独身と偽って交際し、妊娠・中絶に至らせるという行為は、相手の女性の心身に深刻な傷を残すだけでなく、法的には貞操権侵害として重大な不法行為に該当します。
今回は、天王寺エリアにお住まいの女性が、既婚者であった相手方から中絶費用や慰謝料を含む総額350万円を一括で回収した事例を基に、解決へのポイントを解説します。
既婚隠しによる貞操権侵害とは
独身であると偽って交際を継続し、肉体関係を持つことは、相手の「誰とどのような関係を持つかを選択する権利(貞操権)」を侵害する行為です。特に、妊娠・中絶という不可逆的な事態を招いた場合、精神的苦痛は計り知れません。
本件のようなケースでは、以下の要素を総合的に算定して損害賠償額を算出します。
- 中絶手術にかかる費用全般
- 手術前後の通院費や薬代
- 手術に伴う休業損害
- 精神的苦痛に対する慰謝料
350万円回収のポイント
天王寺の相談者様の事例では、相手方が当初「自分には家庭があるが、妻とは離婚予定である」といった虚偽の弁解を繰り返しており、交渉が難航しました。しかし、以下の対応を行うことで、最終的に示談による一括支払いを実現しました。
- 交際当時のLINEやメールによる「独身である」という発言の証拠化
- 医師の診断書に基づく中絶の事実と心身へのダメージの証明
- 弁護士名義での内容証明郵便による強固な請求通知
特に、相手方の社会的地位への影響や、不貞行為が発覚した場合の家庭内でのリスクを冷静に指摘することで、相手方は早期解決を優先せざるを得ない状況となりました。
相手の妻から不当な請求を受けた場合
一方で、独身と信じて交際していた女性に対し、相手の妻が「不貞行為である」として、法外な慰謝料を請求してくるケースも後を絶ちません。
このような場合、独身であると信じるに足りる正当な理由(相手が偽造した独身証明書、家族の存在を徹底的に隠蔽していた事実など)があれば、不貞の故意や過失がないとして、請求を拒絶できる可能性があります。
既婚隠し・中絶トラブルの解決に向けて
独身と偽られて妊娠・中絶させられた被害において、適切な金銭的補償を得るためには、交際時の欺瞞を示す証拠の確保と、法的に正確な損害賠償請求が不可欠です。相手の虚偽の言い分に惑わされず、客観的な証拠を基に毅然とした対応をとることが、心身の救済と早期解決への第一歩となります。