Q:相手の妻からの不貞裁判で「自分の親に証言(陳述書)」してもらえるか

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、貞操権侵害(独身偽装被害)における不法行為責任(民法709条)、裁判例の慰謝料算定基準、および相手の妻からの不貞請求防御実務に基づきわかりやすく解説しています。

Q 相手の妻から起こされた不貞裁判で、自分の親に証言や陳述書を書いてもらうことはできますか?
A はい、可能です。特に「相手が独身だと偽っていたこと(無過失)」を証明する上で、親御様による陳述書は客観的な状況証拠として非常に有効な手段となります。

独身を偽装した交際や、それに伴う相手の配偶者からの不当な慰謝料請求に悩まれている方から、当事務所には日々多くのご相談が寄せられています。

裁判において親の陳述書は有効な証拠となるか

結論から申し上げますと、不貞裁判においてご両親に証言(陳述書)を書いてもらうことは可能ですし、状況によっては非常に強力な証拠となります。

特に、相手が独身であると偽って交際していたケースでは、「あなたが相手を独身だと信じて疑わなかったこと」を客観的に裏付ける必要があります。ご両親があなたの交際相手と実際に会っていたり、結婚を前提に交際しているという話をあなたから聞いていたりした場合、その事実は「あなたが相手を既婚者だと知る由もなかった」という主張を補強する重要な根拠となります。

陳述書に盛り込むべきポイント

ご両親に陳述書を作成してもらう際は、単に「娘は真面目である」といった主観的な内容ではなく、以下のような具体的な経緯を記載することが重要です。

  • 相手からどのように独身であると聞かされていたか
  • 実際にどの程度の頻度で、どのような場所で会っていたか
  • 相手が親に対してどのような態度をとっていたか(結婚を匂わせる発言など)
  • 相手が既婚者であると知ったとき、家族としてどのような衝撃を受けたか

これらの事実は、あなたが相手に騙されていたという「無過失」を証明する上で、裁判官に説得力を持って伝わります。

証拠としての強みを高めるために

ご両親の陳述書は、単独で提出するよりも、他の証拠と組み合わせることでより強固なものになります。

  • LINEやメールでのやり取り(相手が独身を装っている証拠)
  • 相手から贈られたプレゼントや手紙
  • 二人で一緒に写っている写真や、家族と会った際の記録

まとめ:独身偽装の立証には周囲の証言も活用を

相手の妻から不貞の慰謝料を請求された場合、独身偽装の事実を立証することがご自身の身を守る最大のカギとなります。ご両親などの身近な人物による「相手を未婚と信じ込んでいた」という客観的な証言や陳述書は、裁判を有利に進めるためのピースの一つになり得ます。一人で抱え込まず、早めに法的アドバイスを受けることをお勧めいたします。

弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、借金問題、既婚者との男女トラブルなど、日常の不測の事態に直面した皆様の心理的なご負担を少しでも和らげ、円満な解決を導くためのサポートを徹底して行っています。どんな小さなお悩みでも、まずは当事務所の事務スタッフがLINEのチャットにて丁寧にお話をお伺いいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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