「過払い金がない」ケース:銀行カードローンや2010年以降の借入が対象外の理由

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、利息制限法、破産法、民事再生法、および多数の債務整理(任意整理・過払い金回収・個人再生・自己破産)の実務実績に基づきわかりやすく解説しています。

Q 長年借金を返済していますが、銀行カードローンや最近の借入でも過払い金は発生しますか?
A 【過払い金が発生しないケース】銀行のカードローンや住宅ローン、2010年6月以降に初めて借り入れた借金、クレジットカードのショッピング利用分などは、最初から法定利息内での貸付となっているため過払い金は1円も発生しません。
【弁護士に無料相談するメリット】自己判断で諦めてしまう前に弁護士へ無料相談することで、正確な取引履歴の調査や過払い金請求の可否を迅速に判断でき、万が一対象外であっても任意整理や自己破産など最適な借金減額・生活再建の手続きへ直ちに進むことができます。

過払い金が発生しない借金とは?

「長年借金を返済しているから、自分にも過払い金があるはずだ」と期待して調査を依頼されたものの、結果的に「過払い金は1円も発生していなかった」というケースは珍しくありません。

過払い金は、どんな借金にも発生するわけではありません。法律の仕組み上、最初から過払い金が発生しない取引が存在します。大きく分けて以下の3つのパターンに該当する場合は、過払い金請求の対象外となります。

1. 銀行のカードローンや住宅ローン

過払い金は、かつて消費者金融やクレジットカード会社が、利息制限法の上限(15%〜20%)を超える高い金利(グレーゾーン金利)でお金を貸していたために発生しました。

しかし、銀行(メガバンクや地方銀行など)が提供するカードローンや、住宅ローン、自動車ローンなどは、昔から一貫して利息制限法の上限を守った適正な金利で貸し付けを行っていました。そのため、銀行からの借り入れには「払い過ぎた利息」自体が存在せず、過払い金が発生することはありません。

2. 2010年(平成22年)6月以降に初めてした借金

2010年6月に貸金業法が完全に改正され、すべての貸金業者がグレーゾーン金利を撤廃し、金利を20%以下に引き下げました。

つまり、「2010年6月よりも後に初めてアコムやプロミスなどからお金を借りた」という方は、最初から合法な低い金利で返済しているため、過払い金は発生していません。

3. クレジットカードのショッピング枠(買い物)

クレジットカードで洋服を買ったり、飲食代を支払ったりした際の「ショッピング枠」の利用分(リボ払いや分割払いを含む)は、借金ではなく「立替金」として扱われます。ここにかかる手数料は利息制限法の対象外であるため、過払い金は発生しません。対象となるのは、現金を直接借りる「キャッシング枠」のみです。

ご自身の借金が上記のパターンに当てはまるかどうか、記憶が曖昧な場合でも、取引履歴を取り寄せればすぐに判明します。

借金問題や債務整理でお悩みの方は、一人で抱え込まず、法テラス(日本司法支援センター)や各都道府県の弁護士会法律相談センターなど、公的な相談窓口のご利用をご検討ください。

弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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