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労使紛争

高齢者雇用と、適切な仕事

2023/04/14 更新

適切な仕事(総論)

(1)高齢者のモチベーション
 一般的には、従前と同じ業務をさせながら賃金を下げると、仕事に対するモチベ―ションが下がると言われています。高齢者の知識や経験を活かせる仕事を与え、かつ、尊敬をもってコミニケーションを取っていく必要があります。

(2)役職
 役職を外されると、プライドを傷つけられたと感じる社員も多いです。
 例えば、「指導役」「匠」「マイスター」等の役職を設けて、高齢者が持っている知識・経験を活かす(若手を教育する)役職・立場を作ってもよいと思います。
 また、当たり前の仕事を当たり前にこなす必要性を示すためにも、細かな表彰制度を作るのも有効だと思われます。

(3)高齢者への説明
 「若手を育てるためには、高齢者の仕事を量を減らして、若手の社員の仕事を任せて失敗を経験させて、人を育てないといけない。」「若手に見本となる仕事をしてほしい。仕事のポイントを若手に教えてほしい。」ということを繰り返し説明する必要があります。

(4)役割の変更と、そのための教育
 管理職と、若手を育てるための助言する立場は異なります。高齢者の指導役として期待される役割は「メンター」という概念が近いです。高齢者には、「メンター」の研修をしてもいいかもしれません。
 管理職であれば、仕事についての決定権があったり、トラブルが起きないように部下に対して報告・相談・連絡を求め、部下がミスをしようとすれば、適宜適切なアドバイスが求められることになります。
 高齢者の相談役です。重要な決定は自分で決めるようにアドバイスします。相談しやすい環境を作るためにも、若手に声をかけることは必要です。しかし、若手がアドバイスを求めて来るまではアドバイスをすることは避けるべきです。何よりも、若手に失敗を経験させる必要があります。失敗を経験しなければ、やはり責任感は育ちません。

(5)知識と経験の活用
 高齢者の知識・経験を活かすとすれば、アドバイザー業務や、相談役、指導役、従前どおりの業務を依頼することになります。
もちろん、退職を迫る目的で雑務等を任せることは許されません。

適切な仕事(各論)

(1)管理職
 組織の若返りをさせる必要があります。管理職にある高齢者には、若手の社員を管理職に育てながらサポートに回ってもらう必要があります。自分で組織を管理するのではなく、管理職候補者に失敗を経験させながら、見守る形でのサポートを依頼することになります。管理職候補者へのサポート的な業務に移ってもらうことになります。

(2)現場職、事務職
 知識や経験を活かす意味では、現在の業務をそのまま行ってもらう必要があります。組織の若返りをさせる必要があります。出勤日数・1日の労働時間を減らし、他の社員に引継ぎもかねた業務をお願いすることになります。

(3)営業職、技術職
 営業職、技術職は、引き抜きや、これによるノウハウ等の流出が危惧される職種です。従前どおりの待遇を考慮する必要があります。若手に同伴をさせて、人脈や、ノウハウの共有を積極的に進める必要があります。従前と同じ給与を渡しながら、出勤日数・1日の労働時間を減らすことも検討します。

体力が必要な職場

(1)体力が必要な仕事では、社員は年齢を感じて退職していきます。そういった会社では、定年まで働くことが少なく、高齢者雇用に悩むことは少ないです。
(2)そういった会社でこそ、高齢者雇用を成功させれば他社との差別化となります。

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