Instagramの「ストーリーズ・ハイライト」による24時間限定中傷の証拠保存

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、ネット上の誹謗中傷削除・発信者情報開示命令(IPアドレス特定)・仮処分裁判実務に基づき、プロバイダ責任制限法および最新の判例に沿ってわかりやすく解説しています。

Q Instagramのストーリーズやハイライトで24時間以内に消える誹謗中傷を受けた場合、どのような方法で証拠を保存し、弁護士に対応を依頼すべきですか?
A 【証拠保存の具体的方法】ストーリーズは原則24時間で自動消滅するため、発見次第速やかに画面録画(動画)とスクリーンショットの両方で保存することが不可欠です。また、ハイライトに固定されている場合も、アカウント削除や証拠隠滅のリスクに備えて直ちに保存する必要があります。
【法的措置と弁護士相談のメリット】名誉毀損やプライバシー侵害に該当する悪質な投稿については、早期に弁護士へ依頼することで、プロバイダ責任制限法に基づく発信者情報開示請求や、アカウント特定・損害賠償請求を円滑に進めることが可能となります。

Instagram(インスタグラム)の「ストーリーズ」機能は、投稿後24時間が経過すると自動的に消える手軽さから、多くのユーザーに利用されています。しかし、その「消える」という特性を悪用し、特定の個人や企業に対する誹謗中傷、プライバシーの暴露、悪質なデマが投稿されるケースが後を絶ちません。

さらに、投稿者が「ハイライト」機能を使ってプロフィール画面に固定した場合、24時間を過ぎても不特定多数に中傷が表示され続けることになります。被害に遭われた方にとって、精神的な苦痛はもちろんのこと、ビジネスであれば甚大な風評被害に直結する深刻な問題です。

この記事では、Instagramのストーリーズやハイライトによる誹謗中傷に直面した際、どのように証拠を保存し、法的措置を進めればよいかを、夕陽ヶ丘法律事務所の弁護士が詳しく解説します。

Instagramストーリーズ・ハイライトの仕組みと中傷リスク

Instagramのストーリーズは、24時間で自動的に閲覧できなくなる仕組みになっています。投稿者は「誰が閲覧したか(足あと機能)」を確認できるため、内輪の悪口や特定の標的に向けた攻撃的なメッセージをあえてストーリーズで発信する傾向があります。

ハイライトによる被害の長期化

通常は24時間で消えるストーリーズですが、投稿者が「ハイライト」に設定すると、プロフィール画面の目立つ位置に常時掲載され続けます。これにより、誹謗中傷が長期間にわたって不特定多数の目に触れることになり、被害が雪だるま式に拡大する危険性があります。

「消える投稿」だからこそ急がれる理由

誹謗中傷の投稿が削除されたり、アカウント自体が非公開(鍵アカ)にされたり、削除されたりすると、後から証拠を集めることが極めて困難になります。そのため、被害を発見したその瞬間に行動を起こすことが何よりも重要です。

【実践】消えるストーリーズ・ハイライトの確実な証拠保存テクニック

ネット上の誹謗中傷に対して法的責任(損害賠償請求や発信者情報開示請求)を追及するためには、客観的な証拠が不可欠です。口頭での主張や「見たという記憶」だけでは、裁判所やプラットフォーム事業者、警察を動かすことはできません。

