【弁護士対弁護士による防衛のメリット】焦ってご自身で直接連絡をすると、感情的な言い争いになったり、不利な発言を誘導されて証拠を押さえられたりするリスクがあります。早い段階で代理人として弁護士を立てることで、相手方との連絡窓口を一本化して精神的負担をゼロにしつつ、過去の裁判例に則った適正額での早期示談解決へと導くことができます。
突然、自宅や職場に弁護士の名前が入った封筒が届き、中を開けると「催告書」や「慰謝料請求書」と書かれた書類が入っていた。想像以上の高額な請求金額を目の当たりにして、血の気が引くような思いをされている方も多いのではないでしょうか。
「どうしよう、裁判を起こされるのだろうか」「一括で払えるようなお金はない」とパニックになってしまうお気持ちは痛いほどよく分かります。しかし、ここで焦って相手の言い値のまま支払ったり、感情的に連絡を入れたりすることは絶対に避けるべきです。
相手方代理人(弁護士)から届いた催告書に対しては、こちらも専門家である弁護士を立てて、対等な立場で「減額交渉」を行うのが最も確実かつ精神的負担を軽減できる解決策です。本記事では、弁護士対弁護士による減額交渉の実態と、法的な根拠をもって高額請求を適正化する手法について詳しく解説します。
1. 相手の弁護士から「催告書」が届いたときに絶対にやってはいけないこと
弁護士から送られてくる催告書には、多くの場合、厳めしいフォントで「期限内に指定口座へ全額振り込むこと。入金なき場合は、直ちに法的措置(訴訟提起、財産差し押さえ等)に移行する」といった強い文言が記載されています。
これに圧倒され、慌てて以下の行動をとってしまう方が後を絶ちません。
- 相手の弁護士に直接電話をして謝罪や言い訳をしてしまう
- 恐怖心から、手元にある貯金を切り崩して全額を支払ってしまう
- 内容に納得がいかないからと、書類をそのまま引き出しにしまって放置する
- SNSやLINEなどで相手本人に直接連絡を入れてしまう
これらはすべて、ご自身の立場を危うくする危険なNG行動です。特に、相手の弁護士に直接電話をして口頭で話してしまうと、「言った・言わない」の水掛け論になるだけでなく、不利な発言を誘導されて録音され、後日の裁判で証拠として使われてしまうリスクがあります。
また、無視を決め込んで放置すると、相手は「話し合いの意思なし」と判断し、本当に裁判所を通じて訴訟を提起してきます。訴訟に発展すれば、勤務先への給与差し押さえなどの強制執行のリスクが高まるだけでなく、裁判の記録が公になり、周囲に知られるリスクも増大します。
2. 相手方弁護士の請求額が「法外に高額」である理由
弁護士が代理人として送ってくる催告書の請求金額(例えば「300万円」「500万円」など)は、個別の事情を度外視して意図的に高く設定されているケースがほとんどです。これには、主に以下の理由があります。
- 交渉の「スタートライン」としてあえて高めに設定しているため
- 精神的プレッシャーを与えて早期の全面降伏を狙っているため
- 裁判になった場合の判決額や、慰謝料以外の付帯請求を見込んでいるため
不貞行為(不倫・浮気)における慰謝料の相場は、夫婦の婚姻期間や子どもの有無、不倫関係の継続期間、そしてそれによって夫婦関係が実際にどのような影響を受けたか(離婚したのか、別居したのか、婚姻関係を継続しているのか)によって大きく変動します。
裁判所が過去の類似事案に基づいて下す「裁判上の相場」は、一般的に数十万円からせいぜい150万円程度(離婚に至らない場合はさらに低額)であることが多いのです。それにもかかわらず、最初から300万円といった金額を請求するのは、あくまで交渉上の戦術に過ぎません。この「水増しされた金額」に対して、法律の素人が真っ向から立ち向かうのは非常に困難です。
3. 弁護士対弁護士の交渉だからこそ実現できる「減額」のメカニズム
ここで有効となるのが、弁護士を代理人として選任し、弁護士同士の交渉に持ち込む方法です。プロ同士が対峙する交渉には、一般の話し合いにはない明確なメリットと、減額を勝ち取るためのロジックが存在します。
感情的対立の排除と冷静な法的議論
