💡 この記事のポイント(一問一答まとめ)
Q. 奨学金(日本学生支援機構など)を任意整理の対象にできますか?
A. 手続き自体は可能ですが、親や親族が「連帯保証人」になっている場合、主債務者が任意整理をすると保証人に残債が一括請求されます。そのため、奨学金を任意整理から除外する手法が一般的です。
奨学金の任意整理で最も重要な「保証人リスク」
奨学金の借り入れでは、機関保証を利用していない限り、多くのケースで「親や叔父・叔母などの親族」が連帯保証人・保証人に設定されています。
主債務者(本人)が奨学金を任意整理の対象として弁護士を介入させると、機構側は契約に基づき、ただちに連帯保証人へ残額の一括返済を求めます。
奨学金がある場合の正しい債務整理アプローチ
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奨学金だけを任意整理から「除外」する
任意整理は対象とする借金を選べるため、奨学金を外し、消費者金融やクレジットカードのリボ払いだけを整理します。
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日本学生支援機構の公式「救済制度」を利用する
奨学金自体には、機構が公式に用意している以下の救済制度が存在します。
- 減額返還制度:毎月の返済額を2分の1または3分の1に減額(適用期間あり)。
- 返還期限猶予制度:災害・傷病・経済的困難時に返済を一時猶予(最長10年)。
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他の借金を任意整理して、浮いた資金で奨学金を返済する
カード会社やリボ払いの高金利利息を任意整理でゼロにし、浮いた返済資金を奨学金の正規返済に回すことで、親に迷惑をかけずに自力完済を目指せます。
機関保証と人的保証で異なる影響
奨学金を借りる際、連帯保証人を立てる方法は大きく2つに分かれます。1つは、保証機関(日本国際教育支援協会など)に毎月保証料を支払う「機関保証」です。もう1つは、親や親族に直接ハンコを押してもらう「人的保証」です。もし機関保証を利用している場合は、親族への請求がいくことはないため、奨学金を債務整理の対象にしても家族への直接的な影響は少なくなります(ただし機関が代位弁済を行い、その後機関から本人へ請求が来ます)。しかし、圧倒的に多いのが「人的保証(親が連帯保証人)」のケースです。人的保証の場合、本人が奨学金の支払いを免れようとして任意整理や自己破産を行うと、その負担は全額、連帯保証人である親族に一括で請求されてしまいます。これが、奨学金を安易に債務整理の対象にしてはいけない最大の理由です。
奨学金特有の救済制度をフル活用する
奨学金(特に日本学生支援機構)は、国が主体となって運営している性質上、民間の消費者金融にはない独自の「救済制度」が充実しています。例えば、病気や失業、産休・育休などで収入が一定額以下になった場合、審査を通過すれば最長10年間返済をストップ(猶予)できる「返還期限猶予制度」を利用できます。また、毎月の返済額を半分または3分の1に減らして、その分返済期間を延ばす「減額返還制度」もあります。これらの制度を利用する限り、連帯保証人に請求がいくことはなく、信用情報(ブラックリスト)に傷がつくこともありません。まずはご自身で日本学生支援機構に相談し、これらの公的制度を適用できないか確認することが第一歩となります。
他の借金を整理して奨学金返済の原資を作る
「奨学金以外にも、クレジットカードのリボ払いや消費者金融の借り入れがある」という多重債務状態の方には、弁護士による「任意整理の組み合わせ」が最も効果的です。奨学金は整理対象から除外し、先述の救済制度を利用して負担を和らげます。そして、金利の高いリボ払いや消費者金融の借金だけを任意整理して、将来利息をゼロにします。これにより毎月の総返済額が数万円単位で減るため、浮いたお金を奨学金の支払いに回すことができるようになり、親族に迷惑をかけずに自力で借金問題を解決することが可能になります。
夕陽ヶ丘法律事務所では、借金問題に関する無料相談を受け付けています。奨学金と他の借り入れが複雑に絡み合った状況でも、連帯保証人への影響を最小限に抑える最適な整理方法をご提案いたします。一人で悩まず、まずは弁護士にご相談ください。