求人広告詐欺の巧妙な手口と実態
「最初は無料だと聞いて掲載したのに、後から高額な広告料を請求された」「いつまで経っても応募がゼロ件のまま、不審な電話だけがしつこくかかってくる」といった相談が、当事務所にも数多く寄せられています。
近年、人手不足に悩む中小企業や個人事業主の弱みにつけ込み、巧みな話術や紛らわしい契約書で高額な金銭をだまし取ろうとする悪質な業者が後を絶ちません。こうした求人 詐欺 採用実績 ゼロとも言える悪質な手口の裏側には、求人広告としての実体が全くないという驚くべき構造が隠されています。
本記事では、悪質な求人広告詐欺の裏側と、実際に採用できた企業が1社も存在しない実態、そして不当な請求に対して弁護士がどのように解決に導くのかを分かりやすく解説します。
「閲覧者がゼロ」ダミーサイトの仕組み
悪質な求人広告業者の多くは、「大手求人検索エンジンと連携しています」「独自のネットワークで多くの求職者にアプローチできます」などと甘い言葉で勧誘してきます。
しかし、実際に彼らが運用しているのは、インターネット上に乱立する閲覧者が誰もいないダミーのサイトに過ぎません。求職者が検索するような一般的なキーワードで上位表示されることはなく、アクセス解析を行っても外部からの流入は完全にゼロというケースがほとんどです。
業者は、ネット上のハローワークデータや公開されている企業の求人情報を自動クローリング(自動収集)し、自社のダミーサイトへと勝手に転載しているだけです。そのため、企業側がどれだけ待っても、求職者の目に触れることは物理的にあり得ず、問い合わせや応募が来ることは原理的に不可能な仕組みになっています。
なぜ「実際に採用できた企業」が1社も存在しないのか
このような実態があるため、詐欺的な求人広告の被害に遭った企業の中で、実際に採用できたという企業は1社も存在しません。
業者は契約を結ぶ際、「今なら無料で掲載でき、採用が決まった場合のみ成果報酬が発生する」などと説明することがあります。しかし、実際には無料期間を口実に契約書を交わさせ、巧妙な解約条件や自動更新の罠を仕掛けて、数ヶ月後には「広告掲載料」や「システム利用料」といった名目で数十万円から数百万円もの高額な請求書を送りつけてくるのです。
企業側が「応募者が1人もいない」「契約内容が話と違う」と抗議しても、業者は「契約書には掲載の義務を果たしたと記載されている」「広告枠を提供したため支払う義務がある」などと居直り、高圧的な電話や書面で支払いを強要してきます。
しかし、そもそも求人広告としての機能を全く果たしていない(債務の本旨に従った履行をしていない)以上、企業側には支払いを拒絶する正当な法的理由があります。
不当な請求・電話督促への対処法と法的解決
もし、貴社がこのような悪質な求人広告の被害に遭い、身に覚えのない高額な請求やしつこい電話督促に悩まれているのであれば、決して一人で抱え込まずに以下のステップで冷静に対処してください。
- 契約書や利用規約、やり取りしたメールや通話の録音などの証拠をすべて保全する
- 業者からの連絡に対して、安易に支払いの約束や合意をしない
- 弁護士などの専門家に相談し、内容証明郵便等で請求の停止や契約の無効を主張する
悪質な業者は、法的知識がないことをいいことに、威圧的な態度で支払いを迫ってきますが、弁護士が代理人として介入した途端に連絡が途絶えたり、請求を断念したりするケースが非常に多いのが実態です。
「採用実績がゼロ」であるにもかかわらず高額な金を要求するような悪徳商法に対しては、法的根拠を持って毅然と対応することが何よりも重要です。泣き寝入りする前に、まずは専門家である弁護士へご相談ください。