【弁護士に依頼するメリット】通常の裁判よりも1から2ヶ月程度と迅速に暫定的な削除命令を出せる仮処分ですが、法的な主張や証拠の整理が不可欠です。ネット誹謗中傷に精通した弁護士に依頼することで、迅速な仮処分申し立てから担保金の確実な回収、さらに悪質な投稿者に対する発信者情報開示請求や損害賠償請求までトータルでサポートを受けられ、店舗や企業のブランドイメージを守ることができます。
Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)に投稿された悪質な低評価や事実無根の誹謗中傷口コミに悩まされている事業主の方は少なくありません。Googleへの削除申請で対応してもらえない場合、裁判所を通じた「仮処分」という法的手段を検討することになります。
この仮処分の手続きにおいて、多くのご依頼者様からご質問をいただくのが「担保金(供託金)はいくら準備しなければならないのか」という点です。
この記事では、弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所の弁護士が、Googleマップの口コミ削除における仮処分と担保金の仕組み、必要な金額の目安、そしてお金が戻ってくるまでの流れについて詳しく解説します。
Googleマップの口コミ削除における「仮処分」とは
通常の裁判(本訴)は、判決が出るまでに半年から1年以上もの時間がかかります。しかし、ネット上の誹謗中傷やGoogleマップの悪質な口コミは、放置している間にも店舗の売上低下やブランドイメージの失墜といった回復しがたい損害をリアルタイムで拡大させます。
そこで利用されるのが「仮処分(かり処分)」という迅速な救済手続きです。
仮処分は、裁判所が「暫定的な削除命令」をGoogleに出す手続きであり、通常の裁判に比べて圧倒的に早く(通常1〜2ヶ月程度で)結論が出ます。そのため、Googleマップの口コミ削除対策においては、この仮処分申し立てが事実上の標準的な手段となっています。
なぜ担保金(供託金)が必要なのか?
仮処分は、まだ裁判の正式な判決が出ていない段階で、相手方(この場合は口コミを投稿した人物やプラットフォーム)の権利を制限する強力な法的措置です。
もし仮に、後から「実は正当な口コミだった」と判明した場合、削除された側が損害を被る可能性があります。その万が一の損害を担保するため、裁判所が申し立てる側(店舗や企業)に対して法務局への供託を義務付けているのです。これが担保金の正体です。
いわば、手続きの公正さと安全性を担保するための「保証金」のような性質を持っています。
担保金の気になる相場:いくら準備すべきか?
Googleマップの口コミ削除における仮処分申し立てで必要となる担保金の金額は、個別の案件ごとに裁判所が裁量で決定します。しかし、実務上の相場としては概ね以下の金額が目安となります。
- 一般的な誹謗中傷・嘘の口コミ削除:10万円〜30万円程度
- 店舗に甚大な経済的損害を与えている悪質なデマ:30万円〜50万円程度(※例外的なケース)
多くの個人事業主や中小企業の方にとって、10万〜30万円という一時金は決して小さくない負担ですが、最高裁判所の基準や過去の裁判例に基づき、口コミの仮処分においては比較的低額な金額に設定されることが多いのが実情です。
担保金は戻ってくるのか?(返還の仕組み)
担保金について最も気になるのは、「支払ったお金がそのまま消えてしまうのか」という点でしょう。
結論から申し上げますと、適法に仮処分が認められ、その後所定の手続きを踏めば、預けた担保金は全額手元に戻ってきます。
お金が戻ってくるまでの大まかな流れは以下の通りです。
- 担保金の供託:裁判所の決定に基づき、指定された金額を法務局に現金で納付します。
- 仮処分決定・執行:裁判所がGoogleに対して削除命令を出し、口コミが削除されます。
- 本訴提起の催告(必要に応じて):相手方から「裁判を起こせ」という申し立てがなされない場合や、手続きが終了します。
- 担保取消しの申し立て:仮処分の手続きが終了した後、弁護士を通じて裁判所に「担保を取り消してください」という申し立てを行います。
- 担保金還付請求:裁判所から「担保取消決定書」が出たら、法務局で手続きを行い、納付した現金全額を受け取ります。
このように、最終的には手元に戻ってくる性質のものですが、手続きが完了して実際に口座に返金されるまでには、仮処分申し立ての開始から数ヶ月〜半年程度の時間差が生じる点には注意が必要です。一時的なキャッシュアウトが発生するため、その分の資金計画は事前に立てておく必要があります。
弁護士費用との違いに注意
よくある誤解として、「担保金」と「弁護士費用」を混同されるケースがあります。
担保金はあくまで裁判所に一時的に預けるお金であり、上記のように原則として全額返還されます。
一方で、弁護士に依頼するための着手金や報酬金は、法律事務所に対するサービスの対価であるため、返金されるものではありません。口コミ削除の仮処分を弁護士に依頼する際は、弁護士費用とは別に、一時的にまとまった担保金(10万〜30万円程度)を準備する必要があることを覚えておきましょう。
まとめ:悪質な口コミ対策は専門の弁護士にご相談を
Googleマップの口コミ削除における仮処分では、法務局への担保金の納付が法律上必須となります。相場としては10万〜30万円程度であり、手続きが終われば全額戻ってくるものとはいえ、法的な書類作成や裁判所・法務局とのやり取りは専門的な知識が不可欠です。
誤った手順で進めると、かえって時間がかかったり、想定外のコストが発生したりするリスクがあります。
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所では、Googleマップの風評被害・悪質口コミ対策に関する豊富な実績がございます。担保金の詳細や、スムーズな削除に向けた戦略について不安な点がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。