【弁護士による財産特定と強制執行のサポート】相手が「財産がない」と開き直っていても、預貯金口座や勤務先情報などの財産調査を行い、法的な強制執行手続きを講じることで慰謝料を回収できるケースは多くあります。泣き寝入りせず、強制執行に強い弁護士へ早めにご相談ください。
不倫の慰謝料請求において、裁判で勝訴したり、慰謝料の支払いに合意する公正証書を作成したりしたにもかかわらず、相手が支払いに応じないケースは少なくありません。 「自分には財産がない」「実家の親名義のマンションにタダで住んでいるから、差し押さえるものなんて何もない」などと開き直る不倫相手もいますが、法律上、本当に回収の手段はないのでしょうか。
夕陽ヶ丘法律事務所の弁護士が、親名義の家に住む不倫相手に対する強制執行(差押え)の実務と、確実にお金を回収するための法的アプローチについて詳しく解説します。
なぜ親名義のマンションは差し押さえないのか
強制執行の基本原則として、差押えの対象にできるのは「債務者(不倫相手)自身が所有している財産」に限られます。
不倫相手がどれだけ長期間そのマンションに住んでいようとも、登記簿上の所有者が両親(父親や母親)であれば、その不動産は不倫相手の財産ではありません。 他人の所有物を、別の人の借金(慰謝料の支払い義務)のカタに差し押さえることは法的に不可能なのです。
「家賃を払っていないのだから、その分の経済的利益があるはずだ」と主張したとしても、不動産そのものを競売にかけて換金することはできません。 この点を勘違いして、「相手に資産がないから泣き寝入りするしかない」と諦めてしまう依頼者様が後を絶ちますが、それは大きな誤解です。不動産がダメでも、他の財産を狙う手段が残されています。
差し押さえのターゲットを変更する:給与と預金口座
不動産が親名義であっても、社会人として生活している以上、不倫相手には必ず何らかの収入や財産があるはずです。 実家に住んで家賃や住宅ローンの負担がない分、むしろ手元に現金が残っている可能性も高いため、以下の財産に対する差押えを検討します。
- 勤務先からの給与・賞与(債権執行)
- 個人名義の銀行預金口座(債権執行)
- 自動車やオートバイなどの動産
特に有効なのが、勤務先からの給与差押えです。 実家暮らしであっても企業に勤めて給与を得ている場合、裁判所を通じて勤務先に通知することで、毎月の給与から強制的に慰謝料を天引きして回収することができます。
給与差押えには「原則として手取り額の4分の1まで(手取りが非常に高額な場合は上限あり)」という制限はありますが、毎月確実に入金されるため、相手への心理的プレッシャーとしても非常に強力です。
勤務先や預金口座が分からない場合の対処法
「相手の勤務先や使っている銀行口座が分からない」という場合でも、絶望する必要はありません。 近年、民事執行法が改正され、個人の財産を調査するための法的制度が非常に使いやすくなっています。
財産開示手続の利用
裁判所に申し立てることで、不倫相手本人を裁判所に呼び出し、「どのような財産を持っているか」を強制的に陳述させることができます。正当な理由なく出頭を拒んだり、虚偽の申述をしたりした場合には刑事罰の対象となるため、相手に強いプレッシャーを与えられます。
第三者からの情報取得手続の利用
裁判所の判決や和解調書、公正証書などの「債務名義」を持っている場合、公的機関や企業に対して相手の財産情報を照会することができます。
- 金融機関(銀行)への照会: 本人がどこの銀行のどこの支店に口座を持っているかを、全国の銀行協会等を通じて調査できます。
- 市区町村・年金事務所への照会: 本人の勤務先(給与の支払い元)を特定することができます。
- 法務局への照会: 不動産や土地の所有状況を調査できます。
これらの法的手続を駆使すれば、「親名義の家に住んでいるからバレない」と高を括っている不倫相手の隠し財産や勤務先を暴くことが可能です。
実家住まいの不倫相手から効率的に回収するためのステップ
実際に差し押さえを成功させるためには、感情的に動くのではなく、戦略的なステップを踏むことが重要です。
ステップ1:確実な債務名義の取得
話し合いによる示談書だけでは、相手が支払いを滞らせた際にすぐに差押えを行うことができません。裁判を起こして判決を得るか、強制執行認諾文言付きの公正証書をあらかじめ作成しておく必要があります。
ステップ2:財産の特定調査
探偵による尾行や聞き込みではなく、弁護士会照会(23条照会)や先述の法的調査手続を用いて、相手の給与所得や預貯金を合法的に特定します。「実家の住所宛てに届いた郵便物の消印」や「過去のやり取りの履歴」など、弁護士がヒントから調査を進めることも可能です。
ステップ3:強制執行の申し立て
特定した勤務先や銀行口座を管轄する裁判所に差押命令の申し立てを行います。これが受理されると、勤務先や銀行へ直接命令が送達され、回収手続きがスタートします。
まとめ:親名義の家に住む相手の回収は弁護士にご相談を
「不倫相手が実家の親名義のマンションにタダで住んでいる」という状況は、一見すると差し押さえる不動産がなく、回収が難しいように思えるかもしれません。 しかし、不動産がダメでも、給与や預金口座など他の財産に狙いを定め、適切な法的手続を踏むことで十分に慰謝料を回収することは可能です。
相手が「自分には資産がない」と嘘をついて支払いを逃れようとしている場合でも、法律のプロである弁護士が介入することで、隠された財産や勤務先を突き止めることができます。 泣き寝入りしてしまう前に、まずは夕陽ヶ丘法律事務所の弁護士までお気軽にご相談ください。あなたの権利を守り、適正な慰謝料回収を全力でサポートいたします。