への重大な営業妨害となります。

夕陽ヶ丘法律事務所には、日々こうした被害に悩む方からの相談が寄せられています。本記事では、X(旧Twitter)上でインフルエンサーや裏垢女子が誹謗中傷を受けた際にとるべき具体的な法的対策について詳しく解説します。

誹謗中傷が該当する主な法的責任と罪

X上で行われる悪質な書き込みは、民事上の不法行為だけでなく、刑事事件に発展するケースも少なくありません。具体的には以下のような法律違反や犯罪に該当します。

  • 名誉毀損罪(刑法第230条)および民事上の名誉毀損:公然と事実を適示し、人の社会的評価を低下させた場合に成立します。「裏垢の素顔は〇〇」「不特定多数と遊んでいる」といった虚偽のプライベート情報を暴露する行為は典型例です。
  • 侮辱罪(刑法第231条):事実を適示しなくても、公然と人を侮辱した場合に成立します。厳罰化が進んでおり、侮辱的なリプライや引用ポストも対象になります。
  • 業務妨害罪(刑法第233条・234条):企業案件を受けているインフルエンサーに対して「この商品は詐欺」「ステマをしている」などと虚偽の情報を流し、仕事や信用を奪う行為に適用されます。
  • プライバシー権・肖像権の侵害:本人の許可なく顔写真や本名、勤務先、居住地などの個人情報を特定して拡散する行為は、明確な権利侵害です。

被害に遭ったときに最初に行うべき「証拠保全」

誹謗中傷や営業妨害を受けた場合、感情的になって相手にリプライを送ったり、アカウント同士で口論になったりすることは避けるべきです。相手がアカウントを削除したり、ツイート(ポスト)を隠蔽したりするリスクがあるためです。

法的措置を成功させるための最初のステップは、確実な証拠の保全です。

  1. 該当ポストのURLの保存:問題の投稿の個別URLを正確に控えます。
  2. スクリーンショットの撮影:投稿内容、アカウント名、ユーザーID(@から始まる文字列)、投稿日時がひと目でわかるように全体画面を撮影します。動画での画面キャプチャも有効です。
  3. 第三者による証拠保全サービスの活用:改ざんが疑われないよう、タイムスタンプ付与サービスや、専門の調査会社・弁護士による証拠保全を行うことも検討してください。

発信者情報開示請求の流れと実務

「匿名のアカウントだから誰が書いているかわからない」と諦めていませんか?日本の法律では、プロバイダ責任制限法(2022年改正を含む)に基づき、権利を侵害された被害者が発信者の特定を行うための法的手続きが整備されています。

具体的な開示請求の流れは以下の通りです。

  • ステップ1:X社に対する発信者情報開示請求(仮処分・訴訟)
    まずはX社(海外法人)に対し、誹謗中傷を行ったアカウントのIPアドレスやタイムスタンプの開示を求めます。日本国内の裁判所を通じた法的手続きが必要です。
  • ステップ2:アクセスログの保存要請
    IPアドレスやタイムスタンプは保存期間が短いため(携帯キャリア等では数ヶ月で消去されることがあります)、ログが消去されないよう、プロバイダ等に対して「発信者情報開示請求訴訟・仮処分」の係属を理由としたログ保存の要請を迅速に行う必要があります。
  • ステップ3:接続プロバイダに対する開示請求(訴訟)
    特定されたIPアドレスから、経由プロバイダ(ドコモ、ソフトバンク、光回線業者など)を割り出し、そのプロバイダに対して契約者の氏名・住所・メールアドレスの開示を求める裁判を起こします。

この一連の手続きは専門的な法的知識と迅速な対応が求められるため、ネット誹謗中傷に強い弁護士のサポートが不可欠となります。

裏垢女子・インフルエンサー特有の法的リスクと注意点

裏垢女子として活動されている方や、企業のタイアップ案件を多く抱えるインフルエンサーの方特有の注意点として、「自らの発信内容」と「受けた誹謗中傷の切り分け」が挙げられます。

万が一、自身が過去に発信したプライベートな内容や、アンチに対する過激な反論が「相手を過度に刺激した」と判断されると、慰謝料請求の金額や過失割合に影響を与えることがあります。また、アカウント自体が規約違反に問われないような運用も重要です。

しかし、どのようなプライベートな発信をしていたとしても、それを理由に過度な個人情報の曝し、名誉毀損、営業妨害を行うことが正当化されるわけではありません。法律は、いかなる立場の人に対しても不当な人権侵害や営業妨害から守るための救済手段を用意しています。

誹謗中傷対策を弁護士に依頼するメリット

X上の誹謗中傷や営業妨害に対して、個人でX社やプロバイダと交渉することは非常に困難です。外国法人であるX社とのやり取りや、複雑な裁判手続きをすべて自分一人でこなすのは精神的にも大きな負担になります。

夕陽ヶ丘法律事務所にご相談いただくことで、以下のメリットを得られます。

  • 迅速な証拠保全と法的アドバイス:削除要請と発信者情報開示のどちらを優先すべきか、最適な戦略を提案します。
  • 代理人としての交渉・裁判手続の遂行:加害者との直接の接触を避けたまま、法的な手続きをすべて弁護士が代行します。
  • 損害賠償請求(慰謝料請求)の実現:特定された加害者に対し、精神的苦痛や営業損害に対する損害賠償を請求し、再発防止を図ります。

まとめ:誹謗中傷に悩んだら一人で抱え込まずにご相談を

X(旧Twitter)でのインフルエンサーや裏垢女子への誹謗中傷・営業妨害は、放置しておくと被害が拡大し、精神的にも追い詰められてしまいます。

「身バレが怖い」「相手を特定できるか不安」という場合でも、まずは証拠を確保した上で、弁護士にお気軽にご相談ください。夕陽ヶ丘法律事務所では、プライバシーに配慮した丁寧なヒアリングと確実なリーガルサービスで、あなたの権利と平穏な日常を取り戻すサポートをいたします。

弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、借金問題、既婚者との男女トラブルなど、日常の不測の事態に直面した皆様の心理的なご負担を少しでも和らげ、円満な解決を導くためのサポートを徹底して行っています。どんな小さなお悩みでも、まずは当事務所の事務スタッフがLINEのチャットにて丁寧にお話をお伺いいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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