「掲載証明書」の罠!非公開ページ詐欺の手口とは
求人広告の申し込みや無料お試しのつもりが、後から高額な請求書が届き、業者から「掲載証明書」や「掲載完了のスクリーンショット」を送りつけられるトラブルが急増しています。
特に悪質な業者の中には、一般の求職者には絶対に見つからない非公開ページ 掲載詐欺の手口を使うケースが少なくありません。
「確かにサイトに求人情報が載っているから支払うしかない」と諦めてしまう経営者や担当者の方がいらっしゃいますが、それは巧妙に仕組まれた罠である可能性が極めて高いといえます。
ここでは、非公開ページを使った求人広告詐欺の手口と、実際に請求書が届いた場合の具体的な対処法を法律の専門家の観点から解説します。
一般の求職者には見えない「隠しディレクトリ」の手口
悪質な求人広告業者が使う典型的な手口は、自社のメインサイトや検索エンジン(GoogleやYahoo!など)のクローラーから完全に遮断された隠しディレクトリ(非公開ページ)に求人記事を作成するというものです。
通常の求人サイトであれば、トップページや職種別・地域別の検索結果から求職者がアクセスできるようになっています。
しかし詐欺的な業者の場合、以下のような方法で「形式的に掲載している状態」を作り出します。
- 通常の検索やサイト内リンクからは一切たどり着けないURLを発行する
- 検索エンジンのインデックス登録を拒否する設定(noindexタグ等)を意図的に施す
- 外部からの流入が一切発生しない閉ざされた空間に記事を配置する
この状態であれば、業者側は「契約通りにインターネット上に求人を掲載した」と主張することが可能です。
実際に「掲載証明書」や画面のスクリーンショットを見せられたとしても、それは一般の求職者がアクセスできないURLの画面を切り取ったものに過ぎず、実質的な広告としての価値は皆無と言えます。
契約不適合や不実告知にあたる法的リスク
民法上、求人広告の掲載契約を締結した場合、事業者は「求職者の目に触れる可能性のある場所に求人情報を掲載する義務」を負っています。
検索エンジンにも引っかからず、サイト内からもリンクされていない非公開ページに情報を載せただけで「掲載完了」と言い張る行為は、債務の本旨に従った履行(契約不適合)とは到底認められません。
また、電話勧誘や訪問営業の際に「多くの求職者に見てもらえる」「すぐに応募が集まる」などと虚偽の説明をして契約を締結させた場合、消費者契約法や消費者保護法理の類推適用、さらには刑法上の詐欺罪に該当する余地すらあります。
業者から送られてくる「掲載証明書」は、あくまで自社で勝手に発行した紙きれや画像データにすぎないため、法的な支払い根拠にはなり得ないのです。
「掲載証明書」が届いたときの正しい対処法
もし手元に掲載証明書やスクリーンショットが届き、高額な請求を受けている場合は、以下の手順で冷静に対処してください。
- 業者の言いなりになって焦って支払いを済ませないこと
- 届いたURLを実際にブラウザのシークレットモード等で開き、一般ルートからアクセスできるか確認すること
- 契約書面、通話の録音、業者から送付されたすべての証拠資料を保全すること
- 求人広告詐欺や事業者間トラブルに精通した弁護士に早めに相談すること
悪質な業者は、電話やメールで威圧的な督促を行い、無理やり支払いに同意させようとします。
しかし、こちらに不実告知や債務不履行の事実がある場合、契約の無効や取消し、あるいは合意解約に向けた交渉を弁護士代理人の名義で行うことで、不当な支払いを回避できるケースが多数存在します。
非公開ページを使った掲載詐欺に悩んでいる事業者様は、一人で抱え込まず、専門の法律事務所へお気軽にご相談ください。