Q&A

Q:相手から「社名をネットの詐欺業者リストに晒すぞ」と脅されたら?

公開日: 2026-09-02

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、事業者向け求人広告トラブル・無料求人商法の合意解約・請求停止実務に基づき、最新の法令および裁判例に沿ってわかりやすく解説しています。

Q 求人広告詐欺の支払いを拒否したところ、相手から「社名をネットの詐欺業者リストに晒すぞ」「SNSで悪評を拡散する」と脅されています。どう対応すべきでしょうか?
A 【結論と法的根拠】この要求および脅迫行為は、刑法第249条(恐喝罪)または同第222条(脅迫罪)に該当する違法行為であり、契約自体も民法第96条(詐欺・強迫による取消)や民法第90条(公序良俗違反)により無効・取消可能です。不当な脅しに屈して金を支払う必要は一切ありません。
【実務上の対抗・解決手順】脅迫された日時は必ず録音やスクショで証拠保全を行い、即座に弁護士へご相談ください。夕陽ヶ丘法律事務所では定額55,000円(2社以上は1社あたり44,000円の複数社まとめ割あり)(税込・成功報酬0円)で受任通知を速やかに送達し、相手からの悪質な督促や接触を即時遮断、0円解決へ導きます。

求人広告詐欺グループによる「ネット晒し」「SNS拡散」の脅迫手法

昨今、悪質な求人広告詐欺や不当な成果報酬型営業のトラブルにおいて、契約の解除や支払いを拒否した企業や店舗オーナーに対し、加害者が逆恨みして卑劣な脅迫を仕掛けてくるケースが急増しています。

「支払わないなら、御社の社名を悪徳業者リストとしてネット上に公開する」 「Googleマップの口コミに低評価を大量に書き込み、SNSで拡散して営業停止に追い込んでやる」

このような脅し文句は、経営者の恐怖心を煽り、泣き寝入りさせようとする典型的な悪質手法です。しかし、事業者間(B2B)の取引であっても、このような脅迫を用いて金銭をゆすり取る行為は明確な犯罪であり、法律上の根拠を持った正当な対抗手段が存在します。相手の不当な要求に屈する必要は微塵もありません。

脅迫行為に対する法的評価:刑事責任と無効主張

相手が「ネットに晒す」などと脅して金銭の支払いを強要する行為は、法的に見て極めて重大な問題を含んでいます。ここでは、刑法および民法における法理を正確に解説します。

1. 刑法上の犯罪成立(恐喝罪・脅迫罪)

相手の発言は、刑法第222条の「脅迫罪」(生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者)や、金銭の支払いを伴う場合は同第249条の「恐喝罪」に該当する可能性が極めて高い違法行為です。 「ネットに晒す」という脅しによって恐怖心を与え、不当な契約に基づく代金を無理やり支払わせようとする行為は、れっきとした犯罪です。

2. 民法上の契約無効・取消事由

もし相手との間で何らかの契約書が交わされていたとしても、以下のような法理に基づき、その法的効力を完全に否定または取り消すことが可能です。

  • 民法第96条(強迫による意思表示の取消): 脅迫や強要によって締結させられた契約は、取り消すことができます。
  • 民法第90条(公序良俗違反): 社会的妥当性を著しく欠く詐欺的な手法や、脅迫を伴う契約の履行請求は、公序良俗に反し無効となります。

事業者間取引であっても、このような違法・不当な手段を用いて締結された契約や金銭の請求は、法的に一切保護されません。

悪質な脅迫を受けた経営者が取るべき実践的ステップ

実際に「社名をネットに晒す」と脅された場合、パニックになって相手の言いなりになってしまうことが一番の危険です。以下の手順に従い、冷静かつ毅然とした法的対応を進めてください。

ステップ1:全てのやり取りの証拠保全

相手からの脅し文句は、すべて証拠として残します。

  • 電話や面談での発言であれば、可能な限り録音する。
  • メッセンジャー、LINE、メール、SMSなどのテキストメッセージは、スクリーンショットを撮影し、日時が分かるように保存する。
  • 相手の会社名、担当者名、連絡先、振込先口座情報を記録しておく。

ステップ2:警察への被害相談(刑事事件としての対応)

「ネットに晒す」という脅しは、警察の生活安全課やサイバー犯罪相談窓口において、恐喝未遂や脅迫として相談・被害届の提出が視野に入る案件です。直ちに警察に対応を相談することで、相手に対する大きな牽制になります。

ステップ3:弁護士による「受任通知」の送達

自社で相手と直接やり取りを続けることは、精神的にも大きな負担となり、さらなる二次被害を招く恐れがあります。そのため、企業法務・詐欺被害救済の専門弁護士に代理人を依頼することが最も確実な解決策です。 弁護士が代理人として「受任通知」を相手方に送達することで、交渉窓口が弁護士に一本化され、相手からの悪質な督促や接触を即座にピタリと止めることができます。

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夕陽ヶ丘法律事務所では、求人広告詐欺や悪質営業の被害に苦しむ企業経営者・店舗オーナーの皆様を強力にサポートしています。

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弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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