退去後、数週間が経過しても敷金・保証金が返ってこない、または一方的に全額差し引かれてしまった――このようなトラブルは非常に多く発生しています。しかし、法律上、不当な控除は認められず、適正な金額の返還を求めることができます。
敷金の返還ルールとは
民法621条・622条の2では、貸主は賃貸借終了後、入居者の帰責事由による損傷の補修費用を控除した残額を遅滞なく返還しなければならないと定められています。「通常損耗(日常的な使用による損傷)」や「経年変化」は入居者の帰責事由には当たらないため、控除は認められません。
返還が認められない(不当な控除)の例
- 通常の生活範囲で生じた壁の汚れ・クロスの変色
- 家具の設置痕(フローリングの凹み)
- 次の入居者のためのクリーニング費用(特約が無効な場合)
- 耐用年数を超えた設備(エアコン・カーテンレール等)の交換費用
- 根拠のない「管理費」「事務手数料」などの名目費用
📅 時効に注意!
敷金の返還請求権の消滅時効は原則10年(2020年民法改正後)です。ただし、事実関係の証明が困難になる前に早期に請求することが重要です。
返還を求めるための手順
- 精算書の内容を確認する:控除されている項目ごとに法的な根拠を確認
- 内容証明郵便で返還請求:弁護士名義で送付すると交渉力が格段に上がります
- 交渉・合意:相手方が応じれば和解合意書を締結
- 法的手続き:応じない場合は少額訴訟(60万円以下)または通常訴訟へ
「もう諦めた」と思う前に、一度ご相談ください。
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