独身だと思って交際していた相手に、実は妻がいたという事実が発覚した際、突然相手の妻から慰謝料を請求されるケースは少なくありません。さらに困惑させられるのが、SNSの過去の投稿を掘り起こされ、「この投稿があるのだから既婚者だと知っていたはずだ」と不当な主張をされるケースです。
SNSの過去投稿は不貞の証拠になり得るか?
結論から申し上げますと、SNSの過去の投稿内容が、直ちに「相手が既婚者であると認識していた証拠」として認められるわけではありません。
相手の妻側は、あなたと相手の親密なやり取りや、過去の旅行先での写真などを根拠に、「これほど親密であれば既婚者であることを知っていて当然だ」と主張してくることがあります。しかし、法律上、不貞行為に対する損害賠償請求が認められるためには、相手が既婚者であることを「故意または過失」によって認識していたかどうかが重要です。
投稿内容の客観的検証と反論のポイント
SNS上の投稿を精査し、以下の視点で相手側の主張に客観的な反論を行います。
- 投稿日時と交際期間の整合性(相手が独身と名乗っていた時期の投稿か)
- 投稿内容の曖昧性(「デート」などの表現が、必ずしも既婚者との交際を認識していた証明になるか)
- 第三者から見た客観的な状況(投稿内容から既婚者だと推認できる具体的根拠があるか)
相手側の主張に対し、私たちは以下のような論理で反論を組み立てます。
- 投稿内容はあくまで断片的な情報であり、相手の身分を証明するものではないこと
- 相手が巧妙に独身を装っていた場合、被害者側に過失(注意義務違反)はないこと
- SNS上のやり取りだけで「既婚者であると知っていた」と断定することは論理の飛躍であること
不当な請求には毅然とした対応を
相手の妻から突然連絡が来た場合、恐怖心から安易に謝罪や示談に応じるのは危険です。一度認めてしまうと、後から「既婚者だと知らなかった」という主張を覆すことが困難になるためです。
特に、SNSの投稿を根拠にした攻撃は、不安を煽るための心理的な揺さぶりであることも多いです。まずは落ち着いて投稿内容の検証を行い、相手の主張に法的な根拠があるのかを見極めましょう。独身偽装交際の被害に遭い、不当な慰謝料請求でお困りの場合は、法的な観点から早期に専門家へ相談することをおすすめします。