【弁護士への依頼メリット】主導者の加害性を証明する客観的な証拠を集め、相手方や配偶者との交渉を有利に進めることで、不当に高額な自己負担を防ぎ適正な解決を実現できます。
不倫・浮気の慰謝料を突然請求され、「自分も関係を持ったことは事実だけれど、相手の男性から執拗に言い寄られ、断りきれずに巻き込まれただけなのに……」と納得がいかずにお悩みの方は少なくありません。
特に、相手が職場の上司であったり、立場を利用した優位性があったり、あるいは「独身である」「妻とは離婚寸前だ」と巧妙な嘘をついて関係を迫ってきたケースでは、不倫における主導権は完全に相手の男性にあります。
法律上、不倫は当事者双方が連帯して慰謝料を支払う義務を負いますが、内部的な負担割合については、それぞれの関与の度合いや責任の重さに応じて公平に分担されるべきとされています。
今回は、既婚男性が主導・強要した不倫において、ご自身の慰謝料負担割合をどのようにして引き下げるのか、具体的な法律実務と交渉のポイントを解説します。
不倫の慰謝料における「負担割合」とは何か
慰謝料請求を受けた際によく耳にするのが「不貞行為は共同不法行為である」という言葉です。これは、夫(または妻)とその不倫相手の2人が共同して配偶者に対して精神的な苦痛を与えたため、被害者である配偶者は、どちらか一方に対して、あるいは双方に対して全額を請求できるという仕組みです。
しかし、これはあくまで被害者保護のための「外部的な責任」に過ぎません。
被害者に対して全額を支払った後、あるいは請求された段階で、加害者同士の間では「どちらがどれだけの割合を負担すべきか(内部的負担割合)」という問題が生じます。
通常、事前の計画性や関与の度合いが同等であれば、負担割合は50%ずつ(2人であれば折半)となります。しかし、一方が巧妙に相手を誘い込んだり、権力を利用して関係を強要したりした場合には、この負担割合に大きな偏りが生じることになります。
主導・強要されたケースで負担割合が引き下がる理由
既婚男性が主導または強要したケースにおいて、ご自身(被請求者側)の負担割合が10%から20%程度まで引き下げられる可能性があるのは、以下のような要素が考慮されるためです。
- 職場の上下関係や優越的地位の利用: 上司と部下という関係性において、拒絶すれば人事上の不利益や職場環境の悪化を招く恐れがあった場合、心理的な強制力が働いていたと評価されます。
- 欺瞞(ぎまん)行為の存在: 最初から既婚者であることを隠していたり、「妻とはすでに破綻している」「離婚の話し合いが進んでいる」などの嘘をついて安心させたりして関係に引きずり込んだ場合、責任の大部分は男性側にあります。
- 積極性と消極性の違い: 男性側がしつこくアプローチを繰り返し、何度も断ったにもかかわらず関係を迫られたという「消極的な関与」である場合、主導者としての責任が重く問われます。
裁判例や実際の示談交渉においても、こうした加害性の格差が認められ、一方の負担割合が大幅に軽減された事例は数多く存在します。
負担割合を引き下げるために不可欠な証拠
ご自身の負担割合を正当に主張し、納得のいく減額を勝ち取るためには、感情論ではなく「客観的な証拠」に基づいて事実を証明する必要があります。以下のような証拠を整理・収集しておくことが極めて重要です。
- メッセージの履歴(LINEやメール): 男性側からのアプローチのしつこさ、関係を迫る発言、あるいは「独身だと偽っていた」「離婚するから待ってほしい」といったやり取りが残っている履歴。
- 職場の関係を示す資料: 上司と部下、あるいは指導する立場と受ける立場の関係性が証明できる雇用契約書や社内組織図など。
- 拒絶した記録や相談の記録: 過去に誘いを断ったメッセージや、友人・知人、相談窓口などに「困っている」と相談していた履歴。
これらの証拠は、あなた自身が単なる「積極的な加害者」ではなく、巧妙な誘導や強制によって巻き込まれた「被害的側面を持つ当事者」であることを示す強力な武器となります。
減額交渉を有利に進めるためのアプローチと注意点
ご自身で相手の配偶者(またはその代理人弁護士)と交渉する場合、感情的な言い争いになってしまうと、「反省していない」と受け取られ、かえって不利な状況を招く恐れがあります。
冷静かつ論理的に減額を求めるためには、以下の点に注意してください。
- 事実関係を明確に伝える: 既婚者であると知った経緯や、関係に至った際の男性側からの働きかけについて、時系列で整理した書面を作成して提示する。
- 求償権の行使を視野に入れる: あなたが仮に全額に近い金額を支払ったとしても、本来負担すべき割合を超える分については、男性側に対して「求償権(建て替えた分の返還請求)」を行使する権利があります。この法的権利を意識させることが交渉上有利に働きます。
- 専門の弁護士に代理交渉を依頼する: 相手の配偶者側と直接やり取りをすることは、精神的な負担が非常に大きいものです。弁護士を代理人に立てることで、相手からの直接連絡を止め、法的根拠に基づいた適正な負担割合への引き下げ交渉を円滑に進めることができます。
まとめ:一人で悩まず専門の弁護士にご相談ください
既婚男性の主導や強要によって始まった不倫において、すべての責任を一人で背負う必要はありません。相手の男性が主導した事実や、ご自身の置かれていた立場を適切に主張・立証できれば、慰謝料の自己負担割合を大幅に引き下げることは十分に可能です。
公的な相談機関や専門窓口では、不倫・浮気慰謝料の減額防衛に関する豊富な実績を持つ弁護士が、あなたの状況を丁寧にお伺いし、最適な解決策をご提案いたします。不当な請求にお困りの方は、ぜひ一度、夕陽ヶ丘法律事務所の初回相談をご利用ください。