【被害者が取るべき対策について】悪口の記載されたスクリーンショットやURL、アカウント情報を保全した上で、弁護士を通じて発信者情報開示請求を行い、投稿者の特定や損害賠償請求を進めることが可能です。泣き寝入りせず、まずは専門の弁護士へご相談ください。
SNSを利用していて、知人やフォロワー限定の「鍵アカウント(非公開設定)」で行われた自分の悪口や誹謗中傷のスクリーンショットを見せられたとき、大きなショックを受けるとともに、「非公開なのに法的責任を問えるのだろうか?」と疑問に思われる方は少なくありません。
結論からお伝えすると、たとえ鍵アカウントであっても、投稿内容によっては法的な責任追及が可能です。「内輪だけの話だから大丈夫」という言い訳は、法的な場面では通用しないケースが多々あります。
この記事では、鍵アカウントによる誹謗中傷の実態、法的な成立要件、そしてスクショを見つけた際に被害者が取るべき具体的な対策について、弁護士の視点から分かりやすく解説します。
1. 鍵アカウント(非公開)での投稿でも違法になる理由
「フォロワーしか見られないように設定しているから、公然とは言えないのではないか」という疑問を持つ方は多いです。法律上の「公然性(不特定または多数の人が認識できる状態)」の要件について、裁判所はどのように考えているのでしょうか。
- フォロワーの人数と属性: 鍵アカウントであっても、数百人規模のフォロワーが承認されている場合、「多数の人が認識できる状態」と判断される可能性が高くなります。
- 情報の拡散性(漏洩のリスク): SNSの性質上、一度アップされた投稿はスクリーンショットによって簡単に外部へ持ち出すことができます。投稿者本人がどれほど「限られた人だけに見せるつもりだった」と主張しても、実際にスクショが外部に流出した時点で、結果として不特定または多数に伝わる危険性が現実化したと評価されます。
- 閉鎖空間の幻想: 「友達だけだから」という安心感から過激な表現になりがちですが、法律上は閲覧制限の有無だけで一概に違法性が阻却されるわけではありません。
2. 成立しうる主な法的責任
鍵アカウントでの悪口の拡散に対しては、主に以下の法的責任を問うことができます。
名誉毀損罪および民事上の名誉毀損
社会的評価を低下させる具体的な事実(事実の適示)が投稿された場合、刑法上の名誉毀損罪(親告罪)や、民法上の不法行為が成立します。鍵をかけていたとしても、前述の通りスクショ等で外部に漏れれば「公然と」の要件を満たすと判断される余地があります。
侮辱罪
具体的な事実を挙げなくても、「バカ」「クズ」「消えろ」といった抽象的な悪口や社会的評価を貶める罵詈雑言が繰り返されている場合、刑法改正によって厳罰化された侮辱罪が成立する可能性があります。
プライバシー侵害・肖像権侵害
鍵アカウント内で、本人の許可なくプライベートな写真やメッセージのやり取り、個人情報などが晒された場合は、プライバシー権の侵害や肖像権の侵害として、損害賠償請求の対象となります。
3. 被害者が手元の「スクショ」を見つけたときに行うべき初期対応
知人などから鍵アカウントの投稿のスクリーンショットを見せてもらった場合、感情的になってすぐに相手に連絡を取ることは避けるべきです。冷静かつ確実に対処するために、以下の手順を進めてください。
- 証拠の保全(デジタルデータの保存): スクリーンショット画像だけでなく、可能であればその投稿がいつ、どのURL(アカウントID)でなされたものか、前後の文脈が分かるように複数の画面を保存してください。画像の日時や投稿者のアカウント名がはっきり映っていることが重要です。
- 証拠の客観性の確保: スクショを送ってくれた情報提供者に対し、必要に応じて「後日、裁判等の証拠として提出する場合に協力してもらえるか」を確認しておくと、のちの法的手続きがスムーズになります。
- 自己判断でSNS上で反論しない: 相手の投稿に対して自分のアカウントで直接反論や攻撃をすると、泥沼化するだけでなく、逆に相手から名誉毀損だと言いがかりをつけられるリスクがあります。
4. 弁護士に依頼して実現できること
鍵アカウントによる誹謗中傷は、アカウントの特定や発信者の特定に専門的な法的手続きが必要となるケースが少なくありません。夕陽ヶ丘法律事務所では、以下のようなサポートを提供しています。
- 発信者情報開示請求: 相手のIDやアカウント情報から、プラットフォーム事業者(XやInstagramなど)に対してIPアドレスや登録情報の開示を求める仮処分・訴訟を代理で行います。
- 損害賠償請求交渉・訴訟: 加害者が特定できた段階で、精神的苦痛に対する慰謝料や弁護士費用を請求する示談交渉、または裁判を起こします。
- 再発防止の確約: 今後一切の接触や悪口の投稿を禁止する合意書を締結させます。
5. まとめ:泣き寝入りせずに専門家へご相談を
「鍵アカウントだから警察や弁護士には相手にされないのではないか」と諦めてしまう方がいらっしゃいますが、決してそんなことはありません。スクリーンショットという客観的な証拠があれば、法的手段を講じるための十分な出発点となります。
ネット上の誹謗中傷や風評被害でお悩みの際は、一人で抱え込まず、インターネット上のトラブル解決実績が豊富な弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所へお気軽にご相談ください。あなたの尊厳と平穏な日常を取り戻すための第一歩を、私たちが全力でサポートいたします。