【弁護士による対応と救済】二次被害を防ぐため、弁護士名義による厳格な差止請求書を送付し、即座の投稿削除と今後のSNS等への投稿禁止を確約させます。さらに、悪質な脅迫や拡散に対しては、刑事告訴の警告や被害届の提出、損害賠償請求を視野に入れた強力な法的措置で迅速に解決を図ります。
不倫・浮気のトラブルにおいて、慰謝料を請求する側(配偶者)が感情的になり、インターネットのSNS(XやInstagramなど)や掲示板に、当事者の実名、顔写真、勤務先などの個人情報を晒すという悪質な事例が後を絶ちません。
「ネットに書き込んで社会的におとしめてやる」「会社にバラしてクビにしてやる」といった脅し文句は、法的にも許されない深刻な人権侵害および犯罪行為です。
本記事では、相手の配偶者による名誉毀損やSNS暴露に対する法的な差止請求の方法や、刑事告訴を視野に入れた警告の有効性について、弁護士の視点から詳しく解説します。
SNS暴露やネット晒しがもたらす重大な法的リスク
不倫関係にあった事実自体は民事上の不法行為(慰謝料請求の対象)にあたりますが、だからといって相手のプライベートをネット上で晒してよい理由にはなりません。相手の配偶者が行うこうした報復行為は、以下のような多大な法的リスクを伴います。
- 名誉毀損罪(刑法230条):公然と事実を摘示し、人の社会的評価を低下させた場合に成立します。たとえ不倫という真実であっても、不特定多数が閲覧できるSNS等で晒す行為は名誉毀損にあたります。法定刑は「3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金」です。
- 侮辱罪(刑法231条):事実を挙げなくても、公然と人を侮辱した場合に成立します。「最低な人間」「クズ」などの悪罵を浴びせる投稿もこれに該当します。厳罰化されており、侮辱罪の法定刑は「1年以下の懲役もしくは禁錮もしくは30万円以下の罰金または拘留もしくは科料」です。
- プライバシー権・肖像権の侵害(民法上の不法行為):私生活の秘密や顔写真を本人の承諾なく公開する行為は、人格権の侵害にあたり、慰謝料請求の対象となります。
このように、相手が復讐のつもりで行ったSNSへの暴露は、それ自体が新たな犯罪であり、刑事上の罰則や民事上の損害賠償責任が発生する行為なのです。
ネット上の誹謗中傷・晒し行為に対する具体的な防衛策
もし、すでにSNSやネット掲示板に個人情報や不倫の事実を書き込まれてしまった場合、あるいは「これからバラす」と脅迫されている場合は、一刻も早い法的措置が必要です。
1. 証拠の保全(スクショとURLの確保)
相手の投稿や脅迫メッセージを見つけた場合、感情的になってその場で反論したり削除を求めたりする前に、まずは確実な証拠の保全を行ってください。
- SNSの投稿画面:投稿全体のスクリーンショット(アカウント名、ID、投稿日時、本文、画像を含む)を撮影します。
- URLの保存:当該ツイートやページのURL(パーマリンク)をテキストとして保存しておきます。
- 脅迫メッセージ:LINEやDMなどで「ネットに晒す」といった脅しの文面が送られている場合は、やりとりの履歴をすべて保存してください。
これらの証拠は、後日の差止請求、損害賠償請求、さらには刑事告訴において不可欠となります。
2. 弁護士を通じた「差止請求書」の送付
個人間で直接「消してほしい」と連絡をすると、相手が逆上してさらに過激な暴露を繰り返すリスクがあります。そのため、弁護士名義で「法的措置予告通知書(差止請求書)」を相手の自宅宛てに送付するのが最も効果的です。
弁護士からの正式な書面には、以下のような内容を厳格に記載します。
- 即時および将来にわたるSNS等での投稿の禁止
- 既に投稿された記事・画像の速やかな削除
- これ以上の接触や名誉毀損行為を続けた場合の、即時刑事告訴および追加の慰謝料請求の実行
弁護士の名前で通知を行うことにより、相手は「これ以上過激な行動に出ると、警察が動いたり、さらに高額な賠償金を支払う羽目になったりする」という現実的なプレッシャーを感じ、冷静さを取り戻すケースがほとんどです。
3. プラットフォーム事業者に対する削除請求(仮処分)
相手が弁護士からの警告を無視して投稿を削除しない場合や、匿名のアカウントによる嫌がらせである場合は、SNS運営会社や掲示板の管理者に対して送信防止措置依頼や裁判所を通じた仮処分命令の申し立てを行います。
裁判所の仮処分決定が出れば、事業者は強制的に該当ページを削除せざるを得なくなります。これにより、被害がこれ以上拡大するのを防ぐことができます。
刑事告訴の警告と警察への相談
名誉毀損や脅迫の程度が甚だしい場合、あるいは警告を無視して執拗に嫌がらせを続ける相手に対しては、刑事告訴を視野に入れた対応を行います。
警察への相談のポイント
警察に相談に行く際は、前述した「保全した証拠(スクショ・URL)」や「弁護士からの通知書の控え」を持参することが重要です。単なる「夫婦間のトラブル」として扱われがちな事案でも、「ネット上での名誉毀損および脅迫・営業妨害」という客観的な犯罪行為として被害を訴えることで、警察が動く可能性が高まります。
刑事告訴を警告する心理的効果
弁護士から相手方に対し、「これ以上の名誉毀損行為は、直ちに警察へ刑事告訴(被害届の提出)を行う」と正式に警告することで、相手は前科がつくリスクや逮捕される恐怖から、ピタリと嫌がらせを止めることが一般的です。
不倫トラブルの解決と二次被害防止は弁護士にお任せください
不倫・浮気の慰謝料請求において、当事者同士が直接連絡を取り合うことは、感情の衝突を生み、今回のようなSNS暴露や名誉毀損といった「二次被害」を誘発する最大の原因となります。
公的な相談窓口や弁護士会等では、不倫慰謝料の減額交渉や請求代理だけでなく、相手の配偶者によるSNSでの誹謗中傷、脅迫、プライバシー侵害に対する緊急の差止請求や刑事告訴対応についても数多くの実績がございます。
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