B型肝炎・用語集

給付金請求や病状に関する専門用語を、図解付きでわかりやすく解説します。

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感染区分・対象者

母子感染等の感染ルート図解

世代を超えて感染がつながるケース(母子感染など)があります。

一次感染者
昭和23年7月1日から昭和63年1月27日の間に、集団予防接種等の際の注射器の使い回しによって、直接ウイルスに感染した方のことです。
給付金を請求するには、母親が感染していないこと(母子感染でないこと)などを証明する必要があります。
二次感染者(母子感染)
一次感染者である母親から、出生時などにウイルスが感染(母子感染)したお子様のことです。
未成年の頃に集団予防接種を受けていなくても、母親が一次感染者であれば給付金の対象になる可能性があります。
三次感染者
二次感染者である母親から、さらにそのお子様へ感染したケースです(祖母→母→子)。
祖母が一次感染者としての要件を満たしていれば、お孫さん(三次感染者)も給付金の対象となります。
集団予防接種等
保健所や学校などで集団で行われた予防接種(種痘、ポリオ、三種混合など)やツベルクリン反応検査のことです。
かつては注射器(筒や針)を消毒せずに連続で使用していたため、B型肝炎ウイルスの感染拡大の原因となりました。
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病態・治療法

肝炎進行の図解

適切な治療を行わないと、病態が進行するリスクがあります。

無症候性キャリア
B型肝炎ウイルスに持続感染しているものの、肝炎の症状(肝機能異常など)が出ていない状態の方を指します。
症状がなくても、要件を満たせば給付金(50万円〜600万円)や定期検査費用の助成を受けることができます。
慢性肝炎
ウイルスの作用により、肝臓の細胞が壊れる(炎症)状態が6ヶ月以上続いている病態です。
自覚症状がないことも多いですが、放置すると肝硬変や肝がんへ進行する恐れがあるため、継続的な通院・治療が必要です。
肝硬変
長期の炎症により肝臓の細胞が線維化し、肝臓が硬く小さくなってしまった状態です。
肝機能が著しく低下し、黄疸や腹水などの症状が出ることがあります。軽度(代償性)か重度(非代償性)かによって給付金額が異なります。
肝がん(肝細胞がん)
肝臓に悪性腫瘍(がん)が発生した状態です。B型肝炎ウイルスなどの持続感染が主な原因となります。
給付金制度では最も重篤な病態の一つとして扱われ、最大3600万円の給付対象となります。
核酸アナログ製剤
B型肝炎ウイルスの増殖を抑える飲み薬です。エンテカビル(バラクルード)やテノホビル(テノゼット)などが代表的です。
ウイルスを「排除」するのではなく「抑え込む」薬であり、長期服用が必要なケースが多いですが、肝炎の進行を食い止める効果が高いとされています。
インターフェロン
ウイルスを排除したり増殖を抑えたり、免疫系に働きかける注射薬です。
核酸アナログ製剤とは異なり、一定期間(半年〜1年など)の使用でウイルスの沈静化や排除(HBs抗原の消失)を目指す治療法です。
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検査項目・数値

検査結果の解説

血液検査の結果(マーカー)を見ることで感染の状態がわかります。

HBs抗原(+/陽性)
B型肝炎ウイルスの外殻(殻)にあるタンパク質のことです。
血液検査でこれが「陽性(+)」であれば、現在体内にB型肝炎ウイルスがいることを意味します(感染者であることの証明)。
HBs抗原陰性(ー/陰性)
血液検査でHBs抗原が検出されなかった(マイナス)状態です。
現在、体内にB型肝炎ウイルスが存在しない(感染していない)ことを意味します。この場合、給付金の対象にはなりません(ただし、既往感染などで例外的に対象となるケースが極めて稀にありますが、基本的には対象外です)。
HBs抗体(+/陽性)
ウイルスに対する免疫(抵抗力)ができていることを示します。
過去に感染して治癒した人や、ワクチンの接種を受けた人は陽性になります。
HBc抗体
過去にB型肝炎ウイルスに感染したことがあるかを知るための重要なマーカーです。
「高力価陽性」であれば持続感染の可能性が高く、「低力価陽性」であれば一過性感染(過去に感染して治った)の可能性が高いと判断されます。
ジェノタイプ(遺伝子型)
B型肝炎ウイルスの遺伝子のタイプです(A型〜J型など)。
日本の集団予防接種等で広がったのは主に「ジェノタイプAe以外」です。ジェノタイプAeは成人後の性交渉等による感染が疑われるため、給付対象外となることが多いです。
ALT(GPT) / AST(GOT)
肝臓の細胞に含まれる酵素のことです。
肝細胞が壊れると血液中に漏れ出すため、この数値が高いと「肝臓で炎症が起きている」と判断されます。慢性肝炎の診断等に使われます。
線維化(F値)
肝臓が炎症によってどれくらい硬くなっているか(線維化)を示す指標です。
F0(正常)からF4(肝硬変)までの5段階で評価されます。給付金の金額算定において、肝硬変に進行しているかどうかを判断する重要な指標となります。
血小板数(PLT)
血液中の成分の一つで、出血を止める働きがあります。
肝機能が低下して肝硬変が進むと、血小板数が減少する(10万/μL以下など)傾向があります。そのため、肝生検(組織検査)ができない場合などに、病態の推測材料として使われます。
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法律・制度用語

除斥期間(じょせききかん)
法律上の権利が消滅してしまう期間のリミットのことです。
B型肝炎給付金では、「20年」が区切りとなります。感染(または発症)から20年が経過していると、請求できる給付金額が大幅に減額されてしまいます。
特定B型肝炎ウイルス感染者
特措法に基づき、集団予防接種等によりB型肝炎ウイルスに感染したとして、国との和解が成立し、給付金の対象として認定された方のことを指します。
和解調書
国との裁判(国家賠償請求訴訟)において和解が成立した際に、裁判所が作成する公的な文書です。
これが作成されることで、国があなたに給付金を支払う義務が法的に確定します。
社会保険診療報酬支払基金
国(厚生労働省)に代わって、実際に給付金の支払いや事務手続きを行う機関です。
裁判で和解が成立した後、この支払基金に対して請求書を提出することで、指定口座に給付金が振り込まれます。
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