【弁護士による早期回収のメリット】民事上のトラブルが直ちに強制送還につながるわけではありませんが、相手の心理的プレッシャーを的確に突き、弁護士を代理人として早期の示談と確実な一括回収を実現することが可能です。
不倫の慰謝料を請求しようと相手に連絡を取った際、相手から「実は自分は外国籍で、もうすぐビザの更新を控えている」「あまり大きな問題にしたくない」と言われるケースがあります。
この言葉を聞くと、配偶者の不倫に悩む側としては「相手のビザに配慮して、請求を諦めなければならないのだろうか」「下手に動いて日本にいられなくなったら、慰謝料も回収できなくなるのでは」と不安になってしまうかもしれません。
しかし、法律実務の現場において、相手が外国籍であることやビザの更新を控えているという事情は、請求を諦める理由ではなく、むしろ適正な慰謝料を確実かつ早期に回収するための強力な交渉カードとなります。
今回は、外国籍の不倫相手がビザ更新を控えていると主張してきた場合の法的背景と、弁護士を活用して最高額の一括回収を成功させるための実践的なポイントを詳しく解説します。
外国籍の不倫相手がビザの更新を控えていると言い出す心理
不倫相手が自身の外国籍やビザのステータスを持ち出す背景には、日本の出入国管理体制に対する強い警戒心があります。
日本に在留する外国人は、就労や留学、配偶者など、それぞれの在留資格に基づいた活動を行っています。ビザの更新や変更の際には、出入国在留管理局(入管)に対して厳格な審査書類を提出しなければなりません。
相手が恐れているのは、主に以下のような事態です。
- 不倫という「不法行為」や民事上のトラブルが、素行不良と判断されてビザ更新に悪影響を及ぼすのではないかという不安
- 裁判沙汰になり、会社や学校、あるいは母国や日本国内の家族にトラブルが知れ渡ることへの恐怖
- 給与や財産を差し押さえられるなどして、日本での生活基盤が崩壊することへの焦り
相手は、あなたに対して「面倒なことに巻き込まないでほしい」「穏便に済ませてほしい」というメッセージを遠回しに伝えているのです。
民事上の不倫トラブルとビザ更新の法律上の関係
ここで正しく理解しておかなければならないのは、不倫(不貞行為)という民事上の不法行為それ自体が、直ちにビザの更新を不許可にする直接的な理由になるわけではないという点です。
入管法における審査において、ビザ更新の可否を左右する主な要因は以下の通りです。
- 定められた在留資格に応じた活動を確実に行っているか
- 税金の滞納や重大な刑事罰(犯罪歴)がないか
- 日本社会に害を及ぼすような反社会的・違法な素行不良がないか
一般的な男女間の不倫問題は、あくまで個人の私生活における民事上の紛争(損害賠償請求権の発生)であり、これだけで直ちに国外退去やビザ不許可になるケースは稀です。
しかし、だからといって相手が安心しきって誠実な対応を怠ってよいわけではありません。
裁判所に訴訟を提起され、判決や和解に従わずに財産の強制執行(差押え)を受けたり、警察沙汰・勤務先への度重なる迷惑行為などに発展したりした場合には、「素行不良」と評価されるリスクがゼロとは言い切れません。何より、相手自身が「自分のビザや日本での生活がどうなってしまうか分からない」という強い恐怖心を抱いているという事実そのものが、交渉において極めて大きな意味を持ちます。
相手の心理を活用して最高額の慰謝料を回収する戦略
外国籍の不倫相手がビザ更新や日本での滞在継続を強く希望している場合、相手は「一刻も早く、このトラブルを穏便に、かつ公にならない形で終わらせたい」と望んでいます。
この心理を利用し、夕陽ヶ丘法律事務所が推奨する効果的なアプローチは以下の通りです。
1. 弁護士を代理人として立て、法的なプレッシャーをかける
当事者同士で話し合おうとすると、相手は「日本語のニュアンスが分からない」「言いくるめられるのではないか」と警戒し、連絡を無視したり嘘をついたりしがちです。また、感情的な言い争いに発展してしまいがちです。
