【弁護士による法的措置と解決への流れ】放置すると被害が拡大するため、まずは画面スクショ等の証拠を保全します。その後、弁護士を通じてプラットフォームやプロバイダへ投稿の即時削除請求、発信者情報開示請求(IP・氏名特定)、および損害賠償請求(慰謝料請求)を行い、迅速な解決と平穏な日常の取り戻しを目指します。
離婚という人生の大きな転換期を終えた後、平穏な日常を取り戻そうとした矢先、ネット上で元夫や元妻から身に覚えのないデマや誹謗中傷を書き込まれる被害が後を絶ちません。
「自分が悪者にされている」「プライベートな秘密を面白おかしく暴露されている」といった状況は、精神的に大きな苦痛を伴うだけでなく、職場や友人関係などの社会生活にも深刻な悪影響を及ぼします。
夕陽ヶ丘法律事務所には、このような元配偶者によるネット上の風評被害や悪質な暴露に関するご相談が数多く寄せられています。この記事では、元配偶者によるデマの晒し行為に対する法的な位置づけと、被害を食い止めて平穏を取り戻すための具体的な対処法を解説します。
元配偶者によるデマの晒しが該当する法律上の問題
離婚の経緯や原因について、一方的な主観や事実無根の作り話をインターネット上に投稿する行為は、法的に見て非常に悪質な権利侵害にあたります。具体的には、以下の法的責任を問うことができます。
- 名誉毀損(民法上の不法行為および刑法上の罪):公然と事実を摘示し、他人の社会的評価を低下させた場合に成立します。「ネット上で誰でも閲覧できる状態にする」ことは「公然性」を満たし、離婚原因について嘘の情報を流布することは名誉毀損にあたります。
- プライバシー権・個人情報の侵害:離婚の事実やその原因、婚姻生活中のプライベートな出来事は、他人にみだりに知られたくないプライバシー情報です。これを無断でネット上に公開する行為は、プライバシー権の侵害となります。
- 感情的暴行・精神的苦痛(慰謝料請求の対象):元配偶者に対する未練や恨み、嫌がらせを目的とした悪質な投稿は、被害者に深刻な精神的苦痛を与えるため、不法行為に基づく損害賠償(慰謝料)請求の正当な理由となります。
「夫婦間のことだから」「事実の一部が入っているから」という言い訳は、インターネット上で不特定多数に向けて拡散したという事実の前では通用しません。法律上、明確な権利侵害として対処することが可能です。
被害に気づいたら最初にやるべきこと(証拠保全)
ネット上でデマや誹謗中傷を発見した際、怒りや焦りからすぐに相手に直接連絡をしたり、感情的な反論を書き込んだりすることは避けるべきです。法的措置を成功させるために最も重要なのは、確実な証拠の確保です。
投稿は、相手の気が変わって削除されたり、アカウントごと消去されたりする可能性があります。証拠が消えてしまうと、法的責任を追及することが極めて困難になります。
- URLの保存:問題の投稿が存在するページのURLを正確に控えておきます。
- スクリーンショットの撮影:投稿内容の全体像がわかるように、日時、アカウント名、ID、フォロワー数、そして記事の内容がハッキリと読める状態でスクリーンショットや画面収録を保存します。スマートフォンとパソコンの両方から撮影しておくとより確実です。
- ページ全体の保存(PDF化など):ブラウザの機能等を利用して、ページ全体を保存しておきます。
これらの証拠は、後に行う削除請求や発信者情報開示請求、そして慰謝料請求のすべての基礎資料となります。ご自身で対応するのが不安な場合は、証拠を残した状態で早めに弁護士にご相談ください。
デマ投稿を削除するための具体的な手順
精神的負担を軽減するためにも、まずはデマがこれ以上拡散しないよう、一刻も早くネット上から削除させることが先決です。削除を実現するための主なアプローチは2つあります。
1. サイト管理者やプラットフォームへの削除請求