ここでは、スマートフォンを用いた具体的な証拠保存のステップを解説します。

  • 画面録画(スクリーンレコード)の活用
    静止画のスクリーンショットだけでは、投稿前後の文脈や、動画・音楽・スタンプなどの演出、誰のアカウントによる投稿であるかが十分に伝わらないことがあります。スマートフォンの内蔵機能である画面録画を使い、プロフィール画面のトップから該当のストーリーズやハイライトを開き、再生されるまでの流れを動画として保存してください。
  • スクリーンショットの複数撮影
    画面録画と併せて、必ずスクリーンショットも撮影します。アカウントのアイコン、ユーザーネーム(@から始まるID)、投稿日時、そして中傷内容のテキストがハッキリと読めるように撮影しましょう。ハイライトの場合は、何個あるハイライトのどの位置にそれが含まれているかも分かるように、プロフィール画面全体と個別投稿の両方を撮影することがポイントです。
  • URL(パーマリンク)の控えとアカウント情報の記録
    可能であれば、投稿のリンクをコピーしてメモ帳などに保存しておきます。また、相手のユーザーネームやアカウント名が変わる可能性があるため、スクリーンショット内にアカウントのフォロワー数やプロフィール文言も含めておくと、後の特定作業で強力な手がかりになります。

証拠保存の注意点とやってはいけないNG行動

焦るあまり間違った対応をしてしまうと、せっかくの証拠が法的に無効になったり、相手に警戒されて証拠隠滅を許したりする原因になります。以下の点に十分注意してください。

  • 感情的なリプライやDMを送らない
    中傷された怒りから、相手の投稿に直接反論のコメントを入れたり、攻撃的なダイレクトメッセージ(DM)を送ったりすることは避けてください。相手がアカウントを即座にブロックしたり、証拠となるストーリーズを削除したりして逃走するリスクが高まります。
  • 証拠の改変を疑われる加工をしない
    保存した画像や動画に、不要な文字を入れたり、一部を切り取ったりする加工は避けましょう。裁判や開示請求において「改ざんされた証拠」とみなされるおそれがあります。撮影した生のデータをそのまま保管してください。

証拠を確保した後の法的ステップ:弁護士ができること

確実な証拠を保存できたら、次は法律に基づいた解決策へと移行します。夕陽ヶ丘法律事務所にご相談いただいた場合、以下のようなステップでサポートいたします。

  1. 法律相談と証拠の精査
    保存いただいた画面録画やスクリーンショットを確認し、その内容が名誉毀損罪(刑法第230条)や侮辱罪、あるいは民法上の不法行為に該当するかを厳格に法律の観点から判断します。
  2. Instagram運用会社に対する発信者情報開示請求(仮処分・訴訟)
    投稿者が匿名である場合、Instagramの運営会社(Meta社など)に対して、投稿者のIPアドレスやタイムスタンプの開示を求める法的手続きを行います。外国法人に対する手続きとなるため、専門的な知識と迅速な対応が求められます。
  3. プロバイダ責任制限法に基づく発信者特定
    取得したIPアドレスをもとに、経由プロバイダ(ドコモ、ソフトバンク、KDDI、各種光回線業者など)を特定し、契約者の氏名・住所・メールアドレスの開示を求めます。これにより、中傷の投稿者を特定します。
  4. 損害賠償請求・示談交渉・刑事告訴
    投稿者の身元が判明した後は、代理人として慰謝料の請求や、今後二度と同じような中傷を行わないことを誓約させる示談交渉を行います。悪質なケースでは、刑事告訴の手続きも視野に入れます。

まとめ:Instagramの中傷は時間との勝負。今すぐご相談ください

Instagramのストーリーズやハイライトによる誹謗中傷は、「いつの間にか消える」「ハイライトに残り続けて精神をすり減らす」という特有のストレスを伴います。泣き寝入りする必要はありません。

大切なのは、消えてしまう前に確実に証拠を録画・保存すること、そして一刻も早く弁護士に相談することです。

夕陽ヶ丘法律事務所では、ネット上の誹謗中傷や風評被害対策に特化した弁護士が、初回のご相談から親身に対応いたします。不当な中傷にお悩みの方は、一人で抱え込まず、お気軽にお問い合わせください。あなたの名誉と平穏な日常を取り戻すため、私たちが全力でサポートいたします。

弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、借金問題、既婚者との男女トラブルなど、日常の不測の事態に直面した皆様の心理的なご負担を少しでも和らげ、円満な解決を導くためのサポートを徹底して行っています。どんな小さなお悩みでも、まずは当事務所の事務スタッフがLINEのチャットにて丁寧にお話をお伺いいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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