【弁護士による迅速な財産調査と強制執行のメリット】発信者情報開示請求や損害賠償請求の勝訴後、加害者の国内資産を特定し強制執行を行うには専門的な法的知識が不可欠です。泣き寝入りせず弁護士に相談することで、国内に残された財産への迅速な差押え手続きを進め、確実な被害回復を実現できます。
ネット中傷の加害者が海外逃亡した際の法的リスクと現実的な対策
インターネット上の掲示板やSNSへの誹謗中傷、悪質な風評被害は、企業の信用失墜や個人の尊厳を傷つける許されない行為です。多大な時間と費用をかけて発信者情報開示請求を行い、ようやく加害者を特定したものの、その直後に「加害者が海外へ逃亡してしまった」というケースが近年増加しています。
加害者が日本から出国してしまった場合、「海外まで追いかけて裁判を起こさなければならないのか」「損害賠償金を回収することは諦めるしかないのか」と不安に思われる方が少なくありません。
結論からお伝えすると、加害者が海外に逃亡したとしても、日本国内に何らかの資産(銀行口座や不動産、給与など)が残されているのであれば、日本国内の法的手続きによって損害賠償金を回収できる可能性は十分にあります。わざわざ外国の裁判所に赴く必要はなく、国内法に基づく迅速な対応が被害回復への近道となります。
海外逃亡した加害者から国内で資産を回収する仕組み
誹謗中傷の被害者が加害者に対して損害賠償請求訴訟を起こし、勝訴あるいは和解が成立すると、加害者に対して金銭を支払う義務(債権)が発生します。加害者が任意の支払いに応じない場合、被害者は強制執行(差押え)の申し立てを行うことができます。
この強制執行は、相手が日本国内にいるか海外にいるかに関わらず、差押えの対象となる財産が日本国内に存在していれば執行が可能という原則があります。つまり、加害者が海外に居住地を移していたとしても、日本国内の銀行口座や不動産を差し押さえることで、実質的な賠償金の回収が実現します。
日本国内にある加害者の財産を特定する方法
差押えを行うためには、当然ながら「加害者がどこにどのような資産を持っているか」を特定しなければなりません。しかし、相手が海外に逃亡している場合、正確な資産状況を自力で把握することは極めて困難です。
ここでは、弁護士が活用する法的な調査手法について解説します。
- 住民票や戸籍の附票の調査:出国していたとしても、住民票の除票や戸籍の附票から、直前まで日本国内で保有していた口座や勤務先の手がかりを得られることがあります。
- 民事執行法に基づく財産開示手続・第三者からの情報取得手続:裁判で勝訴した債権者は、裁判所を通じて金融機関や市区町村、登記所に対して加害者の財産情報の開示を命じてもらうことができます。これにより、国内の銀行口座や不動産の有無を法的に特定することが可能です。
特に「第三者からの情報取得手続」は、弁護士会照会などと組み合わせることで、加害者の預貯金口座がどの金融機関のどの支店にあるかを特定するための強力な武器となります。
優先的に狙うべき日本国内の資産と差押えの手順
加害者が海外へ逃亡する際、すべての日本国内の資産を綺麗に持ち出しているとは限りません。特に以下のような資産は、逃亡後も国内に残されているケースが多く、優先的な差押えのターゲットとなります。
- 日本の銀行口座(預貯金):給与の振り込み口座や、日常的に利用していたメガバンク、地方銀行、ネット銀行の口座などです。口座を特定できれば、裁判所の債権差押命令によって一気に回収できる可能性が高くなります。
- 日本国内の不動産:自宅やマンション、土地などを所有したまま出国した場合、その不動産を競売にかけたり、差し押さえたりすることで賠償金に充てることができます。
- 国内での勤務先からの退職金・給与:日本企業を突然辞めて海外へ逃亡した場合、未払いの給与や退職金が発生していることがあります。これらを差し押さえることも法的に可能です。
実際の差押え手続きの流れとしては、まず弁護士が国内の資産状況を特定し、管轄の裁判所へ強制執行の申し立てを行います。裁判所が金融機関等に対して差押命令を送達すると、加害者の口座から預貯金が凍結され、被害者への引き渡しが行われるという仕組みになっています。
海外逃亡を見据えた初動対応の重要性
加害者が海外へ逃亡する兆候がある場合、あるいは海外在住の可能性があると発覚した場合は、スピード感を持った法的措置が何よりも重要になります。
発信者情報開示請求の手続きを進めている最中に、加害者が海外転出を計画したり、日本国内の資産を海外送金して隠したりするリスクが存在するためです。そのため、弁護士に依頼する段階から、将来的な海外逃亡や資産隠しの可能性を視野に入れ、迅速な証拠保全と訴訟提起のスケジュールを組み立てる必要があります。
当事務所では、国内外の法制度やネットワークに精通した弁護士が、加害者の居場所や資産状況を綿密に調査し、依頼者様の被害回復を最後まで強力にサポートいたします。
まとめ
ネット中傷の加害者が海外へ逃亡したというニュースや状況を聞くと、泣き寝入りせざるを得ないと絶望される方もいらっしゃいますが、日本国内に資産が残されている限り、法的な手段によって責任を追及し、賠償金を回収することは十分に可能です。
一人で悩まず、まずは誹謗中傷・風評被害対策の豊富な実績を持つ弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所までご相談ください。貴社の名誉と平穏を取り戻すため、最適な解決策をご提案いたします。