SNS(X、Instagram、Facebookなど)、爆サイや2ちゃんねる型掲示板、個人のブログなど、投稿が掲載されている媒体の運営会社や管理者に対して、削除依頼を行います。
各プラットフォームには利用規約があり、「名誉毀損」「嫌がらせ」「プライバシーの侵害」を禁止しています。弁護士名義で法的な根拠を示した削除請求権を行使する通知書を送付することで、任意の削除に応じさせることがスムーズになります。
2. 裁判所を通じた仮処分命令
運営会社が任意の削除要請に応じない場合や、連絡先が不明な場合は、裁判所に対して「コンテンツの削除を命じる仮処分命令」の申し立てを行います。
仮処分は通常の裁判よりも短期間で審理が進むため、迅速に削除を実現するための強力な法的手段です。裁判所から削除命令が出れば、多くのプラットフォームは速やかに投稿を削除します。
投稿者を特定して法的責任(慰謝料請求など)を追及する方法
「匿名のアカウントだから誰が書いたか分からない」「元夫・元妻のサブアカウントで確証がない」という場合でも、泣き寝入りする必要はありません。発信者情報開示請求という手続きを利用して、投稿者を法的に特定することができます。
近年では、法改正により開示請求の手続きが合理化され、以前よりもスムーズに投稿者の情報にたどり着けるようになっています。
- ステップ1:コンテンツ事業者に対する発信者情報開示請求:SNSや掲示板の運営会社に対し、投稿者のIPアドレスやタイムスタンプなどの開示を求めます(任意交渉または裁判手続き)。
- ステップ2:ログ保存の請求:通信事業者(プロバイダ)に対して、発信者情報のログが消去されないよう、あらかじめ「ログ保存の仮処分」を申し立てます。
- ステップ3:プロバイダに対する発信者情報開示請求:取得したIPアドレスをもとに、経由するプロバイダ(ドコモ、ソフトバンク、au、光回線業者など)を特定し、契約者の氏名、住所、メールアドレスなどの個人情報の開示を求めます。
投稿者の身元が法的に判明すれば、慰謝料請求の訴訟提起や示談交渉へ移行します。離婚の慰謝料とは別個に、ネット上の名誉毀損やプライバシー侵害に対する損害賠償請求を行うことが可能です。
また、今後に向けた「二度とネット上で誹謗中傷やデマを投稿しない」という内容の示談書(違約金条項付き)を交わすことで、再発を防ぐ強い抑止力とすることができます。
元配偶者からのネット被害を弁護士に依頼するメリット
元夫や元妻からのネット上の嫌がらせやデマの晒しは、精神的なストレスが非常に大きい問題です。「また連絡が来るかもしれない」「直接やり取りするのが怖い」という恐怖感から、日常生活に支障をきたす方も少なくありません。
弁護士にご依頼いただくことで、以下の大きなメリットが得られます。
- 精神的負担の大幅な軽減:弁護士が代理人となるため、相手と直接連絡を取る必要が一切なくなります。相手からの理不尽な連絡や二次被害からあなたを守ります。
- 迅速かつ正確な法的手続き:削除請求や開示請求には、専門的な法律知識と厳密な書面作成が必要です。弁護士が代理で行うことで、手続きの不備によるタイムロスを防ぎます。
- 高額な慰謝料獲得への期待:過去の裁判例に基づいた適切な損害額の算定や、法的根拠に基づいた交渉を行うことで、より納得のいく解決金・慰謝料を引き出す可能性が高まります。
- プライバシーの厳守:弁護士には厳格な守秘義務があるため、相談内容やプライベートな情報が外部に漏れる心配はありません。安心してご相談いただけます。
夕陽ヶ丘法律事務所では、ネット誹謗中傷・風評被害対策に精通した弁護士が、ご相談者様のプライバシーと心情に寄り添いながら、一日でも早い平穏な生活の取り戻しをサポートいたします。元配偶者によるデマの晒しにお悩みの方は、一人で抱え込まず、どうぞお気軽にご相談ください。