【証拠収集と弁護士相談の重要性】減額処分を覆すには、当時の詳細な作業日報や同僚の証言などを用いて、屋内での作業時間や粉じん吸引リスクを客観的に証明する必要があります。泣き寝入りせず、建設アスベスト訴訟や給付金請求に精通した弁護士の無料診断を受け、正確な立証資料の準備と適切な不服申立てを進めましょう。
アスベスト(石綿)の被害救済を目的とした建設アスベスト給付金制度や労災保険の請求において、労働基準監督署や厚生労働省の審査会から予期せぬ「減額処分」を言い渡されるケースが後を絶ちません。その代表的な理由の一つが、「屋内外判定における屋外作業率の高さ」です。
例えば、屋根工事業(瓦葺きなど)や外壁工事に従事されていた方に対して、「屋外での作業がメインであるため、屋内作業従事者と比べてアスベストの飛散・吸入リスクが低い」とみなされ、支給額が一律に10%から30%ほど減額されてしまうことがあります。
しかし、この処分は決して覆らないものではありません。実態として屋内や閉鎖に近い環境で石綿建材の加工や切断を行っていたのであれば、適切な反論と証拠の提出によって満額への更正を実現することが十分に可能です。
本記事では、厚労省審査会における「屋内外判定」の仕組みと、減額処分に対する極めて効果的な反論・立証手法について、夕陽ヶ丘法律事務所の弁護士が実務的な視点から詳しく解説します。
1. 厚労省審査会が「屋外作業率」を理由に減額する背景
アスベスト粉じんは、ビルやマンションの屋内解体、あるいは閉め切られた空間での内装工事において高濃度で充満しやすいという特徴があります。そのため、国側の基準やこれまでの行政実務においては、「屋内での作業」と「屋外での作業」でアスベストの吸入リスクに差があるという前提が置かれがちです。
瓦葺き職人や板金工、外壁補修工などの場合、作業そのものは建物の外側で行うことが多いため、形式的な職種分類や聞き取り調査の初期段階において、「屋外作業率が高い」と判断されてしまう傾向があります。
この判定がなされると、本来受け取れるはずの給付金や賠償金から一定割合が差し引かれてしまい、被害者の方やご遺族にとって大きな不利益となります。しかし、建設現場の実態を無視したこのような形式的な判断は、正確な事実関係を積み上げることで十分に是正させることができます。
2. 減額処分に対する反論の核心:屋内作業時間の精密立証
屋外で行われる作業であっても、実際の施工現場では「屋外だけで完結する仕事」はごく稀です。ここに減額処分を覆す大きな突破口があります。
例えば、瓦葺き工事一つを取ってみても、以下のような工程が日常的に行われています。
- 屋根に上げるスレートや各種建材のサイズ調整や加工(切断・穴あけ)を、雨風をしのぐための屋内の作業場や未完成の建物内部、あるいは仮設テント内で行っていた。
- 新築工事や大規模改修工事の場合、屋根工事の進行と並行して、建物内部の狭小空間に材料を持ち込んでの加工や仕分け作業を余儀なくされていた。
- 解体現場や改修現場では、瓦の撤去作業そのものは屋外であっても、石綿含有建材の搬出入や仕分けの際に、粉じんが充満する屋内空間を何度も往復していた。
これらの実態を単に口頭で主張するだけでは、行政側を納得させることは困難です。重要なのは、「どの工程で、どれくらいの時間をかけて屋内またはそれに準ずる空間で作業していたか」を客観的な証拠とともに数値化し、トータルの作業時間に占める屋内作業の割合を再計算させることです。
3. 満額更正を勝ち取るための具体的な立証手法
厚労省審査会や労働基準監督署に対して有効な反論を行うためには、緻密な立証活動が不可欠です。当事務所がこれまで多数の事案で実践し、成果を上げてきた具体的な立証手法をご紹介します。
作業日報や施工図面の徹底的な洗い出し
当時の個人の手帳、会社の作業日報、出勤簿、さらには当時の施工図面や仕様書などを可能な限り収集します。これにより、特定の期間においてどの現場でどのような作業に従事していたかを特定し、「屋外作業のみ」という行政側の前提を崩します。
同僚や元事業主による「陳述書」の作成
現場の実態を最もよく知るのは、共に働いていた同僚や親方、元事業主です。「あの現場では、材料の切断は必ず1階のピロティや建物内部で行っていた」「粉じんが舞う中で一日中作業をしていた」といった具体的な状況を記した陳述書は、審査会において非常に強力な証拠となります。
当時の工法や建築様式に基づく専門的意見の提示
建築業界の構造や当時の施工手順に関する専門的な知識を交え、「当該工事の性質上、屋外作業員であっても構造的に屋内での切断・加工が必須であったこと」を論理的に説明します。必要に応じて建築専門家の意見書を付すことも、減額を覆す上で極めて効果的です。
4. 審査請求・行政訴訟を見据えた弁護士のサポート
労基署から下された減額処分に対して納得がいかない場合、泣き寝入りする必要はありません。処分通知書を受け取った日の翌日から起算して3か月以内であれば、労働者災害補償保険審査官に対する「審査請求」を行うことができます。
さらに、審査官の決定にも不服がある場合は労働保険審査会への再審査請求、あるいは国を相手取った行政訴訟へとステップを進めることが可能です。
しかし、これらの法的手続きをご自身だけで進め、行政側の形式的な論理を論破することは容易ではありません。特に「屋内外判定」のような実務的な事実認定を覆すには、過去の類似裁決例や裁判例を踏まえた高度な法的主張と証拠集めが求められます。
アスベスト給付金や賠償金の請求、および不当な減額処分に対する反論については、専門的な知識と豊富な実績を持つ弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所へご相談ください。私たちは依頼者様のこれまでの労苦に真摯に向き合い、本来受け取るべき満額の救済を実現するために、最後まで全力でサポートいたします。
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