ここで弁護士が代理人として介入し、厳格な法的書面(内容証明郵便など)を送付することで、相手に「これは個人の感情的ないざこざではなく、法的措置を伴う重大な問題である」と認識させることができます。
相手は、裁判や法的手続に発展して自身の生活基盤が脅かされることを最も恐れますので、弁護士からの正式な通知を受け取った途端に、これまでの態度を改めて真摯な交渉に応じるケースが非常に多いのです。
2. 迅速な示談による「公的記録への非関与」を提示する
相手に対しては、「誠実に慰謝料を支払い、合意書(示談書)を締結して早期に解決するのであれば、無用な裁判沙汰や勤務先への通知などは行わない」という方向性を示します。
相手にとっては、裁判所に訴えられて公的な記録に紛争の経緯が残るリスクを避けられるため、早期の和解と一括での慰謝料支払いに応じる強い動機が生まれます。
3. 分割払いではなく「一括回収」を強く主張する
外国籍の不倫相手、特にビザの更新を控えているような立場の人と示談する際にもっとも警戒しなければならないのは、「示談後に連絡が取れなくなったり、突如として母国に帰国してしまったりするリスク」です。
もし分割払いに合意してしまうと、数回目の支払いが終わった段階で連絡が途絶え、海外に逃亡されてしまった場合、実質的に回収不能になってしまいます。
そのため、相手がビザ更新や日本での滞在継続を強く望んでいるタイミングこそ、「一括での慰謝料支払い」を絶対に譲れない条件として提示する絶好のチャンスです。相手は、日本での生活を守るために、親族から借金をするなどしてでも何とか一括資金を用意しようと奔走することが多結果として、確実な全額回収につながります。
外国籍相手の慰謝料請求で注意すべき実務上のポイント
外国籍の方に対する慰謝料請求や示談交渉を進める際には、日本人の場合とは異なるいくつかの実務的な注意点が存在します。
- 正確な身元特定と書類の送付先:相手のフルネーム(ローマ字表記および漢字表記)、日本での正確な住所、勤務先などを確実に把握する必要があります。誤った情報では法的手続を進めることができません。
- 示談書(合意書)の法的効力と公正証書:将来の未払いを防ぐため、示談書には「金銭消費貸借契約兼債務承認弁済契約」の性質を持たせ、強制執行認諾文言付きの公正証書として作成するのがベストです。これにより、万が一相手が支払いを怠った場合、裁判を経ずに即座に給与や預貯金の差押えが可能になります。
- 帰国リスクへの備え:相手が突然「国に帰る」と言い出す前に、弁護士がスピーディーに交渉をまとめ、法的拘束力のある書面を取り交わすことが不可欠です。
・専門窓口へのご相談
不倫相手が外国籍であることや、ビザの更新を控えているという事情を聞くと、「どう対応すればいいのか分からない」「下手に動いてトラブルが大きくなったら怖い」と足踏みしてしまいがちです。
しかし、相手の置かれた状況や心理を正しく理解し、適切な法的手段を選択すれば、これ以上ないほど有利な条件で慰謝料を回収することが可能です。相手の不安感に付け入るという意味ではなく、不法行為に対する正当な責任を、確実かつ穏便に果たさせるための正当なアプローチです。
公的な相談窓口や弁護士会等では、複雑な背景を持つ男女トラブルや、外国籍当事者が絡む示談交渉・慰謝料請求において豊富な実績を有しています。相手との交渉の窓口をすべて弁護士が引き受けることで、ご依頼者様が精神的なストレスを感じることなく、適正な慰謝料を受け取れるよう全力でサポートいたします。
「相手が外国籍でビザの話を出してきた」「どのように請求を進めればいいか迷っている」という方は、どうぞお気軽に法テラスや弁護士会の無料法律相談窓口のご利用をご検討ください。あなたの権利を守り、一日でも早い平穏を取り戻すためのお手伝いをいたします。