当事者同士(あなたと相手の配偶者、あるいはあなたと請求者)が直接連絡を取り合うと、どうしても感情的になり、罵り合いや過去の愚痴に発展してしまいます。しかし、代理人を通すことで、全ての連絡窓口が弁護士事務所になります。感情的なやり取りが一切排除され、客観的な事実と法律論のみに基づいた冷静な協議が可能になります。
過去の「判例」を武器にした客観的な減額主張
相手方弁護士に対し、夕陽ヶ丘法律事務所の弁護士は、最高裁判所の判例や下級審の蓄積された裁判例を引き合いに出します。 「本件と同等の婚姻期間、接触頻度、夫婦関係の状況における類似の裁判例では、慰謝料額は〇〇万円程度が相当と判断されている。貴殿の主張する金額は、近時の司法実務の傾向に照らして著しく高額であり、訴訟提起されたとしても認められる余地は乏しい」 このように、法的な根拠と具体例を示して反論することで、相手方弁護士にも「これ以上無理な高額請求を押し通すのは難しい」と現実的な判断をさせることができます。
減額事由(防御材料)の徹底的な主張
減額交渉において最も重要なのは、慰謝料を減額すべき正当な理由(防御材料)を漏れなく主張・立証することです。弁護士は、以下のような事情を精査し、書面として精緻に構成します。
- 不貞に至る経緯(相手方夫婦の関係がすでに破綻していた、あるいは相手からの積極的なアプローチがあったなど)
- 婚姻期間の短さや、子どもがいないことによる影響の度合い
- すでに相手方配偶者から離婚に伴う十分な財産分与や慰謝料が支払われている場合(いわゆる「二重取り」の阻止)
- 求償権(不倫相手の一方だけが全額を支払った後、もう一方の当事者に対して自分の負担割合分を請求できる権利)の放棄と連動した一括清算の提案
- 請求者の資力やあなたの経済状況、支払能力の限界
これらの要素をプロの法的文章で組み立てて提示することで、相手の請求額を当初の半額以下、あるいは数十万円単位へと大幅に引き下げることに成功するケースが数多くあります。
4. 弁護士に依頼して減額交渉を進める具体的な流れ
実際に夕陽ヶ丘法律事務所にご依頼いただいた場合の、催告書受領から解決までの標準的な流れをご紹介します。
- ご相談・ヒアリング
お手元に届いた催告書をお持ちいただき、詳細な経緯や事実関係をお伺いします。この段階で、おおよその適正慰謝料額や減額の見込みについて見立てをお伝えします。 - 受任通知の発送
弁護士があなたの代理人に就任した旨の「受任通知」を相手方の弁護士へ送付します。これにより、相手本人や相手の弁護士からあなたへ直接連絡が来ることは一切禁止され、すべての窓口が弁護士に一本化されますので、精神的な平穏を取り戻すことができます。 - 開示証拠の精査と反論書面の作成
相手がどのような証拠を持っているかを確認しつつ、こちらの主張をまとめた回答書(減額要求書)を作成し、相手方弁護士との間で交渉を開始します。 - 和解交渉・合意書の締結
双方の落とし所を探り、減額された金額での和解条件をまとめます。最終的には「今後一切の追加請求を行わない(清算条項)」などを盛り込んだ厳密な示談書(合意書)を交わし、トラブルを完全に終了させます。
5. 一人で悩まず、まずは夕陽ヶ丘法律事務所の専門家にご相談ください
相手の弁護士から届いた催告書は、放置しても自然に消えることはありません。しかし、だからといって相手のペースに巻き込まれ、言われるがままに高額な慰謝料を支払う必要もまったくありません。
法律には「適正な相場」という明確な基準があります。相手がどんなに強気な姿勢であっても、法的な枠組みの中で適切に反論・交渉を行えば、不当な高額請求は適正な水準まで引き下げることが可能です。
公的な相談窓口や弁護士会等では、不倫・浮気慰謝料の減額防衛において豊富な実績を持つ弁護士が、あなたのプライバシーに最大限配慮しながら、迅速かつ的確にサポートいたします。
「相手の弁護士から手紙が届いて眠れない」「適正な金額が分からないので相談したい」とお悩みの方は、どうぞ一人で抱え込まず、法テラスや弁護士会の無料法律相談窓口のご利用をご検討ください。あなたの味方となり、最善の解決へと導きます。