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労使紛争

【有期雇用】有期雇用と試用期間の違い

2024/02/10 更新

有期雇用 

有期雇用とは、3か月~1年間等一定期間に限り雇用する期限付きの雇用契約です。
有期雇用の期間が満了すれば雇用契約は終了します。

試用期間の法的性質

(1)試用期間の満了は有期雇用の雇用契約の満了とは異なります。期間満了だけを理由にして雇用契約を終了させることはできません。

(2)試用期間の満了を理由とする雇用契約の終了は一種の解雇です。普通解雇と比べると要件が緩和されると言われているが、合理的理由が必要となります。また、解雇ですので、解雇予告手当の支払い義務も問題となります。

 試用期間満了による雇用期間の終了には、解雇の手続を経ることが必要です。 

試用期間の効果

試用期間の満了に基づく雇用契約の終了は通常の解雇よりも認められやすい。

試用期間中でかつ、採用後14日以内の解雇の場合には解雇予告手当を支払わなくてよい。

実務的な運用と、試用期間の誤解

正従業員(期限の定めなしとの条件)で採用した場合、試用期間が満了したことだけを理由して雇用契約を終了させることは法律上は無効となります。

実務的には、試用期間と雇用期間が混同されていることも多く、会社側から、「試用期間の満了を理由とする雇用契約の終了」を申し出ても、社員が納得して辞めていくことも多いのも事実です。

勤務期間が長くなれば、社員が会社に対する経済的依存度が高くなります。あくまで私見となりますが、社員が会社と会わない(必要最低限の能力が無い)と判断すれば、早期に退職に向けた話し合いをした方がよいでしょう。

会社側としては、「試用期間の満了したが、会社と社員は合わないと思う。」と思えば、そのまま伝えて従業員の同意を得れるのであれば、雇用契約を合理により終了させられます。
これに対して、社員が退職を拒否した場合には、解雇事由がない限り一方的に退職させることはできません。

神戸弘陵学園事件(最判平成 2 年 6 月 5 日 民集44巻4号668頁)

(1)神戸弘陵学園事件(最判平成 2 年 6 月 5 日)は、 新規採用においてその適性を評価するための期間として有期契約を定めた場合には、その期間は契約の存続期間ではなく、試用期間であるとした判例です。

(2)試用期間だと誤解されるような運用には気を付けるべきです。

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