労災障害等級「第1級・第3級(常時・随時介護)」認定時の建設給付金額

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、建設アスベスト給付金法、泉南アスベスト国賠訴訟判例、労災保険・石綿救済法および厚生労働省の最新認定基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q アスベスト被害で労災の障害等級「第1級」や「第3級」に認定された場合、建設アスベスト給付金はいくらもらえますか?
A 【支給額の結論】労災保険の障害等級が第1級(常時介護)の場合は1,300万円、第3級(随時介護)の場合は1,100万円の建設アスベスト給付金が国から支給されます。中皮腫や肺がんなどの指定疾病を発症し、療養を続けながら介護が必要な状態にある方が対象となります。
【請求のポイントと注意点】適正な等級認定を受けるためには、当時の就歴証明や詳細な医師の診断書・カルテが不可欠です。また、給付金請求には時効の期限もあるため、証拠収集に不安がある場合やスムーズに受給したい場合は、建設アスベスト訴訟や給付金請求に精通した弁護士への無料相談をおすすめします。

建設現場でのアスベスト(石綿)粉じんへの曝露によって健康被害を被った労働者およびそのご遺族に対しては、国の建設アスベスト給付金制度に基づく賠償金・給付金が支給されます。中でも、労災保険の障害補償給付における「障害等級」は、支給額を決定する極めて重要な要素です。

本記事では、特に介護を要する重い症状である労災障害等級の第1級および第3級に焦点を当て、それぞれの認定要件と具体的な建設給付金額、そして適正な受給に向けた実務上のポイントを詳しく解説します。

建設アスベスト給付金制度の概要と等級認定の重要性

建設作業に従事し、過去にアスベストを吸い込んだことによって中皮腫、肺がん、アスベスト肺(じん肺)、良性石綿胸水などの指定疾病を発症した場合、一定の要件を満たすことで国に対して給付金を請求することができます。

給付金の金額は、発症した病気の重症度や、労災保険における障害等級、あるいは死亡の有無によって細かく分類されています。特に、生存されていて療養を続けている方の場合、労働者災害補償保険(労災)の障害等級が何級に認定されるかが、受給額を大きく左右します。

障害等級は第1級から第7級まで(障害補償一時金の場合は第8級から第14級まで)存在しますが、そのなかでも最も重度な部類に入るのが「第1級」および「第3級」です。これらは日常生活において他人の介護を必要とする状態であり、高額な給付金が設定されています。

労災障害等級「第1級」認定時の給付金額と要件

労災障害等級の第1級は、労働者の障害の中で最も重い等級の一つです。

第1級の給付金額

国から支給される建設アスベスト給付金の金額は、1,300万円となります。

第1級の認定要件(常時介護)

労災保険における障害等級第1級に該当するのは、主に以下のような状態です。
  • 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するとき
  • 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するとき

アスベスト関連疾患においては、重度の呼吸不全や肺機能の著しい低下により、身の回りの動作(食事、更衣、排泄、入浴など)のほとんどに他人の介助が常時必要な状態(常時介護)がこれに該当します。人工呼吸器の装着が常時必要である場合や、寝たきりの状態で意思疎通が極めて困難なケースなどが想定されます。

労災障害等級「第3級」認定時の給付金額と要件

第1級に次いで重度な障害とされるのが、労災障害等級第3級です。

第3級の給付金額

国から支給される建設アスベスト給付金の金額は、1,100万円となります。

第3級の認定要件(随時介護)

労災保険における障害等級第3級に該当するのは、主に以下のような状態です。
  • 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するとき
  • 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するとき

「随時介護」とは、常時ではないものの、日常生活の特定の動作において他人の介助が必要となる状態を指します。アスベスト被害による肺機能の低下により、少しの動作で激しい息切れや呼吸困難が生じ、日常生活の一部に介助の手が頻繁に必要となるケースがこれに該当します。

正確な等級認定を受けるための医療・法的アプローチ

第1級や第3級といった高額な給付金の対象となるには、単に診断書を提出するだけでは不十分です。労働基準監督署による労災の障害等級認定、および国に対する給付金請求の双方が適切に行われなければなりません。

1. 専門医による詳細な診断と画像・肺機能検査

介護を要するほどの重度な呼吸障害がアスベストによって引き起こされていることを証明するためには、胸部CT画像、呼吸機能検査(スパイロメトリーなど)、動脈血ガス分析といった客観的な医療データが不可欠です。主治医と緊密に連携し、現在の身体的制限や介護の必要性が正確にカルテや診断書に記載されているかを確認することが重要です。

2. 労働実態の証明と資料の収集

給付金を受け取るためには、過去にアスベストを飛散させる屋内作業や特定の建設業務に一定期間従事していたという「就労歴」の証明も必要です。雇用主の証明書、賃金台帳、源泉徴収票、健康保険の記録、さらには同僚の陳述書など、あらゆる証拠を収集し、総合的に立証します。

給付金請求手続きの流れと弁護士に依頼するメリット

建設アスベスト給付金の請求手続きは、必要書類が多岐にわたり、医療的な専門知識や法的な構成が求められます。

  • 無料相談の実施: まずは弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所までご相談ください。ご状況や病状をヒアリングいたします。
  • 資料の収集・調査: 労災の認定状況、医療記録、建設現場での就労歴を裏付ける資料を収集します。
  • 請求書の作成・提出: 国に対して法的要件を満たした給付金請求書を提出し、適正な等級(第1級、第3級など)での認定を求めます。
  • 給付金の受給: 審査を経て、国から指定された給付金が支給されます。

弁護士に依頼することで、複雑な書類作成の負担が軽減されるだけでなく、医学的証拠に基づいた適正な等級認定を引き出しやすくなります。特に介護が必要な状態にあるご本人やご家族にとって、代理人が手続きをサポートすることは大きな安心に繋がります。

まとめ:お早めに法律事務所にご相談ください

建設アスベスト給付金制度には請求期限(提訴期限など)が定められており、時間が経過すると受給権が失われる恐れがあります。また、病状の進行や介護の必要性に見合った適正な等級(第1級・第3級)でなければ、本来受け取れる金額よりも少ない金額しか支給されない事態を招きかねません。

アスベストによる健康被害や労災の障害等級認定、給付金請求について疑問や不安をお持ちの方は、ぜひ一度、建設アスベスト問題に精通した弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所へご相談ください。私たちがあなたの権利を守り、適正な給付金獲得に向けて全力でサポートいたします。

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弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

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