【弁護士に依頼する重要性とさらなる対策】外資系企業への英語での申請や複雑な権利証明手続きに不安がある場合、著作権侵害や肖像権侵害に精通した弁護士に代理人を依頼することで、確実かつスピーディーに削除を実現できます。悪質な無断使用に対しては、損害賠償請求や発信者情報開示請求を見据えた総合的な法的アプローチが有効です。
PinterestやThreadsでの画像無断使用が急増する背景と法的リスク
近年、インフルエンサーやクリエイター、さらには一般の方々にとっても、自身の撮影した写真やイラストなどの画像コンテンツが予期せぬ場所で無断使用されるトラブルが急増しています。特に、アイデアの共有を主目的とする「Pinterest(ピンタレスト)」や、Meta社が提供するテキスト主体ながら画像も飛び交う「Threads(スレッズ)」といった新興のプラットフォームにおいては、その傾向が顕著です。
これらのプラットフォームでは、ユーザーが簡単に他人の画像を自分のボードに保存(ピン)したり、再投稿したりする機能が備わっています。しかし、これが善意の共有の範疇を超え、商用利用や無断転載として行われるケースが後を絶ちません。自身の著作物である写真や画像が無断で使われることは、著作権侵害にあたるだけでなく、写っている人物の肖像権やプライバシー権を著しく侵害する行為となります。
被害に遭った際、泣き寝入りしてしまう方が少なくありませんが、外資系巨大IT企業が運営するプラットフォームに対しては、国際的なルールに基づいた法的なアプローチを行うことが、スピーディーな解決への一番の近道となります。その切り札となるのが、DMCA(デジタルミレニアム著作権法)という米国の法律に基づいた削除要請です。
DMCA(デジタルミレニアム著作権法)とは何か?なぜ効果的なのか
DMCAとは、アメリカ合衆国の著作権法改正によって制定された法律であり、インターネット上の著作権侵害に対処するための強力な枠組みを提供しています。
「日本の法律なのだから、アメリカの法律は関係ないのでは?」と疑問に思われるかもしれませんが、PinterestやThreads、Instagram、Facebookなどを運営する企業の多くはアメリカの企業(またはその傘下)です。これらのグローバル企業は、アメリカ国内法であるDMCAの「セーフハーバー条項」の適用を受けるために、権利者から適式なDMCA申し立て(テイクダウン・リクエスト)を受けた場合、迅速に該当コンテンツを削除する義務を負っています。
日本国内の運営会社に対する問い合わせ窓口は、対応に数週間から数か月かかることも珍しくなく、最悪の場合、返信すら得られないことがあります。しかし、DMCAを利用した申し立てであれば、数日から遅くとも1週間程度でコンテンツが非表示・削除されるケースが多いため、非常にスピーディーかつ実効性が高い対策として知られています。
Pinterestで画像を無断転載された場合のDMCA申請手順
世界中のユーザーが画像をピン留めするPinterestでは、自分のオリジナル写真やイラストが勝手にボードに追加され、拡散されてしまう被害が多発しています。PinterestにおけるDMCA申し立ての手順は以下の通りです。
- ステップ1:権利侵害情報の特定 無断使用されているPinterest上の具体的なピンのURL(ウェブアドレス)を正確に控えます。
- ステップ2:オリジナル作品の特定 その画像がご自身の著作物であることを証明できるよう、自身の公式サイトや元の投稿ページのURL、あるいは撮影データ等の証拠を準備します。
- ステップ3:申請フォームまたは窓口の利用 Pinterestのヘルプセンター等に用意されている「著作権侵害に関する報告フォーム」にアクセスし、必要事項を英語(または日本語対応のフォームであれば日本語)で入力します。
- ステップ4:宣誓供述の記載 「申し立て内容が真実であり、権利者本人またはその代理人である」旨を法的に誓約する文言(デジタル署名)を記載し、送信します。
プラットフォーム側が申請を受理すると、通常は数日以内に該当する画像やピンが削除され、無断転載を行ったアカウントに対して警告が発せられます。
Threads(スレッズ)で画像・写真を無断使用された場合の対処法
Meta社が運営するThreadsは、Instagramと密接に連携しているため、Threads上で無断使用された画像は、Instagram上のものと連動して拡散されるリスクがあります。Threadsでの画像無断使用に対しても、Meta社共通の著作権報告窓口を通じてDMCAに準じた削除要請を行うことが可能です。
Threadsアプリ内の通報機能からも簡易的な報告は行えますが、組織的な無断転載や悪質な肖像権侵害に対しては、Meta社の「知的所有権報告フォーム」を利用した正式なDMCA申し立てを行うのが最も確実です。
- 著作権者情報の正確な入力: 氏名、住所、メールアドレスなどの連絡先を正確に記入します。
- 権利を証明する詳細な記述: どの画像がどのように無断使用されているのか、比較可能な形で明確に示します。
- Meta社による審査と削除: 要件を満たしていると判断されれば、Threads上の投稿は速やかに削除され、著作権侵害のペナルティが相手のアカウントに課されます。
肖像権侵害とDMCAの組み合わせによる重層的なアプローチ
インターネット上の画像トラブルにおいて、問題となる権利は「著作権」だけではありません。ご自身やご家族の顔写真が勝手に使われている場合などは、「肖像権侵害」や「パブリシティ権侵害」が同時に成立します。
厳密に言えば、DMCAは「著作権(Copyright)」の侵害に対処するための法律であるため、純粋な肖像権のみの侵害(著作権は第三者が撮影した自分の写真など)では、本来のDMCA要件に直接合致しない場合があります。しかし、実務上は以下のような工夫を行うことで、スムーズな削除を実現できます。
- 著作権の主張と肖像権の併用: ご自身が撮影した写真であれば「著作権+肖像権」の両面から主張します。他人から撮影された写真であっても、その写真の二次的利用や無断転載が権利侵害にあたることを総合的に訴えます。
- プラットフォーム固有の利用規約違反の指摘: 多くのSNSでは、他人の権利を侵害するコンテンツの投稿を規約で禁止しています。DMCA申し立てと併せて、利用規約違反である旨を指摘することが有効です。
自力での対応が難しい場合や悪質なケースの弁護士相談
ここまで、DMCAを用いたプラットフォームへの削除要請について解説してきましたが、中には「英語での申請手続きに不安がある」「相手が悪質で、画像の削除だけでなく発信者の特定(発信者情報開示請求)や損害賠償請求まで行いたい」というケースもあるでしょう。
無断使用の規模が大きくビジネス上の損害が発生している場合や、誹謗中傷を伴う悪質な画像利用である場合は、個人での対応には限界があります。
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所では、PinterestやThreadsをはじめとする国内外のあらゆるSNS・プラットフォームにおける画像無断使用や風評被害に対して、専門的な法知識に基づいたサポートを提供しております。
- 法的形式に則った正確なDMCA申し立て書の作成・代理送付
- 国内外の運営会社やサーバー管理者に対する交渉・法的措置
- 悪質アカウントの特定に向けた発信者情報開示請求の遂行
- 慰謝料請求や損害賠償請求に関する総合的な法的アドバイス
ネット上の画像無断使用は、放置すればするほど二次被害・三次被害へと拡大する恐れがあります。大切な著作物やご自身の尊厳を守るためにも、トラブルにお困りの際は、どうぞお早めに当事務所の法律相談をご活用ください。