エポスカードの昔のキャッシングから過払い金60万円を100%全額回収した例

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、利息制限法、破産法、民事再生法、および多数の債務整理(任意整理・過払い金回収・個人再生・自己破産)の実務実績に基づきわかりやすく解説しています。

Q エポスカードの昔のキャッシングに発生している過払い金は、裁判をしなくても全額回収できるのでしょうか?
A 【和解条件の要点】エポスカード(旧マルイカード)のキャッシングに対する過払い金請求では、2007年2月頃以前の取引がある場合、裁判を起こさず任意の交渉段階であっても、元金に対して100パーセントの満額回収に成功する事例が多数あります。
【弁護士介入のメリット】正確な引き直し計算や専門的な交渉を行うことで、訴訟費用や期間をかけずに早期の満額回収が期待できます。時効を迎える前に弁護士へ無料相談し、過払い金を取り戻すことを強くおすすめします。

H2: エポスカードの過払い金請求における特徴と現状

株式会社エポスカード(旧株式会社丸井、マルイカード)は、ファッションビル「マルイ」を発祥とするクレジットカード会社です。かつては独自の「赤いカード」などを展開し、多くの会員を集めました。このエポスカードも、かつては利息制限法の上限を超える金利(グレーゾーン金利)でキャッシングの貸し付けを行っていた歴史があります。

そのため、2007年頃(会社によって異なりますが概ね2007年2月頃)以前からエポスカードのキャッシングを利用していた場合、法的に本来支払う必要のない利息を払い過ぎている可能性が高く、過払い金が発生しているケースが多く見受けられます。

H3: 任意の交渉で満額回収が狙える理由

消費者金融や信販会社に対する過払い金請求では、裁判(訴訟)を提起しなければ満額の回収が難しいケースが少なくありません。しかし、エポスカードとの間では、適切な法的計算に基づいた請求書を送付し、その後の任意の話し合い(裁判外の交渉)の段階であっても、請求額の大部分、あるいは100パーセントの満額回収に応じる事例が多数確認されています。

今回の事例である「過払い金60万円の全額回収」も、裁判という時間のかかる手続きを経ることなく、任意の交渉期間内において合意に至り、比較的早期に手元に資金が戻ってきたケースの一つです。

H2: 60万円の過払い金を100%全額回収するための実務プロセス

過払い金をスムーズに、かつ妥協することなく全額回収するためには、正確なステップを踏む必要があります。ここでは、取引履歴の取得から実際に回収するまでの具体的な流れを解説します。

  • 取引履歴の取り寄せと正確な引き直し計算
  • 過払い金返還請求書の送付と交渉
  • 和解契約の締結と返還金の受領

H3: 1. 取引履歴の取り寄せと正確な引き直し計算

過払い金請求の第一歩は、エポスカードから過去のすべての取引履歴を取り寄せることです。エポスカードは比較的スムーズに取引履歴を開示してくる傾向があります。

取引履歴が手に入ったら、利息制限法が定める上限金利(借入額に応じて年15パーセントから20パーセント)に金利を引き下げて再計算する「引き直し計算」を行います。この計算を正確に行うことで、正確な過払い金の額面(今回のケースでは60万円)が算出されます。この計算に誤りがあると、請求額の根拠が揺らぐため、最も慎重に行うべき作業となります。

H3: 2. 過払い金返還請求書の送付と交渉

正確な金額が判明したら、エポスカードに対して「過払い金返還請求書」を内容証明郵便等で送付します。請求書が届くと、エポスカードの担当者から連絡があり、任意の交渉がスタートします。

任意の交渉において、カード会社側からは「裁判をしないのであれば、元金の〇割(例:7割や8割)で和解してほしい」といった減額提案がなされることが一般的です。しかし、取引期間が長く、過払い金の額が明確であり、かつ早期解決による裁判コストや手間の削減メリットを双方が理解している場合、粘り強く満額(100パーセント)での和解を求めることで、60万円の満額全額回収に合意させることが可能となります。

H3: 3. 和解契約の締結と返還金の受領

任意の交渉で双方が合意に達すると、和解書(示談書)を交わします。和解書を取り交わした後は、エポスカード側が指定された口座へ過払い金を振り込みます。

裁判を起こさない任意の交渉であれば、請求を始めてから実際に返還金が指定口座に振り込まれるまでの期間も比較的短期間で済むため、依頼者にとっても経済的・時間的な負担が少ないという大きなメリットがあります。

H2: エポスカードの過払い金請求における注意点と時効

エポスカードで過去にキャッシングを利用していた場合であっても、いつでも無条件に過払い金が戻ってくるわけではありません。実務上、特に注意すべき重要なポイントがいくつかあります。

H3: 完済から10年が経過すると時効になる

過払い金請求権には「消滅時効」が存在します。最後に借金を完済した日(取引が終了した日)から10年が経過してしまうと、時効が成立し、法的に過払い金を請求する権利が消滅してしまいます。

エポスカードのキャッシングを完全に返し終えたのが古い時期である場合、一刻も早く取引の状況を確認し、時効が完成する前に請求手続きを行う必要があります。もし現在も同じカードで買い物(ショッピング)の残債がある場合や、完済から10年以内であれば、まだ権利が残っている可能性が高いといえます。

H3: ショッピング利用との相殺に注意

エポスカードでキャッシングの返済が終わっていても、同じカードでショッピングの分割払いやリボ払いを利用しており、その残債が残っている場合があります。

この状態でキャッシングの過払い金請求を行うと、戻ってきた過払い金はまずショッピングの残債の返済に充てられます(相殺処理)。相殺した結果、ショッピングの残債をすべて無くしてもなお過払い金が残れば現金として手元に戻ってきますが、ショッピングの残債の方が多い場合は、結果として借金が減額される形(任意整理と同様の状態)になります。現在の利用状況をあらかじめ正確に把握しておくことが不可欠です。

H2: まとめ

エポスカードの昔のキャッシング取引における過払い金請求は、正しい知識と正確な引き直し計算を行い、任意の交渉で粘り強く対応することによって、元金100パーセントの満額回収(今回の例では60万円)を達成することが十分に可能です。

ただし、完済から10年という消滅時効の壁や、ショッピング残債との相殺関係など、法的な判断を要するポイントも少なくありません。過去の利用明細や記憶をたどり、少しでも心当たりがある場合は、時効によって権利を失ってしまう前に、早めに専門的な法務知識を持つ窓口や専門家へ状況を確認し、適切なアクションを起こすことが賢明な選択といえます。

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