【弁護士に依頼するメリット】相手との直接の連絡や再調整のストレスから解放されるだけでなく、訴訟提起から強制執行までの法的手続きを一任できます。示談書の不備による再度の未払いリスクを防ぎ、法的に有効な証拠を固めた上で確実に慰謝料を回収するためには、不倫慰謝料に精通した弁護士への早期相談が最も確実な解決策です。
不倫(不貞行為)の慰謝料請求において、最も重要で神経を使うプロセスのひとつが「示談書の公正証書化」です。
慰謝料の金額や分割払いの条件について当事者間で合意に達しても、単なる「私製文書(紙の契約書)」のままであれば、万が一相手が支払いを滞らせた際に、わざわざ裁判を起こして勝訴判決を得なければ財産を差し押さえることができません。そのため、実務上は「強制執行認諾文言付き公正証書」を公証役場で作成し、支払いが滞ったときに直ちに強制執行ができる状態を整えるのがベストプラクティスとされています。
しかし、いざ公正証書を作成する日取りを公証役場と調整し、当事者双方が揃うはずの段階になって、不倫相手が「急用ができた」「仕事が抜えなくなった」などと言って遅刻したり、連絡もなしにドタキャン(すっぽかし)したりするケースが後を絶ちません。
このような状況に直面したとき、被害者側はどのように対応すべきなのでしょうか。今回は、不倫相手に公正証書作成の当日ドタキャンをされた際の具体的な法的リスク、そして私たちが取るべき実務的な解決ステップを詳しく解説します。
なぜ不倫相手は公正証書作成の当日になってドタキャンするのか?
公正証書を作成する直前でのドタキャンには、不倫相手の心理的な焦りや、法的責任を確定させることへの恐怖心が大きく関わっています。
- 法的な重みを実感し、怖くなった
弁護士や公証役場が関与する正式な場で書面にサインをすることで、「本当に多額の借金や慰謝料の支払い義務を負うのだ」と現実味を帯び、逃げ出したくなる心理が働きます。 - 分割払いのプレッシャーや一括請求への不安
「やっぱりそんなに払えない」「親や配偶者にバレるかもしれない」という保身から、直前になって話自体をなかったことにしようとします。 - 誠意の欠如と時間の引き延ばし工作
不倫相手が心の底から反省しておらず、できることなら支払いを逃れたい、あるいは引き延ばしたいと考えている場合、意図的にスケジュールを乱して交渉をリセットさせようとすることがあります。
ここで相手の言いなりになって「では、来週に延期しましょう」と寛容な態度を示してしまうと、相手は「この人は強く出れば言いなりになる」と舐めてかかり、次回も再びドタキャンを繰り返す可能性が極めて高くなります。
ドタキャンされた瞬間に踏むべき初動対応
不倫相手から「遅刻する」「今日行けなくなった」と連絡が入った場合、あるいは連絡がなく待ちぼうけを食らった場合は、感情的に怒りをぶつけるのではなく、今後の法的手続きを見据えた冷静で事務的な対応が必要です。
- 連絡の記録を残す(証拠の確保)
電話での会話であれば録音を行い、LINEやメールであれば「本日〇時からの公証役場での契約について、連絡なくお越しにならなかったことについて…」と、こちらが指定した日時に相手が来なかった事実をテキストとして残します。 - 「待つ姿勢」を見せない
「当日キャンセルは契約違反であること」「これ以上の任意の話し合いに応じるつもりはないこと」を毅然とした態度で伝えます。相手に猶予を与えすぎると、財産隠しなどの時間稼ぎに使われるリスクがあります。
任意交渉を即座に打ち切り、裁判(訴訟)へ移行する理由
公正証書作成の当日ドタキャンは、いわば「任意の話し合いによる解決の破綻」を意味します。これ以上、相手のペースに合わせて公証役場の予約を取り直す必要はありません。
