【迅速な対応と専門家への相談のメリット】通常の裁判よりもスピーディーに違法な口コミを削除できる仮処分は、放置による店舗や企業の信用低下や顧客離れを防ぐために極めて有効な法的手段です。被害の拡大を防ぐためにも、名誉毀損や権利侵害に詳しい弁護士へ早期に相談し、適切な証拠をもとに申し立て手続きを進めることが重要です。
Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)に事実無根の悪口や誹謗中傷、営業妨害目的の低評価口コミを投稿されてしまった際、店舗や企業の経営者様にとって一刻も早い削除が望まれます。
しかし、運営元であるGoogleへ削除申請(報告)を行っても「ポリシー違反には該当しない」として対応してもらえないケースは少なくありません。
そのような場合に法的手段として検討されるのが、裁判所を通じた「仮処分(かりしょぶん)」という手続きです。
この記事では、Googleマップの口コミ削除において仮処分を利用する際、依頼から解決までにどれくらいの期間がかかるのか、具体的なタイムラインやスムーズに進めるためのポイントを弁護士が詳しく解説します。
Googleマップの口コミ削除における「仮処分」とは
通常の裁判(訴訟)を起こす場合、判決が出るまでに半年から1年以上もの長い年月を要することが一般的です。しかし、インターネット上の誹謗中傷や悪質な口コミは、放置している間にも企業の信用を低下させ、顧客離れを引き起こす深刻な被害をもたらします。
そこで活用されるのが「民事保全法」に基づく仮処分という法的手続きです。
仮処分は、正式な裁判よりも迅速に結論を出すための緊急的な救済手続であり、裁判所が「この口コミは明らかに権利侵害にあたる」と認めれば、Googleに対して「仮に削除しなさい」という命令(決定)を出してくれます。この決定が出ると、Google側も多くの場合速やかに口コミを削除します。
仮処分申し立てから削除までの全体スケジュールと期間
Googleマップの口コミ削除で仮処分を利用する場合、大まかな全体の流れと所要期間は以下のようになります。全体でおよそ1.5ヶ月から2.5ヶ月程度を見込んでおく必要があります。
- ステップ1:弁護士への相談と証拠収集(約1〜2週間)
- ステップ2:発信者情報開示請求または直接の仮処分申し立て(約1〜2週間)
- ステップ3:裁判所への仮処分申し立てと審尋(約2〜4週間)
- ステップ4:決定・Googleへの執行および削除(約数日〜1週間)
それぞれの段階でどのような作業や期間が必要になるのか、詳しく見ていきましょう。
各ステップの詳細と期間がかかる理由
迅速な解決が求められる仮処分ですが、裁判所を介する法的手続きである以上、一定の準備期間と審理期間が必ず発生します。
1. 証拠収集と弁護士による法的検討(約1〜2週間)
仮処分の申し立てを行うためには、対象の口コミがなぜ違法であるのか(名誉毀損、侮辱、業務妨害などにあたるか)を法的に主張・立証しなければなりません。
- 対象の口コミ画面のスクリーンショット(投稿日時、アカウント名、URLを含むもの)
- 当該アカウントが顧客ではないこと、または投稿内容が事実無根である証拠(予約台帳、顧客管理システム、当時の状況を証明する社内記録など)
- 店舗の営業に与えている具体的な悪影響や実害を示す資料
これらの証拠を依頼者様側で集めていただき、弁護士が法的構成を練り上げて申立書や証拠説明書を作成するまでに、およそ1週間から2週間程度の時間がかかります。
2. 裁判所への申し立てと「審尋」(約2〜4週間)
書類が整ったら、管轄の地方裁判所に仮処分の申し立てを行います。
申し立て後、裁判官による書類審査が行われますが、ネット上の誹謗中傷に関する仮処分では、多くの場合「審尋(しんじん)」という手続き期日が開かれます。審尋とは、裁判官が弁護士(必要に応じて当事者)から直接事情を聴き取る非公開の話し合いのような場です。
申し立てからこの審尋が行われ、裁判所が決定を下すまでの期間は、裁判所の混雑状況や事案の複雑さにもよりますが、おおむね2週間から4週間程度かかります。
3. 決定からGoogleへの送達・削除(約数日〜1週間)
裁判所が仮処分の発令を認めると、「仮処分命令」という決定が出されます。
この決定書を日本の代理人弁護士を通じて、あるいは直接アメリカのGoogle本社(または日本法人)に対して送達し、削除を求めます。Googleが命令を受領してから実際にシステム上で口コミが削除されるまでは、通常数日から1週間程度で完了します。
仮処分の期間を短縮・スムーズに進めるためのポイント
「一刻も早く口コミを消したい」という場合において、手続きを遅らせないために意識すべき重要なポイントがあります。
証拠の保全を最初に行う
もし相手(投稿者)が急に口コミを削除したり、アカウントを非公開にしたりした場合でも、すでに証拠のスクリーンショットが確実保全されていれば手続きを進めることができます。店舗側でパニックになり、ご自身で不適切な返信をして事態をこじらせる前に、まずは現状の画面をしっかりと保存し、弁護士にご相談ください。
削除請求に強い弁護士に早期相談する
インターネット上の風評被害やGoogleマップの口コミ対策は、専門的なIT知識と法的ノウハウが必要とされる分野です。MEO対策やプラットフォームの特性に慣れた弁護士に依頼することで、裁判所への主張構成がスムーズになり、無駄な修正や時間のロスを防ぐことができます。
まとめ
Googleマップの口コミ削除における仮処分は、申し立てから解決までにおよそ1.5ヶ月から2.5ヶ月程度の期間を要します。
「たった一つの悪質な口コミのせいで売上が落ちている」「早く消して平穏な営業を取り戻したい」とお悩みの方は、時間が経過するほど風評被害が拡大するリスクがあります。
当事務所では、Googleマップの口コミ被害をはじめとするネット誹謗中傷・風評被害対策に数多くの実績がございます。迅速な証拠収集から裁判所手続きまでワンストップでサポートいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。