賃貸マンションやアパートを退去した際、法外な退去費用を請求されてしまい、貸主側と話し合いがつかずに困っていませんか。「少額訴訟を起こして正しい金額を取り戻したいけれど、裁判にかかる費用が高額なのではないか」と心配される方も少なくありません。
実は、少額訴訟は比較的低コストで利用できる裁判手続きの一つです。ここでは、少額訴訟にかかる具体的な費用や、知っておくべきポイントについて詳しく解説します。
【不当請求への対処と費用対効果】国交省のガイドラインに基づく「経年劣化・通常損耗」や「クロス等の残存価値(6年で1円)」を無視した高額請求に対し、少額訴訟は極めて有効な手段です。原状回復トラブルでは、裁判前の段階で内容証明郵便による減額交渉を行うことで、裁判費用や手間をかけずに解決できる場合も多くあります。
賃貸の退去費用トラブルで少額訴訟を起こす際にかかる実費
少額訴訟は、60万円以下の金銭の支払いを求めて争う場合に利用できる簡易裁判所の特別な手続きです。通常の裁判に比べて審理が1回で原則終わり、スピーディーに解決できる点がメリットですが、気になるのはその費用面です。
具体的に裁判所へ支払う必要最低限の実費としては、以下の2つが挙げられます。
- 収入印紙代(請求する金額によって変動)
- 予納切手代(裁判所からの郵送連絡用)
請求額に応じた収入印紙代の目安
少額訴訟を起こす際には、訴状に収入印紙を貼って納付します。印紙代は「いくら返してほしいか(請求額)」によって細かく定められています。
- 10万円の請求:1,000円
- 20万円の請求:2,000円
- 30万円の請求:3,000円
- 50万円の請求:5,000円
- 60万円の請求:6,000円
退去費用の返還請求や、不当な上乗せ請求の差し止めを求める場合でも、このように印紙代は数千円程度と非常に安価に抑えられています。
連絡用予納切手代について
裁判所が相手方(貸主・管理会社)へ書類を郵送したり、期日の連絡をしたりするための切手代として、予納切手をあらかじめ納める必要があります。
- 予納切手の金額は裁判所や相手の人数によって異なりますが、おおむね数千円程度(3,000円〜5,000円前後)です。
- 余った切手は、手続き終了後に原則として手元に戻ってきます。
このように、裁判所へ支払う実費そのものは合計しても1万円を超えることは稀であり、金銭的なハードルは比較的低いといえます。
少額訴訟を検討する際の注意点とコストパフォーマンス
少額訴訟は費用が安く抑えられる魅力的な制度ですが、実際に申し立てを行う前には、以下の点に注意する必要があります。
- 相手が通常の訴訟への移行を求める可能性がある(少額訴訟から通常訴訟に移行すると、審理の長期化や専門知識が必要になります)
- 相手が裁判で争う姿勢を見せた場合、平日の昼間に裁判所に出頭する手間がかかる
- 弁護士に代理人を依頼する場合は、別途弁護士費用が発生する
「少しでも安く自分で手続きしたい」と本人訴訟を選ぶ方もいますが、法的な主張の組み立てや証拠の整理(国交省のガイドラインに基づく原状回復の妥当性など)に不安がある場合は、専門家のサポートを検討することが賢明です。
退去費用の高額請求にお悩みの方は、訴訟を起こす前に、まずは一度弁護士による法的アドバイスや、適正な見積もり査定を受けてみることをおすすめします。
原状回復・退去費用の高額請求でお悩みの方へ
国交省ガイドラインに基づき、弁護士が適正金額への減額交渉・返還請求をサポートします。諦めて支払う前に、まずはお気軽にご相談ください。