飲食店、美容室、物販店舗などのテナント退去において、原状回復工事の「工期」が引き起こすトラブルは非常に深刻です。明け渡し期日までに工事が完了しない場合、貸主から多額の「空賃料(損害金)」を請求されるリスクがあります。
空賃料(明渡遅延損害金)とは
契約で定められた明け渡し日(解約日)までに、原状回復工事を終えて鍵を返還できなかった場合、貸主が次のテナントに貸し出す機会を奪ったとして、通常の賃料の1.5倍〜2倍の損害金が日割り、あるいは月割りで請求される特約が存在します。数日の遅れが数百万円の損害請求に発展することもあります。
トラブルに発展しやすいケース
- 貸主・指定業者側の都合による遅延:指定業者の見積もりが遅い、着工の承認が下りないなど、借主側に非がないにもかかわらず遅延の責任を問われるケース。
- 工事範囲の追加要求:工事中や完了直前に、貸主側から契約に含まれない追加工事を指示され、工期が延びてしまうケース。
- 解体時の予期せぬトラブル:躯体の腐食やアスベストの発見など、借主の責任ではない要因で工事がストップするケース。
💡 空賃料請求を防ぐ・覆すための弁護士の対応
工事遅延の原因が「借主の過失」ではなく「貸主側や指定業者の不作為」にある場合、借主は明渡遅延損害金を負担する義務を負いません。弁護士は、見積もりの遅延履歴や工事進捗の記録を証拠として保全し、「遅延の帰責事由が貸主側にある」旨を法的に主張することで、不当な空賃料の請求を退けます。
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