ハローワークの確認番号(13桁)を聞き出す不審な電話の正体とは
会社の電話に突然かかってきて、「ハローワークの確認番号(13桁)を教えてください」と言われた経験はありませんか。一見すると、公共機関からの調査やシステム更新の確認のように思えるため、つい答えてしまう担当者や経営者の方も少なくありません。
しかし、この電話の多くは、悪質な求人広告業者や無料求人商法の罠です。相手は巧みな話術で公的機関の関連業者であるかのように偽装し、最終的に高額な有料プランへの契約へと引きずり込もうとします。
確認番号を聞き出す目的は「信用させること」
悪質業者がなぜハローワークの13桁の確認番号をしつこく聞いてくるのでしょうか。その最大の理由は、「ハローワークと正式に連携している代理店である」と誤認させるためです。
求人票をハローワークに提出すると、求人番号とは別に、企業や求人情報を識別するための13桁の確認番号が付与されます。この番号を相手が知ることで、ターゲットとなった企業に対して「弊社はハローワークのシステムと連動している」「あなたの会社の求人情報を確認した」と告げ、もっともらしい嘘をつくことが可能になります。
情報を持っているという事実が、事業者側の警戒心を解いてしまう心理的トリックとして悪用されているのです。
「無料」から高額請求へ誘導する詐欺の手口
確認番号を聞き出した後に業者が展開するのは、典型的な無料求人商法の手口です。最初は巧妙に「無料」を強調してアプローチしてきます。
巧妙なトークスクリプトの全貌
業者は電話口で次のような謳い文句を使い、事業者の隙を突いてきます。
- 「ハローワークの求人情報を、より見やすくリニューアルして無料でインターネット上に掲載します」
- 「行政の支援事業の一環なので、費用は一切かかりません」
- 「現在の掲載内容を更新するための確認手続きとして、13桁の番号が必要です」
このように「無料」や「行政手続き」という言葉で安心させ、電話口での口頭の承諾や、後から送られてくる申込書への署名を急かします。
「無料」のはずが高額請求に変わる瞬間
無料だと信じ込んで承諾してしまうと、後日、法外な金額の請求書が届くのがこの手口の恐ろしいところです。
業者は、「基本掲載は無料だが、オプションやシステム利用料、上位表示の費用は有料である」「規約の裏面に小さく記載されていた」などと屁理屈を並べ立てます。電話口では無料と伝えておきながら、契約書や利用規約の巧妙な文言を盾に、「契約は成立しているため支払う義務がある」と居直るのが彼らの常套手段です。
すでに番号を教えてしまった・申し込んでしまった場合の対処法
もし、うっかり13桁の確認番号を教えてしまったり、怪しい申込書にサインや返送をしてしまったりした場合でも、パニックになる必要はありません。弁護士などの専門家の知見を借りながら、冷静に対処することで被害を回避・最小化できます。
1. さらなる情報の開示や支払いをストップする
相手から追加の書類や確認の電話があっても、絶対に新たな情報を教えたり、安易に合意したりしないでください。また、「支払わないと法的措置をとる」と脅されても、その場で言いなりになって振り込むのは厳禁です。
2. やり取りの記録をすべて保存する
相手業者との間で交わしたパンフレット、申込書、メール、着信履歴、録音データなど、すべての証拠を保全してください。いつ、どのような名目で勧誘されたのかという経緯が、後の交渉や法的解決において強力な武器になります。
3. 早急に専門家(弁護士)へ相談する
事業者間トラブルや求人広告詐欺に強い弁護士に早めに相談することで、不当な契約の無効主張や、内容証明郵便を用いた請求ストップの通知を行うことができます。自社だけで対応しようとすると相手のペースに巻き込まれがちですので、無理な交渉は避け、法律のプロに代理交渉を依頼するのが最も確実で安全な解決策です。