【追加の損害賠償請求と弁護士相談】新たな書き込みは前回の示談違反だけでなく新たな名誉毀損や不法行為に該当するため、追加の損害賠償請求や再度の発信者情報開示請求を行うことができます。泣き寝入りせず、直ちに弁護士へご相談ください。
ネット上の誹謗中傷や風評被害において、時間と費用をかけて加害者を特定し、ようやく示談を締結したにもかかわらず、相手がその約束を破って再びネット上に悪口を書き込むという悪質なケースが後を絶ちません。
被害者の方にとって、せっかく解決したと思った問題が再び蒸し返される精神的苦痛は計り知れません。また、「一度は許したのに、約束を破った相手に対して今度はどう対応すればいいのか」と途方に暮れてしまう方も多いでしょう。
結論から申し上げますと、適切な内容で示談書を交わしていれば、約束を破った加害者に対して強力な法的ペナルティを科すことができます。この記事では、示談破りに対する具体的な法的対処法や、今後の実務的な流れについて詳しく解説します。
1. 示談内容を破られた時にまず確認すべき「示談書」の条項
加害者が再びネットに悪口を書き込んだ場合、最初に確認すべきなのは、前回締結した「示談書(合意書)」の内容です。
もし、弁護士を代理人として立てて適法かつ厳格な示談書を交わしていた場合、その中には必ずと言っていいほど以下の重要な条項が盛り込まれています。
- 再発防止条項(誓約事項):今後一切、被害者に対する誹謗中傷や接触を行わないことの誓約。
- 違約金条項:「万が一、本合意書に違反した場合は、違反者一回につき金〇〇万円(例:100万円〜200万円など)を直ちに違約金として支払う」というペナルティの規定。
- 清算条項の排除(例外規定):通常、示談書には「これ以上の金銭請求権はない」とする清算条項が入りますが、再発時のペナルティや追加請求に関しては別枠として有効に機能するよう調整されているか。
特に違約金条項が明記されているかどうかが、その後の展開を大きく左右します。この条項があれば、改めて損害賠償額の算定や精神的損害の立証という面倒なプロセスを省き、あらかじめ合意した金額を請求する根拠となります。
2. 示談破りに対して弁護士が実行する具体的な法的措置
加害者が示談を破って再投稿を行った場合、夕陽ヶ丘法律事務所をはじめとする専門の弁護士は、以下のようなステップで迅速かつ厳格に対応します。
証拠の保全(再度の証拠収集)
相手が再び書き込みを行った事実を証明するため、新しい投稿のスクリーンショット、URL、投稿日時、魚拓サービスやタイムスタンプを用いた客観的な証拠の保全を行います。加害者がすぐに投稿を削除して証拠隠滅を図る可能性があるため、この作業は一刻も早く行う必要があります。
違約金請求の通知(内容証明郵便)
示談書に記載された違約金条項に基づき、代理人弁護士の名前で内容証明郵便を送付します。「前回の示談に違反したため、直ちに定めた違約金を支払い、ただちに該当投稿を削除するように」と厳重に警告します。
裁判所を通じた強制執行(差押え)
もし内容証明を送っても加害者が支払いに応じない場合、あるいは誠実な態度を見せない場合は、直ちに法的措置に移行します。 示談書に「強制執行認諾文言」がついている公正証書として作成されていたり、すでに訴訟上の和解調書となっていたりする場合には、裁判を経ずにいきなり加害者の給与や預貯金、不動産などの財産を差し押さえる(強制執行)ことが可能です。 仮に通常の示談書であっても、違約金支払いを求める民事訴訟を提起し、勝訴判決を得た上で強制執行を断行します。
追加の損害賠償請求と刑事告訴の検討
一度示談したにもかかわらず悪質な再投稿を繰り返す行為は、加害者の悪質性が極めて高いと評価されます。そのため、前回の示談範囲を超える新たな精神的苦痛が発生したとして、追加の慰謝料請求や、場合によっては名誉毀損罪や信用毀損罪での刑事告訴(警察への被害届提出)を視野に入れます。再犯者に対しては、検察や裁判所も厳しい処分を下す傾向があります。
3. 示談書に違約金条項がなかった場合の対処法
もし、前回の示談を弁護士に依頼せず、当事者同士の話し合いや簡易的な示談書で行ったために、「違約金条項」が記載されていなかった場合はどうなるでしょうか。
この場合、「約束を破ったからすぐに違約金〇〇万円」という自動的な請求は難しくなります。しかし、だからといって泣き寝入りする必要はありません。
- 新たな不法行為に基づく損害賠償請求:再度のネットへの書き込みは、新たな名誉毀損やプライバシー侵害という「新しい不法行為」に該当します。そのため、前回とは別個の新たな損害賠償請求訴訟を起こすことが可能です。
- 裁判所を通じた厳重な警告・和解:弁護士を通じて再度法的プレッシャーをかけ、今度こそ破った場合の法的リスクを思い知らせることで、自主的な削除と将来の禁止を約束させます。
- 次回のための強固な示談の再締結:今度こそ確実に二度目を防ぐため、高額な違約金や法的ペナルティを盛り込んだ精緻な示談書を改めて締結させます。
当事者間の示談では法律的な不備が生じやすいため、やはり一度トラブルを起こした相手に対しては、専門家である弁護士を代理人に立てて交渉・書面作成を行うことが不可欠です。
4. ネット誹謗中傷の再発を防ぐために今すぐすべきこと
特定された加害者が示談を破る背景には、「どうせ大したことにはならないだろう」「一度許されたのだから今回も軽く済むだろう」という加害者の身勝手な甘えや油断が存在しています。
このような悪質な加害者に対しては、「法律のプロが本気で追う姿勢」を見せつけることが最も効果的です。
- 証拠を一切消さずに保存する:再投稿された画面、アカウント名、投稿ID、日時などが分かる画面を必ず複数保存してください。
- ご自身で直接連絡を取らない:加害者に直接連絡や反論をすると、相手が逆上してさらに書き込みを増やしたり、証拠を隠滅したりするリスクがあります。連絡はすべて弁護士に一任してください。
- 早めに弁護士へ相談する:「またやられた」と一人で悩む時間が長くなるほど、加害者は調子に乗り、被害が拡大します。速やかに弁護士へご相談いただき、前回の示談書を持参の上で次の法的アクション(違約金請求や差押え)の準備を進めましょう。
夕陽ヶ丘法律事務所では、ネット誹謗中傷・風評被害対策に精通した弁護士が、悪質な示談破りに対する違約金請求や差押え手続き、再発防止に向けた強力なサポートを行っております。約束を破られてお困りの方は、どうぞ安心してご相談ください。