【弁護士による財産特定と交渉のメリット】弁護士が介入することで、相手の嘘の収入申告を見抜き、税務署への告発を示唆した心理的プレッシャーを駆使して支払いに応じさせることが可能です。示談交渉から強制執行の手続きまで一貫して弁護士に依頼することで、相手の資産隠しを防ぎ、妥協のない示談成立や慰謝料の確実な回収を実現できます。
不倫の慰謝料を請求された側、あるいは請求する側において、相手の経済状況が見えにくいトラブルは非常に多く発生します。特に、相手が個人事業主やフリーランスを名乗っている場合、サラリーマンのように給与明細や源泉徴収票が存在しないため、提示された確定申告書の数字をそのまま信用するしかないケースが少なくありません。
しかし、中には慰謝料の支払いを逃れるため、あるいは自身の資産を過少に見せかけるために「提示した確定申告書は実際のものとは違う、自分で偽造した」などと平然と嘘をつく不倫相手も存在します。
このような発言をされたとき、請求する側としては「本当に資産や収入がないのではないか」「差し押さえる財産がないから泣き寝入りするしかないのか」と不安になることでしょう。
結論からお伝えすると、相手がどれほど「確定申告書は偽造だ」と主張しようとも、正当な慰謝料請求権を諦める必要は一切ありません。 むしろ、その発言自体が相手を追い詰める強力な突破口になることすらあります。
本記事では、フリーランスの不倫相手が確定申告書の偽造をほのめかした際に、弁護士がどのように財産を暴き、強制執行へと持ち込むのか、その実務的な対処法を詳しく解説します。
1. フリーランスの不倫相手が「申告書偽造」を主張する心理と手口
なぜ不倫相手は、わざわざ「確定申告書を偽造している」などというリスクの高い発言をするのでしょうか。その背景には、主に以下のような心理や狙いがあります。
- 支払いを免れるためのハッタリ: 慰謝料の金額が高額であるため、少しでも資力がないように見せかけて減額させたり、支払いを免れさせたりしようとする心理。
- 個人の資産隠し: 実際には十分な売上があるにもかかわらず、税務申告をごまかしていることへの後ろめたさや、それを盾にすれば相手が追及を諦めるだろうという甘い見込み。
- 法的手段への無知: 「公的な書類がなければ財産は差し押さえられない」という誤った認識に基づき、口裏を合わせれば逃げ切れると勘違いしているケース。
相手がどのように言い訳をしようとも、日本国内で経済活動を行っている以上、資金の動きや取引の実態は必ずどこかに足跡を残します。次に、その足跡を辿って強制回収を行う具体的なステップを見ていきましょう。
2. 確定申告書が偽造されていても回収できる理由
「税務署に提出していない(あるいは虚偽の申告をしている)」ということは、確かに個人の信用情報や公式な所得証明においては厄介な問題です。しかし、民事上の強制執行(差押え)において最も重要なのは、「相手が現金や預金、あるいは第三者に対する債権(売掛金など)を持っているかどうか」という点です。
確定申告書はあくまで所得を証明する書類の一つに過ぎず、財産の有無を証明する唯一の手段ではありません。たとえ確定申告書がデタラメなものであっても、実際にクライアントから報酬を受け取っている事実さえ突き止めれば、その売掛金を差し押さえることは十分に可能です。
売掛先(取引先)の特定が勝負の分かれ道
フリーランスである以上、何らかの企業や個人事業主、あるいはプラットフォーム(クラウドソーシングサイトや仲介業者など)を介して仕事を請け負い、報酬を得ているはずです。
相手の普段の仕事内容、SNSや名刺、メールのやり取り、あるいはパソコンやスマートフォンの画面などから、主要な取引先(売掛先)を特定することができれば、そこに対して債権差押命令を申し立てることが可能になります。
3. 弁護士が実践する具体的な回収アプローチ
公的な相談窓口や弁護士会等では、このような「資産隠し」や「申告書の不実記載」をほのめかす相手に対し、以下のような実務的な手法を駆使して債権回収を実現しています。
アプローチ1:弁護士会照会(23条照会)等の活用による取引先特定
訴訟提起や裁判所の合意、あるいは公正証書の作成などを前提として、相手の銀行口座の入出金履歴や取引先の特定を進めます。弁護士会照会を利用することで、相手が利用している金融機関や、主要な取引先に対して照会を行い、隠された資金の流通経路をあぶり出すことが可能です。
アプローチ2:税務署への違法告発を示唆した心理的プレッシャー
不倫相手が「確定申告書を偽造している」「脱税している」と自ら認めている場合、それは重大な法令違反(脱税や文書偽造・行使罪など)に該当する可能性があります。 もちろん弁護士が脅迫を行うことはありませんが、「このまま任意の支払いに応じない場合、税務上の不正や所得隠しの実態について関係機関への情報提供を検討せざるを得ない」という客観的な事実を突きつけることで、相手に強烈な心理的プレッシャーを与えることができます。多くの人は自身の脱税や犯罪行為が公になることを恐れるため、一気に交渉姿勢が軟化し、分割ではなく一括での支払いに応じるケースも少なくありません。
アプローチ3:第三者債務者に対する強制執行(売掛金の差押え)
裁判上の手続きを経て債務名義(判決や和解調書、執行受諾文言付公正証書など)を取得した後は、相手の取引先(売掛先の企業など)を「第三者債務者」として、報酬債権の差押えを実行します。 これにより、相手の口座に振り込まれるはずだった報酬が、直接あなたの手元に支払われるようになります。取引先にとっても裁判所からの命令である以上、無視することはできず、不倫相手の嘘やごまかしは完全に通用しなくなります。
4. 証拠集めと初動対応の重要性
相手がこのように不誠実な態度をとる場合、ご本人様だけで交渉を続けるのは精神的にも大きな負担となります。連絡が途絶えたり、さらに巧妙に資産を隠されたりするリスクもあるため、以下のポイントに留意してください。
- 相手の発言を記録に残す: 「確定申告書を偽造した」「税金をごまかしている」といった発言は、録音データやメッセージのスクリーンショットなどで必ず保存しておきましょう。
- お金のやり取りの痕跡を集める: 過去に相手とやり取りした請求書、名刺、仕事に関するメール、振込先口座の履歴などは、財産を特定するための重要な手がかりになります。
- 早めに弁護士に相談する: 相手が嘘やごまかしを重ねる段階に入っているということは、任意の話し合いでの解決が難しいサインです。法的な強制力を伴う手続きを視野に入れ、早期に専門家へご相談ください。
5. まとめ:嘘の申告に惑わされず、確実な回収を実現するために
不倫相手が「自分はフリーランスで確定申告書を偽造している」と言ったとしても、それはあなたからの慰謝料請求から逃れるための卑劣な言い訳に過ぎません。
税務上の申告がどうであれ、相手が経済活動を行って利益を得ている限り、法律上の財産調査や強制執行の手続きによって回収を図る道は残されています。さらに、その不正な発言自体が、交渉を有利に進めるための強力な材料へと転換できる場合もあります。
公的な相談窓口や弁護士会等では、数多くの複雑な男女トラブルや、資産隠しを図る相手からの慰謝料回収を成功させてきた実績がございます。「相手の収入や財産がよく分からない」「嘘をつかれている気がして不安だ」という方は、どうぞ一人で悩まず、当事務所の弁護士までお気軽にご相談ください。あなたの正当な権利を守り抜くため、最適な法的アプローチをご提案いたします。