私たち弁護士がこのようなケースでおすすめするのは、即座に任意交渉を終了させ、地方裁判所または簡易裁判所へ不貞損害賠償請求訴訟を提起することです。その理由は以下の通りです。
1. 公正証書よりも強力な「判決」を手に入れるため
公正証書は強制執行力を持つ優れた書類ですが、あくまで「当事者の合意」に基づき公証人が作成するものです。一方、裁判を起こして勝訴判決や和解調書(裁判上の和解)を得れば、それは裁判所のお墨付きがついた強力な債務名義となります。ドタキャンを繰り返すような不誠実な相手には、任意の話し合いのテーブルを下ろし、公権力を用いた法的手続きでプレッシャーをかけるのが最も効果的です。
2. 「欠席裁判(擬制自白)」による迅速な勝訴
裁判を提起された相手(被告)が、訴状に対して答弁書を提出せず、裁判期日にも出頭しなかった場合、民事訴訟法上、原告の主張した事実をすべて認めたものとみなされます(擬制自白)。つまり、相手が裁判所に出頭して争うことすら放棄した場合、驚くほどスムーズに勝訴判決を獲得することが可能です。
3. 強制執行(差押え)への移行スピード
判決が確定すれば、相手の給与(会社名がわかっている場合)、預貯金口座(金融機関がわかっている場合)、あるいは自宅の価値ある動産や不動産に対して、直ちに強制執行の申し立てを行うことができます。ドタキャンを繰り返す相手から確実に慰謝料を回収するためには、裁判所を通じた強制力の行使が最も確実なルートとなります。
裁判を見据えた証拠の再点検と事前の備え
任意交渉から訴訟へとステージを切り替えるにあたっては、これまでのやり取りや不貞行為の証拠が万全であるか再確認することが不可欠です。
- 不貞行為の客観的証拠
ホテルへの出入りの写真、LINEやメールでの肉体関係を推認させるやり取り、配偶者の自認書や録音データなど、裁判官が「不貞があった」と認定できるだけの証拠が揃っているか確認します。 - 損害(精神的苦痛)の証明
不倫によって婚姻関係が破綻したこと、あるいは別居に至ったこと、心療内科に通院した際の診断書などがあれば、慰謝料の増額事由として主張・立証できるように整理しておきます。 - 相手の勤務先や口座情報の特定
裁判に勝った後、あるいは訴訟提起の段階で財産を差し押さえるために、相手の勤務先(会社名・所在地)や、よく使っている銀行口座の支店情報などが把握できていると、回収の成功率が飛躍的に高まります。
弁護士を代理人に立てることで、ドタキャンを防ぎ・法的手続きを完遂する
ご自身一人で不倫相手と交渉し、公証役場の予約や示談書の手続きを進めようとすると、精神的な負担が計り知れません。特に、相手がドタキャンや音信不通といった不誠実な対応に出た場合、一般の方では「次にどう動けばいいのか」と途方に暮れてしまうことも多いでしょう。
弁護士法人公的な相談窓口や弁護士会等では、慰謝料請求の初期段階から代理人として交渉の前面に立ちます。
弁護士が代理人に入っている場合、不倫相手は「ここでドタキャンをしたり連絡を無視したりすれば、すぐに裁判を起こされて財産を差し押さえられる」という強いプレッシャーを感じるため、任意での公正証書作成に応じる確率が格段に高まります。万が一、それでも当日キャンセルや不誠実な対応をとってきた場合には、迷うことなく迅速に訴訟手続きへ移行し、お客様の代理人として法廷に出頭し、判決または有利な条件での和解を勝ち取ります。
「約束を破られた」「これ以上相手と直接連絡を取りたくない」とお悩みの場合は、泣き寝入りしたり一人で抱え込んだりせず、どうぞ当事務所の初回無料相談をご利用ください。あなたの権利と平穏な日常を取り戻すため、私たちが力強くサポートいたします。