【具体的な対処法と弁護士依頼のメリット】まずは投稿URLやアカウント情報のスクリーンショット等による証拠保全を行い、プラットフォームへの削除要請を進めます。さらに、弁護士を通じて発信者情報開示請求(仮処分・訴訟)を行うことで、匿名のアカウントであっても投稿者のIPアドレスや氏名・住所を特定し、法的責任を追及することが可能です。
X(旧Twitter)をはじめとするSNSにおいて、実在しない人物との間で交わされたかのように装った「偽のLINEやSMSのやり取りのスクリーンショット」を投稿され、社会的な信用を著しく傷つけられる被害が急増しています。
現在、誰でも簡単にあたかも本物のようなトーク画面を作成できるジェネレーターツールやアプリが存在しており、悪意を持った第三者が嫌がらせや私怨、あるいは面白半分から悪質なデマ画像を拡散させるケースが後を絶ちません。
このような捏造投稿は、被害を受けた方の人格権や名誉を不当に侵害する重大な違法行為です。泣き寝入りすることなく、適切な法律的知識を持って迅速に対処する必要があります。
本記事では、Xで偽のスクショを投稿された場合の法的責任の所在、被害発覚後にとるべき具体的なステップ、そして弁護士に依頼するメリットについて、夕陽ヶ丘法律事務所の弁護士が詳しく解説します。
1. 偽のLINE・SMSスクショ投稿が成立させる法的な罪と責任
他人が作成した架空のやり取りをSNSにアップロードし、いかにも事実であるかのように見せかける行為は、単なる「悪質なイタズラ」では済まされない、明確な法律違反となります。
名誉毀損罪(刑法第230条)および侮辱罪(刑法第231条)
不特定多数のユーザーが閲覧できるX上で、架空のやり取りを用いて「あたかもその人が不道徳な言動や犯罪行為、あるいは社会的に非難されるべき行動をした」かのように印象付ける行為は、公然と社会的評価を低下させるものであり、名誉毀損罪に該当する可能性があります。また、具体的な事実を示さない場合であっても、人格を貶めるような内容であれば侮辱罪が成立する余地があります。
民事上の不法行為(民法第709条)
刑事責任とは別に、民事上の責任追及も可能です。偽のスクショによって社会的信用が失墜し、精神的な苦痛を受けた場合、投稿者に対して損害賠償請求(慰謝料請求)を行うことができます。また、これ以上被害が拡大するのを防ぐための投稿削除請求や、将来の再発防止に向けた発信者情報開示請求の権利が認められています。
2. 被害に遭った際に絶対にやっておくべき「証拠保全」の重要性
X上で悪質な捏造スクショを発見した際、怒りのあまりその場で相手にリプライで抗議したり、アカウントをブロックしたりすることは少し待ってください。冷静かつ確実に対処するための最初のステップが「証拠保全」です。
SNS上の投稿やアカウントは、加害者が自身の判断でいつでも削除・非公開化できるため、時間が経つと肝心な証拠が消えてしまうリスクがあります。
- 対象のツイート(ポスト)のパーマリンク(個別URL)の保存: 投稿固有のURLを正確に控え、テキストとしてもメモしておきます。
- 全体画面のスクリーンショットおよび動画撮影: 投稿内容だけでなく、アカウント名、ID(@から始まる英数字)、投稿日時、インプレッション数などが一目でわかるようにキャプチャします。可能であれば、ブラウザの開発者ツール等を用いたログ保存や、スクロールしながら画面全体を動画で録画しておくとより確実です。
- 魚拓サービスの活用: ウェブ上のページをそのまま保存できるアーカイブサービス(ウェブ魚拓など)を利用し、客観的な証拠として残しておきます。
これらの証拠が揃っているかどうかが、その後の削除要請や発信者情報開示請求の成否を分ける極めて重要な鍵となります。
3. 被害回復に向けた具体的な解決ステップ
捏造スクショによる被害を解決するためには、段階を踏んだ法的手続きを進めることが必要です。
ステップ1:X(旧Twitter)への削除報告・申請
まずは、プラットフォームの規約違反を理由にXの運営会社へ削除を要請します。 Xには「プライバシーの侵害」や「なりすまし」「嫌がらせ」に関する報告フォームが用意されています。ただし、運営側の判断基準や対応スピードは必ずしも迅速とは限らないため、削除申請と並行して法的措置の準備を進めることが賢明です。
ステップ2:発信者情報開示請求の実施
投稿者が匿名で活動している場合、誰がそのスクショを捏造して拡散したのかを特定しなければ、損害賠償請求を行うことができません。 ここで必要となるのが発信者情報開示請求です。
- コンテンツプロバイダ(X社)に対する発信者情報開示請求: 投稿者のIPアドレスやタイムスタンプなどの情報開示を求めます。日本国内に法人格がない場合も多いため、海外法人の法務管轄や国際裁判管轄を踏まえた専門的な手続きが要求されます。
- アクセスプロバイダに対する発信者情報開示請求・送信防止措置: X社から開示されたIPアドレス等を基に、経由している通信会社(ドコモ、ソフトバンク、KDDI、光回線事業者など)を特定し、契約者の氏名や住所の開示を求めます。
近年の法改正により、裁判手続きの効率化が図られているものの、個人が自力ですべてのプロバイダを相手取って法的手続きを行うのは非常に困難であり、専門知識を持つ弁護士のサポートが不可欠です。
ステップ3:損害賠償請求・示談交渉
投稿者の身元が特定できたら、弁護士を通じて慰謝料や弁護士費用の支払いを求める損害賠償請求を行います。多くのケースでは、訴訟前の段階で代理人弁護士を通じた示談交渉が行われ、謝罪文の提出や金銭賠償に関する合意書を締結して解決に至ります。
4. 悪質な捏造被害を弁護士に相談・依頼するメリット
インターネット上の誹謗中傷やデマの拡散は、放置すればするほど二次被害・三次被害が広がり、取り返しのつかない風評被害につながる恐れがあります。
法律事務所に相談することで、以下のような大きなメリットが得られます。
- 迅速かつ正確な証拠保全のアドバイス: 裁判や開示請求で有効と認められる証拠の集め方を的確に指示します。
- 法的に有効な意見書の作成と迅速な権利行使: 個人名義ではなく弁護士名義で通知書や削除要請を行うことで、プラットフォームや相手方に対して心理的なプレッシャーを与え、対応のスピードアップが期待できます。
- 複雑な裁判手続きの完全代行: 面倒な裁判所への申し立てや通信会社との交渉をすべて一任できるため、精神的な負担を大幅に軽減できます。
夕陽ヶ丘法律事務所では、SNS上の誹謗中傷やフェイク画像・捏造スクショによる被害対策に関する豊富な実績と専門知識を有しています。被害の大小に関わらず、まずはお気軽にご相談ください。あなたの尊厳と平穏な日常を取り戻すために、私たちが全力でサポートいたします。