【弁護士への相談と解決のメリット】無断使用された画像を放置すると、さらなる風評被害や二次被害に発展する恐れがあります。弁護士に依頼することで、プラットフォーム事業者や加害者に対する迅速な画像削除請求、発信者情報開示請求による加害者の特定、さらには損害賠償請求をスムーズかつ的確に進めることができます。
SNSやブログ、Googleマップの口コミなどで、自分の顔写真や自身が撮影した画像を勝手に使われてしまったというトラブルが急増しています。「勝手に顔を晒された」「自分の写真を無断でアイコンに使われている」といった被害に直面したとき、どのように対処すればよいのでしょうか。
この記事では、ネット上で画像を無断使用された際に問える法的責任である肖像権侵害とパブリシティ権侵害の基準について、弁護士が詳しく解説します。
ネット社会における画像の無断使用の実態と危険性
スマートフォンやSNSの普及により、誰もが簡単に写真を撮影し、ネット上にアップロードできる時代になりました。その一方で、他人の画像を無断で転載するトラブルも後を絶ちません。
他人がネット上に公開した画像を勝手に保存し、自分のSNSアカウントのアイコンにしたり、悪意のある投稿の添え物にしたりする行為は、単なるマナー違反にとどまらず、法的な権利侵害に該当する可能性があります。特に、自身のプライバシーや名誉が傷つけられている場合、放置するとさらなる風評被害や二次被害に発展する恐れがあるため、迅速な対処が必要です。
肖像権侵害とは?成立するための3つの基準
肖像権とは、自身の容姿をみだりに撮影されたり、公表されたりしないように主張できる法的な権利です(最高裁判所判例により認められた人格権)。肖像権侵害が認められるためには、一般的に以下の基準を満たしている必要があります。
- 被写体が特定可能であること:顔がはっきりと映っている、あるいは体型や特徴などから本人であることが周囲に分かる状態であること。
- 本人の同意がないこと:撮影やネット上への掲載について、事前に許可を与えていないこと。
- 社会生活上の受忍限度を超えていること:撮影された場所、目的、態様、その後の公開による不利益などを総合的に見て、一般人が我慢できる限界を超えていると評価されること。
例えば、街頭で偶然背景に写り込んでしまったようなケースでは受忍限度内と判断されやすいですが、個人の顔をクローズアップして無断でSNSに投稿したり、悪質なコメントとともに晒したりする行為は、明確な肖像権侵害となります。
パブリシティ権侵害とは?著名人やインフルエンサー特有の権利
肖像権が一般人を含むすべての人に認められる人格的権利であるのに対し、パブリシティ権は、著名人や芸能人、インフルエンサーなどが持つ経済的な権利です。
有名人の顔写真や氏名には、顧客を惹きつける力(顧客吸引力)があります。そのため、無断で商品の宣伝やサービスの広告に有名人の写真を使用する行為は、その人物が本来得られるはずの経済的利益を不当に侵害するものとして、パブリシティ権侵害となります。
一般の人がパブリシティ権を主張することは基本的には困難ですが、もしビジネスや集客を目的として自身の画像が勝手に商用利用された場合は、肖像権侵害や財産的損害賠償請求の文脈で問題にすることができます。
プライバシー権や名誉権との違いについて
ネット上の画像無断使用トラブルでは、肖像権やパブリシティ権のほかにも、以下の権利侵害が同時に成立することが少なくありません。
- プライバシー権侵害:私生活上の事実や、他人に知られたくない情報をみだりに公開されない権利。自宅の前で撮影された写真や、特定の個人が特定される位置情報が写り込んだ画像が無断公開された場合に問題となります。
- 名誉権侵害:社会的評価を低下させるような文脈で画像が使われた場合。例えば、「詐欺師」「悪質業者」といった根拠のない悪評とともに写真を掲載された場合などが該当します。
これらの権利が侵害されている場合、プラットフォーム事業者や投稿者本人に対して法的責任を追及しやすくなります。
画像を勝手に使われた場合の具体的な削除請求手順
ご自身の画像が無断で使用されていることに気づいた場合、泣き寝入りする必要はありません。適切な手順を踏むことで、画像の削除や発信者の特定を行うことができます。
1. 証拠の保全(スクリーンショットの撮影)
削除請求や法的手続きを行う前に、まずは決定的な証拠を残す必要があります。無断使用されているページのURL(アドレス)が写り込むように全体をスクリーンショットで保存し、可能であれば魚拓サービスなども活用して証拠を固めておきましょう。
2. プラットフォームや運営者への削除依頼
SNS、ブログ、口コミサイトなどの運営会社に対して、権利侵害を理由に削除申請を行います。多くのサイトにはお問い合わせフォームや通報窓口が設置されています。事業者が任意での削除に応じない場合や、投稿者が判明しない場合は、裁判所を通じた仮処分命令申立て(迅速な削除を求める法的手続き)を検討する必要があります。
3. 発信者情報開示請求(相手の特定と損害賠償請求)
無断使用を行った相手に対して損害賠償(慰謝料や弁護士費用など)を請求したい場合は、プロバイダ責任制限法に基づく発信者情報開示請求を行い、相手のIPアドレスや氏名、住所を特定します。特定に成功した後は、示談交渉や民事訴訟を通じて慰謝料請求を行うことが可能です。
ネットの無断使用・風評被害は弁護士にご相談ください
ネット上の画像を勝手に使われる被害は、放置すると拡散されてしまい、精神的なストレスだけでなくビジネス上の深刻なダメージにつながりかねません。しかし、個人でSNS運営会社や相手方と交渉するのは大きな負担となりますし、法的要件を満たした書面を作成するのも容易ではありません。
夕陽ヶ丘法律事務所では、ネット誹謗中傷・風評被害対策に特化した弁護士が、画像の迅速な削除請求から発信者特定、損害賠償請求までワンストップでサポートいたします。アクセスログの保存期限(通常数ヶ月程度)が切れてしまう前に、ぜひ一度ご相談ください。