【弁護士介入のメリット】社会的信用を重んじる役員という立場上、裁判所を通じた強制執行や給与差押えの通知は強い心理的プレッシャーとなります。個人間の交渉では不誠実な対応をする相手であっても、弁護士が法的実効性のある手続きを主導することで、慰謝料だけでなく将来的な求償金トラブルも含めた一括回収や早期の示談解決を引き出すことが可能です。
不倫・浮気問題の解決において、多くの被害者が直面する最大の壁が「相手が慰謝料を支払わない」「財産を隠してしまう」という金銭回収のトラブルです。特に、不倫相手の男性が自営業者や中小企業の役員・経営者である場合、一般的な給与所得者とは異なる資産構造を持っているため、通常の督促では支払いを免れようとすることが少なくありません。
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所には、配偶者の不倫に悩む方から多くのご相談が寄せられます。その中でも、相手の「役員報酬」をターゲットにして、慰謝料および将来の求償金リスクを見据えた一括回収を成功させた事例は、法的手段の有効性を示す代表的なモデルケースとなります。
本記事では、役員報酬の差し押さえという強力な法的手段を活用して、不倫問題を完全に決着させた実務モデルについて詳しく解説します。
不倫相手が「役員報酬」を受け取っている場合の回収の難しさと特徴
会社員であれば毎月の給与から天引きや差し押さえが比較的容易に行えますが、取締役や代表取締役などの「役員」が受け取る報酬には、特有の法的な性質と注意点が存在します。
- 役員報酬は「給与」ではなく「報酬」として扱われるため、債権差押えの手続きにおいて正確な会社情報の特定が必要になること。
- 自社経営者の場合、自分で給与の調整や資産の隠匿を図るリスクがあること。
- 一方で、社会的信用を重んじる立場であるため、裁判所を通じた法的措置に対して極めて敏感に反応する傾向があること。
このような特徴を持つ相手に対しては、任意の交渉だけで和解を目指すのではなく、法的な強制力を背景にしたアプローチが不可欠となります。公的な相談窓口や弁護士会等では、事前の財産調査や勤務先特定のノウハウを駆使し、相手が逃れられない状況を作り出します。
役員報酬の差し押さえを成功させるための具体的なステップ
役員報酬を差し押さえて慰謝料を回収するためには、いくつかの厳格な法的手続きを経る必要があります。弁護士が実務上どのような流れで手続きを進めるのか、そのステップを解説します。
1. 債務名義の取得(裁判上の和解・判決・公正証書)
差し押さえをいきなり行うことはできません。まずは、相手に対して慰謝料の支払義務があることを公的に確定させる「債務名義」を取得する必要があります。示談書を公正証書にしていなかった場合や、相手が支払いに応じない場合は、裁判所での訴訟提起や調停、あるいは支払督促などの法的手続きを進めます。
2. 財産調査と勤務先(第三債務者)の特定
判決や和解調書等を得た後、相手が任意に支払わない場合に強制執行を行います。役員報酬を差し押さえるためには、相手がどこの法人から、どの程度の報酬を得ているかを特定しなければなりません。会社経営者の場合、自身の会社(あるいは関連会社)から役員報酬を受けているケースが多く、法人の登記情報などを活用して正確な第三債務者を特定します。
3. 債権差押命令の申し立てと実行
特定した勤務先(法人)を第三債務者として、管轄の裁判所に「債権差押命令」の申し立てを行います。裁判所がこれを認めると、会社に対して「今後支払う役員報酬の一部を、本人に渡さずに裁判所に納付しなさい」という命令が送達されます。これにより、相手の給与口座や手元に直接お金が入らなくなるため、非常に強い心理的プレッシャーを与えることができます。
求償金問題との同時解決と「一括回収」を実現する理由
不倫の慰謝料問題において、見落とされがちなのが「求償金(きゅうしょうきん)」の問題です。
例えば、夫と不倫相手の女性(または妻と不倫相手の男性)が共同で不法行為を行った場合、原則として慰謝料の全額は連帯債務となります。どちらか一方が慰謝料全額を支払った場合、支払った側はもう一方に対して「自分が払いすぎた分の負担を求めよ(求償権)」と主張することができます。
不倫相手から慰謝料を回収した後に、逆の立場から求償金を請求されるという泥沼のトラブルを防ぐためには、和解や清算条項において求償権の放棄を明確に盛り込むか、あるいは一括での完全解決合意を取り付けることが重要になります。
役員報酬の差押えというカードを切ると、経営者である相手は社会的信用や会社の資金繰りに影響が出ることを恐れます。その結果、裁判所を通じた差押えの手続きが進行している最中であっても、弁護士を通じて「一括で全額を支払うので、差し押さえを解除し、かつ将来の求償権も相互に放棄する合意をしてほしい」という和解の申し出がなされるケースが多く見られます。これが、実質的な「求償金を含めた一括回収」を成功させるメカニズムです。
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所が提供するサポート体制
不倫・浮気による慰謝料請求は、感情的な対立が激しくなりやすく、個人間での交渉は決裂や証拠隠滅のリスクを伴います。特に相手が社会的地位のある経営者や役員である場合、法的知識や交渉力に差があると、言いくるめられて適正な金額を回収できないおそれがあります。
弁護士法人公的な相談窓口や弁護士会等では、以下のような体制でご相談者様を強力にサポートいたします。
- 徹底した証拠収集と財産調査:不倫の事実だけでなく、相手の勤務先や資産状況を法的な手法に基づいて調査します。
- 迅速な法的措置の実行:内容証明郵便による督促から、訴訟、強制執行(役員報酬の差押え)まで、ワンストップで対応します。
- 求償金リスクの完全排除:後々のトラブルを防ぐため、求償権の放棄や清算条項を盛り込んだ確実な合意書を作成します。
- 精神的負担の軽減:相手との直接交渉をすべて弁護士が代理するため、ご相談者様がストレスを受けることなく解決に向かうことができます。
不倫相手から確実に慰謝料を回収したい方、あるいは相手が支払いを渋っている場合は、一人で悩むことなく、ぜひ法テラスや弁護士会等の公的相談窓口へご相談ください。あなたの権利を守り、最も効果的な解決策をご提案いたします。