【弁護士への相談メリット】不倫相手への財産返還請求や慰謝料請求を自力で行うと、証拠隠滅や連絡拒否などのトラブルに発展しやすくなります。弁護士に依頼することで、共有財産の流用分を含めた適正な損害賠償額の算定から、相手方との交渉・示談書作成までを確実に行い、財産と平穏な生活を取り戻すことが可能です。
不倫・浮気問題が発覚した際、配偶者と不倫相手の関係を清算させるだけでなく、交際期間中に配偶者が不倫相手に買い与えた高額なプレゼントの存在が発覚するケースは少なくありません。
高級ブランドのバッグやジュエリー、時計、さらには自動車やマンションの資金など、夫婦で築き上げた財産から不倫相手へと流出した資産を取り戻したいと考えるのは、被害者側として当然の権利です。
この記事では、不倫相手が配偶者から貰ったプレゼントを持ち去っていた場合の法的な権利や、それを取り戻すための具体的なアプローチについて、弁護士の視点から分かりやすく解説します。
配偶者が不倫相手に渡したプレゼントは取り戻せるのか?
不倫関係にあった期間中、配偶者が不倫相手に対して様々なプレゼントを贈ることはよくあるトラブルの一つです。しかし、それが夫婦の共同生活における資産、すなわち「夫婦共有財産」から拠出されたものである場合、法的な問題が生じます。
結論からお伝えすると、配偶者が不倫相手に無断で、あるいは夫婦の生活費を圧迫するほどの過度な金品を贈与していた場合、被害を受けた配偶者は、不倫相手に対してその返還請求や損害賠償請求を行うことができます。
ただし、どのようなプレゼントであっても無条件で全て取り戻せるわけではありません。贈与されたものの性質や金額、夫婦関係の状況によって法的評価が異なるため、正確な知識を持っておくことが重要です。
法律上の根拠:夫婦共有財産の流用と不法行為
配偶者が不倫関係にある相手に対して財産を移転させた場合、法律上は主に二つの法的構成からアプローチを検討します。
1. 夫婦共有財産の分割請求・不当利得返還請求
婚姻期間中に夫婦が協力して築き上げた財産は、実質的な「夫婦共有財産」とみなされます。たとえ名義が夫または妻の単独名義であったとしても、その原資が給与所得などの夫婦の共同財産である場合、一方の配偶者が勝手にその財産を愛人へ贈与することは、他方の財産管理処分権を侵害する行為となります。
法律上、法律上の正当な理由なく他人の財産によって利益を得た者は、これを返還する義務(不当利得返還義務)を負うことがあります。不倫関係を維持・継続する目的で行われた過度な財産贈与は、原則として法的な正当性が認められにくいため、不当利得として返還を求められる余地が生じます。
2. 不法行為に基づく損害賠償請求(慰謝料への上乗せ)
不倫行為そのものが民法上の「不法行為」に該当し、精神的苦痛に対する慰謝料請求の対象となります。これに加え、不倫関係を円滑に進めるため、あるいは相手を繋ぎ止める目的で配偶者に高額な買い物をさせたり金銭を要求したりした行為は、不倫の悪質性を高める要素となります。
そのため、持ち去られたプレゼントの経済的価値を算出し、慰謝料の金額を増額させる要素として請求に組み込むことが実務上よく行われます。
プレゼントを取り戻す・賠償を求めるための具体的なステップ
実際に不倫相手からプレゼントを取り戻す、あるいはその価値に相当する金銭を回収するためには、感情的に動くのではなく、冷静かつ法的な手続きを踏む必要があります。
- ステップ1:プレゼントに関する証拠の収集
いつ、どのようなものが、いくらで購入され、不倫相手に渡ったのかを証明する証拠を集めます。領収書、クレジットカードの明細、銀行口座の出入金履歴、配偶者と不倫相手のメッセージアプリのやり取り(「これ買ってくれてありがとう」等の内容)などが有力な証拠となります。 - ステップ2:内容証明郵便による請求
証拠が揃ったら、弁名や請求の意思を記した書面を内容証明郵便で不倫相手に送付します。配偶者から不当に流出した共有財産の返還、あるいは不法行為に基づく損害賠償としての金銭支払いを正式に要求します。 - ステップ3:示談交渉の実施
内容証明郵便の送付後、多くの場合は不倫相手またはその代理人弁護士との間で示談交渉が行われます。現物の返還に応じるのか、あるいは相当額の金銭賠償で解決するのかについて協議します。 - ステップ4:法的措置(調停・訴訟)の検討
不倫相手が話し合いに応じない場合や、理不尽な主張を繰り返して支払いを拒否する場合は、裁判所を通じた慰謝料請求訴訟や財産返還請求訴訟を提起することを検討します。
実務上注意すべきポイントと法的限界
プレゼントの返還や賠償を請求するにあたっては、いくつかの実務的なハードルや注意点が存在します。
少額の日常的な贈り物との区別
全てのプレゼントが請求の対象になるわけではありません。例えば、交際初期の食事をご馳走した程度や、数千円程度の些細な記念品のやり取りなどについては、社会通念上許容される範囲内とみなされ、返還請求の対象外となることが一般的です。
一方で、ブランドのバッグ、高級腕時計、貴金属、あるいは不動産やまとまった現金など、客観的に見て「高額」であり、夫婦の生活を脅かすような財産の流出については、強力に争う価値があります。
「配偶者が自発的に贈った」という反論への対策
不倫相手側から、「これは私が強要したのではなく、相手が勝手に私に貢いだものだ。だから私に返還義務はない」という反論がなされることは非常に多いです。
しかし、たとえ配偶者が自発的に渡したものであっても、それが不倫関係という不法な関係を維持・継続させることを目的としていた場合や、夫婦共有財産を不当に害する意図があった場合には、贈与契約自体の有効性が否定されるか、あるいは損害賠償責任の範囲内で十分に相殺・回収が図られます。
一人で悩まず、弁護士への相談をおすすめします
不倫・浮気問題において、精神的なショックに加え、自宅の私物や高額なプレゼントを持ち去られていたことが発覚すると、怒りと絶望感で冷静な判断が難しくなります。
「どこまでのものが返還請求の対象になるのか分からない」 「証拠をどのように集めればいいのか不安だ」 「不倫相手と直接連絡を取りたくない」
このようなお悩みをお持ちの場合は、不倫・浮気慰謝料請求や財産分与問題に精通した法テラスや弁護士会等の公的相談窓口へご相談ください。依頼者に代わって法的なアプローチを行い、適正な解決へと導くサポートをいたします。初回相談のご予約や詳細な費用については、当事務所のホームページよりお気軽にお問い合わせください。