【弁護士に依頼するメリット】弁護士に依頼して受任通知が発送された時点で、貸金業者からの督促や取り立てが即座にストップするため、精神的な平穏を取り戻しながら生活再建に向けた準備を進めることができます。自己破産の複雑な書類作成や裁判所とのやり取りもすべて一任できるため、まずは弁護士の無料相談を活用し、ご自身のケースが同時廃止の要件を満たしているか確認することをおすすめします。
自己破産を検討する際、多くの人が「手続きにどれくらいの期間と費用がかかるのか」という点を気にされます。破産手続きには、財産の調査や配当を行う「管財事件」と、財産が少額である場合に調査を省いて速やかに免責審尋を行う「同時廃止」の2種類が存在します。
特に、一定の収入を得ている会社員であっても、高額な資産を所有しておらず、借入の経緯にも大きな問題がないケースでは、同時廃止手続きを活用することで、時間的・経済的負担を最小限に抑えた解決が実現できます。
自己破産の「同時廃止」とはどのような手続きか
自己破産手続きにおける同時廃止とは、裁判所に破産の申し立てを行った際、破産管財人を選任するための財産(管財財産)がないと判断された場合に、破産手続の開始と同時に破産手続を廃止(終了)させる仕組みです。
破産管財人による財産の換価処分や債権者への配当手続きを行わないため、手続きが非常にシンプルな形で進行します。
同時廃止が適用される主な条件
- 保有資産の価額が低いこと:一般的に、現金、預貯金、保険の解約返戻金、自動車、不動産などの総額が、20万円程度を超えない場合が基準となります。
- 免責不許可事由がない、あるいは軽微であること:浪費、ギャンブル、特定の債権者に対する偏頗弁済(特定の借入先だけを優先して返済すること)などの事情が大きくないこと。
- 財産隠しや虚偽の申告がないこと:裁判所や代理人弁護士に対して、すべての資産や債務の状況を正確に開示していること。
なぜ「3ヶ月」でスピード免責が可能なのか
同時廃止事件として申し立てが受理された場合、管財事件のように長期間にわたる財産調査や債権者集会の開催を経る必要がありません。そのため、裁判所での審理期間が大幅に短縮されます。
標準的な3ヶ月スピードモデルのスケジュール
- 受任から申し立てまで(約1ヶ月〜2ヶ月):弁護士による受任通知の発送後、家計簿や通帳のコピー、給与明細などの必要書類を収集し、申立書を丁寧に作成します。
- 破産手続開始決定・同時廃止決定(申し立てから数日〜2週間):裁判所が書類を審査し、問題がなければ破産手続きの開始と同時に同時廃止が決定されます。
- 免責審尋期日の実施(申し立てから約2ヶ月〜2ヶ月半):裁判官との面談(審尋)が行われます。通常は集団面談または簡素なもので、虚偽申告がなければ数分で終了します。
- 免責許可決定の確定(申し立てから約3ヶ月):審尋から約1週間から2週間後に免責許可決定が下り、官報に掲載された後、約2週間で異議がなければ決定が確定し、借金の返済義務が法的に免除されます。
資産なし・問題なしの会社員が準備すべきこと
同時廃止をスムーズに進め、予定通りの期間で免責を獲得するためには、事前の準備と正確な情報開示が不可欠です。
- 家計状況の正確な把握:過去数ヶ月分の給与明細や、すべての預金口座の入出金履歴を漏れなく揃えることが求められます。
- 保険や自動車の査定:生命保険に加入している場合は解約返戻金証明書を、車を所有している場合は現在の査定額が証明できる資料を準備します。
- 誠実な態度と迅速な対応:裁判所からの照会事項や弁護士からの確認事項に対して、速やかにかつ正直に回答することが、手続きを遅らせない最大のコツです。
まとめ
資産がなく、浪費などの問題も存在しない会社員の自己破産は、同時廃止の枠組みを利用することで、予納金の負担を最小限に抑えつつ、約3ヶ月という短期間で経済的再スタートを切ることが十分に可能です。
借金問題に直面した際は、自身の状況が同時廃止の要件に該当するかどうかを正しく見極め、適切な法的手続きを選択することが早期解決への近道となります。