マッチングアプリでの出会いが一般的になる一方で、独身を偽る男性による被害も後を絶ちません。特にTinder(ティンダー)のような手軽なアプリでは、偽名や虚偽のプロフィールを使用するケースが多く、被害に遭った後の特定が非常に困難です。
匿名アカウントの壁をどう突破したか
ご相談者は、モデル活動をされている女性でした。Tinderで知り合った男性と交際に発展しましたが、後に既婚者であることが発覚。男性は都合が悪くなると連絡を絶ち、SNSのアカウントも削除して逃亡しました。
このケースにおける最大の障壁は、男性が「偽名」を使用しており、連絡先もアプリ内のチャット機能以外に残されていなかったことです。しかし、弁護士法第23条に基づく照会(弁護士会照会)を駆使することで、突破口を開きました。
具体的には、以下の手順で特定を進めました。
- アプリ運営会社に対する発信者情報開示請求の仮処分準備
- 通信事業者へのIPアドレス開示請求
- 契約者情報の照会による氏名・住所の特定
これらの手続きには専門的な法的知識と経験が必要であり、個人で解決することは極めて困難です。
貞操権侵害と損害賠償請求
男性を特定した後、私たちは「貞操権侵害」を理由に損害賠償請求を行いました。独身と偽って肉体関係を持つことは、相手の性的自己決定権を侵害する不法行為に該当します。
交渉の結果、男性側から150万円の慰謝料を支払う旨の示談が成立しました。
相手の妻から不当な請求を受けた場合
本件とは逆に、不貞行為の相手(妻)から高額な慰謝料を請求されるケースも増えています。もし、あなたが「相手が独身だと思っていた」にもかかわらず、既婚者であると知った途端に相手の妻から攻撃を受けた場合は、以下の点に注意してください。
- 独身と信じることに過失がなかったかどうかの立証
- 脅迫的な言動に対する防衛
- 感情的なやり取りを避け、法的な妥当性を主張する
不当な請求に対しては、毅然と対応することが重要です。
まとめ:Tinderの偽名男による被害は弁護士の法的措置で解決へ
Tinderの偽名男のように、相手が連絡先を消して逃げ得を狙うケースであっても、泣き寝入りする必要はありません。弁護士による発信者情報開示請求や法的アプローチを用いることで、相手を特定し貞操権侵害に基づく慰謝料を請求できる可能性は十分にあります。アプリでの騙し討ち被害にお悩みの場合は、早期に専門家へご相談ください。