【弁護士による対応と請求のメリット】医院側の受付記録や予約システムのデータ(電子カルテ・受付票など)を客観的証拠として活用し、Googleに対する削除申請や裁判所の仮処分申立てを行います。さらに、悪質な投稿者に対してはプロバイダ責任制限法に基づく発信者情報開示請求を行い、IPアドレス等の特定を経て損害賠償請求や刑事告訴を行うことで、風評被害の拡大防止と再発防止を実現できます。
病院を狙うGoogleマップの「★1大量攻撃」の深刻な実態
近年、クリニックや総合病院などの医療機関において、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の口コミ機能を通じた悪質な嫌がらせが急増しています。特に目立つのが、「待ち時間が長すぎる」「受付のスタッフの態度が最悪だった」「二度と行かない」といった、具体的な診療内容とは無関係の感情的な★1(星1つ)の評価の大量投稿です。
医療機関にとって、インターネット上の評判は患者の来院動線を左右する極めて重要な要素です。事実に基づかない悪質な低評価が短期間に大量に投稿されると、医院の信用失墜だけでなく、適切な医療を求めている患者に対しても大きな誤情報を与えることになります。
このような悪質なレビューに対しては、泣き寝入りするのではなく、客観的な証拠を揃えて法的な削除申請や発信者情報開示請求を行うことが、病院のブランドと患者を守るために不可欠です。
「待ち時間が長い」「対応が悪い」は口コミ削除の対象になるのか?
Googleの口コミポリシーでは、実際に関係のない第三者による嫌がらせや、虚偽の内容を含む投稿、特定の事業者を貶めることを目的としたスパム行為を禁止しています。しかし、単に「待ち時間が長かった」という感想自体は、利用者の主観的な意見として扱われやすく、プラットフォーム側の自主的な削除審査を通過しにくいという高いハードルがあります。
ここで重要になるのが、投稿された内容が「客観的な事実と異なる虚偽であること」、あるいは「通常の医療業務に対する不当な営業妨害(威力業務妨害など)に該当すること」の証明です。
病院側としては、感情的に反論するのではなく、以下のような客観的証拠を整理して対抗する必要があります。
- 電子カルテや予約管理システムに残された実際の予約・来院・診察時間の記録
- 防犯カメラの映像や受付の応対ログ
- 該当する日時に、投稿者が実際に来院した履歴が存在するかどうかの確認データ
- 短期間に組織的・連続的に行われたことを示すタイムスタンプの記録
特に、予約システムや受付記録を照合した結果、そもそも「その日時にそのような患者は来院していない」「架空のアカウントによる組織的な嫌がらせである」と判明した場合は、極めて高い確率で規約違反や違法性を主張できます。
スパム行為・営業妨害に対する具体的な法的アプローチ
悪質な★1の大量攻撃に対して、法律事務所や弁護士が実際に行う具体的な対策のステップを解説します。
1. 証拠の保全と投稿の分析
まずは、攻撃を受けている口コミの全スクリーンショットを撮影し、投稿者のアカウント名、投稿日時、評価、コメント内容をすべて記録します。また、前述の通り、自院の予約システムや受付台帳を確認し、投稿内容の客観的な虚偽性を裏付けるデータを抽出・保全します。
2. Googleに対する削除申請(異議申し立て)
Googleのビジネスプロフィール管理画面やヘルプコミュニティを通じて、規約違反(虚偽の情報、スパム、ハラスメントなど)を理由に削除を申し立てます。この際、単に「嘘です」と主張するのではなく、弁護士の職務基本規程や法的観点を踏まえ、なぜその口コミがガイドラインに違反しているのか、客観的証拠を交えて論理的に申し立てることで、削除成功率を大きく高めることができます。
3. 発信者情報開示請求による投稿者の特定
削除に応じない場合や、悪質な営業妨害によって多大な損害を受けている場合は、発信者情報開示請求(プロバイダ責任制限法に基づく手続き)を行います。 Google(米国法人など)に対してIPアドレスやタイムスタンプの開示を求める仮処分命令の申し立てを行い、特定されたIPアドレスをもとに経由プロバイダ(ドコモ、ソフトバンク、各光回線事業者など)に対して契約者情報の開示を請求します。これにより、匿名で隠れていた投稿者の氏名や住所、連絡先を特定することが可能になります。
4. 損害賠償請求および刑事告訴の検討
投稿者が特定できたら、名誉毀損罪や業務妨害罪に基づく損害賠償請求(慰謝料、弁護士費用、風評被害による逸失利益の請求など)を行います。悪質性が極めて高い場合や、組織的な嫌がらせであると認められる場合には、警察への刑事告訴(被害届の提出)を視野に入れた対応も選択肢となります。
医療機関が今すぐ取るべき初動対応と注意点
病院に対してGoogleマップでの大量の低評価攻撃が行われた際、感情的になってネット上で個別のアカウントと口論したり、患者の個人情報を特定できるような反論を書き込んだりすることは絶対に避けるべきです。
医療従事者には厳格な守秘義務が課されており、たとえ相手が理不尽なクレーマーであっても、診療に関する情報をネット上で公開して反論すると、逆にプライバシー侵害や医師法・個人情報保護法違反に問われるリスクが生じてしまいます。
そのため、以下のステップに従って冷静かつ専門的に対応することが求められます。
- 感情的な反論や個人情報の暴露を絶対に行わない
- 予約システムや受付記録、防犯カメラ等の客観的証拠を速やかに保存する
- 自院の評判低下を防ぐための公式なアナウンス文面を準備する
- ネット誹謗中傷や風評被害対策に精通した弁護士法人に早期に相談する
医療現場の信頼を守るために弁護士にご相談ください
夕陽ヶ丘法律事務所では、クリニックや総合病院などの医療機関を標的としたGoogleマップの不正な口コミ、★1の大量攻撃、悪質な風評被害に関するご相談を多数受けております。
「待ち時間が長い」「対応が最悪」といった一見すると主観的な不満に見える投稿であっても、予約システムや受付記録の綿密な分析、そして法的な構成を行うことで、削除や発信者情報開示が認められるケースは数多く存在します。
医療従事者の皆様が日々の診療に専念できる環境を取り戻すため、そして患者の皆様が正確な情報に基づいて安心して医療機関を選べる環境を守るために、どうぞお気軽にご相談ください。当事務所の専門チームが迅速かつ的確にサポートいたします。